『クレイジージャーニー』太田哲雄シェフインタビュー!「命に大切に向き合って欲しい」

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独自の視点やこだわりを持って世界&日本を巡る人たちが特異な体験を語る、松本人志設楽統小池栄子MCの伝聞型紀行バラエティ『クレイジージャーニー』。2022年11月28日(月)放送では、アマゾンを食べ歩く料理人・太田哲雄シェフが初登場する。

太田シェフはイタリアやスペインの一流レストランで料理の修業を重ね、約10年前からアマゾンの食材に魅了され他のシェフも連れてアマゾンの料理を食すツアーを敢行してきた。今回の旅でもアンデスにあるジャガイモの原種を育てる農家の元へ訪れたり、現地でしか口にすることができない料理を堪能している。

太田哲雄シェフ太田哲雄シェフ

収録を終えた太田シェフにインタビューし、収録の感想やアマゾン食材に興味をもったきっかけ、旅を通じて伝えたいことなどを聞いた。

――収録を終えての感想を教えてください。

思ったよりも緊張せずお話しできたかなと思います。MCのお三方とお会いするのが初めてだったのですが、母が大阪出身でということもありお笑いをよく見ていたので、松本さんに出会えて本当に嬉しかったです。食の観点では小池さんが詳しそうでとてもお話ししやすかったです。設楽さんはペルーに行ったことがあるということでお話しできてとても面白いなと思いました。

――料理人としてこれまでどのような活動をされてきたのでしょうか?

私は料理人になって最初にイタリアのレストランで料理の修業を始めて、それから星付きのレストラン中心で働いていました。イタリアは良い意味で保守的な国なのですが、当時料理の世界ではどんどん近代的なことを取り入れて食で世界を引っ張っていこうというような流れがあって、その流れの中心にいたのがスペインの「エル・ブジ」でした。それでスペインに行きたいなと強く思うようになって、イタリアでの活動を一旦終了してスペインのカタルーニャに行って「エル・ブジ」で働くようになりました。これがきっかけで私の料理人人生が広がっていったのではないかなと感じています。

――アマゾン料理に興味を持ち始めたきっかけはなんだったのでしょうか?

イタリア語はイタリアでしか話されていないんですけど、スペイン語は英語に次いで世界中で話されてる言語ということもあって「エル・ブジ」には様々な人種の方たちがいらっしゃるんですよね。そういう方々といろいろ話をして興味を持ったのが中南米でした。それで調べてみると、ペルーには多くの種類の食材の原種があることやガストン・アクリオさんというシェフがそういったものを用いて社会的な活動をされてるということを知ってその方のもとで働きたいなと思いペルーに行きました。

ナスカの地上絵近くの砂漠地帯のレストランでペルー料理の基礎勉強をしてからガストンさんのレストランに行って働かせていただいたんですけど、そのレストランにはペルー中の食材がやはり集まってくるんです。アンデスのじゃがいもやアマゾンのピラルクなどこれまで取り扱ったことのない食材がいっぱいあってわくわくしたんです。特にアンデスは行ったことがあったのですが、アマゾンは全く知識がなかったこともあって興味を強く持つようになりました。なんとなく皆アマゾン原産とかアマゾン産と呼ばれるものに接してきましたが、その大元が何なのかというのが分からなかったので自分で確かめてみようと思ったのが大きなきっかけでした。

太田哲雄シェフ太田哲雄シェフ

――今回の旅は、5人のシェフと一緒に行かれてましたがこのツアーはこれまでに結構開いてきたのでしょうか?

そうですね、これまでに40~50人のシェフと共にアマゾンに行ってきました。最初は今回も一緒だった川手寛康シェフと2人だけで行き始めたのですが、「私も行ってみたい」という方が増えて、私がアマゾンに行くタイミングで皆さんに一度お声がけするようになりました。行くと2週間ぐらいは帰れないですし、高山病などを発症したりということもあるので、そんな大変な中でも一緒に調べたいと思ってくださる方を連れてツアーを開催するようにしています。

――現地から日本に持って来ることができないものもあると思うのですが、出来ればお店で出したかった・・・と思うものはあるのでしょうか?

可能であれば現地の市場に並んでいるもの全てを使って日本で料理したいなという思いはあるのです。その中でもジャガイモ5000種を持ってくることが出来たらいいのになと強く思ってしまいます。5000種類のポテトチップスだったり、現地のジャガイモは生で食べても甘かったりするので、そういったものは皆さん食べたら驚くと思うので提供出来たらいいのになと思うことがあります。

――これまでの旅で特に大変だったことは?

幼虫とかは食べることがないのでちょっとした戸惑いはありましたよね。軽い抵抗感というか・・・海外で料理人の経験をしていると日本では食べないようなものも食べることがあるのでその時はちょっと困惑します。ペルーだと動物も多く出てくるのでそれは大変だなとは思うのですが、でも私は2歳の頃から長野の山で過ごしていたこともあり、父が獲ってきた動物を食べたりしてきた経験があったので他の方たちよりは抵抗感なく食べることが出来るなとは思います。

アマゾンの方々は自分で飼っている動物を食材にしたりするのですが、ちゃんと命に向き合っている印象なんですよね。私は彼らの感覚に近いなと思っているのですが、そういうのって“食育”としても大事なところなんじゃないかなと感じています。

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――VTRでも動物を捌くシーンで「子供にもちゃんと見せるべき」と仰ってましたよね。

料理に携わる人間としてはやはり命に大切に向き合って欲しいと思うんです。そして、なるべく食材は捨てないで欲しいなと。アマゾンだとやっぱり食材が潤沢しているわけではないし、どれだけ大事に動物の命をいただいているかというのを感じることが出来ると思うので、今回の旅を見てぜひそういったとことにも意識を向けていただけたら嬉しいです。

――今後の展望はどのように考えてらっしゃるのでしょうか?

今回の旅の中でも紹介しているのですが、カカオの原種はアマゾン原産のものがあるのでそれも見てみたいと思ってアマゾンの農家を訪ねて原種を見せていただいたりしたんですけど、色々な問題を持っているということで何か自分が手助けできるところはないかなと思って、知り合った農家のカカオを日本に仕入れてカカオを使ってメニューを考えています。

今は長野の軽井沢で「ラ カーサ ディ テツオ オオタ」という店を営んでいて、今年の7月には「MADRE(マードレ)」という予約なしで私の料理を楽しんでいただける店をオープンしたのですが、信州食材とカカオを組み合わせた料理やカカオを使ったお菓子などを販売しています。これからの時期はチョコレートの祭典に参加する予定なのですが、そういうところでも実績を出せたらなと。素晴らしいカカオを作られている農家さんの収入源を増やしてあげたいという思いから卸業なども初めて、私の背中には500人ぐらいの村の方たちの生活がかかっているという自負があるのでさらにもっと頑張っていきたいです。

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――最後に視聴者の方にメッセージをお願いします。

アマゾン食材を通して、命に向き合う大切さや先進国での発展とは裏腹に大変な思いをされている農家さんがいることを知ることが出来ると思うのでこの旅で知っていただけたら嬉しいです。また、アマゾンの森林がどんどん減少していってそれがここ最近話題になっている地球温暖化に繋がっていると思うんです。南極の氷を溶かさないとかアマゾンの森林を切らないようにする、というのは地球全体で向き合うべきことかなと思うので、自分たちにできることがあるのかなと考えていただけるきっかけになればと思います。

放送情報

『クレイジージャーニー』
毎週月曜よる9:00よりTBS系で放送。

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