『アトムの童(こ)』おもちゃ、ゲーム、ものづくりの思いが詰まったセットを大解剖!!

公開: 更新: TBS Topics


TBSで日曜よる9時から放送中の山﨑賢人が主演する『アトムの童(こ)』。ゲーム業界を舞台に、若き天才ゲーム開発者・安積那由他(山﨑)が大資本の企業に立ち向かう姿と、周囲の人たちとのかかわりによって成長していく姿を描く完全オリジナルストーリーだ。

今回は随所にこだわりを見せるセットやマスコットキャラクターについて、美術デザインを担当する古積弘二氏に話を聞いた。前編の今回は「アトム玩具」と「MOCCHO CAFE」を紹介する。

アトム玩具の歴史が詰まった倉庫とガレージ

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火事で焼けてしまったアトム玩具は、海(岸井ゆきの)が社長に就任し、那由他を迎え入れて、新生アトム玩具として再出発を果たす。「『再出発の舞台はガレージでいきましょう』と岡本(伸吾)監督からアイデアをいただきました。新生アトム玩具のメンバーたちはまるで家族のような距離感ですので、親しみやすく気取らない空間を目指し、セットを設計しました。母屋の台所や食堂からは、小さな庭を挟んでガレージの中が見える構造になっており、照明でシーンごとに天気の変化などの表現もしています。そのあたりもぜひ見ていただきたいポイントです」。

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インディゲーム開発の舞台となるアトム玩具は、老舗おもちゃメーカーとしての歴史も見て取れる。「戦後、おもちゃの行商から商売を始めた先代が建てた古い家に、建て増す形で作られた倉庫とガレージには、アトム玩具の歴史が詰まっています。かつて海の父・繁雄(風間杜夫)が原型師としておもちゃ作りに励んだアトリエで、今度は那由他たちがゲーム制作に取り掛かります。柱や戸は、何度か塗り替えられた設定で、ところどころ下地の色が見えています。アトリエの面積が住居部分と比べてかなり広いところが、繁雄の価値観を表しているようにも見えます。話を追うごとに変化していく内装と小道具にも注目してください」。

アトム玩具の入り口に鎮座する人形の正体は⁉

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アトム玩具のマスコットキャラクターとして登場する「ネッキー」は、イラストレーター・松下進氏のオリジナルキャラクター。ゲームファンにはおなじみのゲーム雑誌「ファミ通」のマスコットキャラクターとしても長年愛されてきたキャラクターでもある。「劇中に登場する高さ120cmほどのネッキーは、打ち合わせを含め1か月ほどかけて造形し、会社のマスコットとして使用しました。火事の炎により尻尾を焼かれますが、各務(塚地武雅)のリペアにより復活し、会社の看板とともに新生アトム玩具の入り口に立ちます。アトムのアイコンとなっており、運命をともにする存在です」。

「MOCCHO CAFE」にあの海洋堂のキャラクターが!?

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那由他がゲームを離れた6年の間、那由他を陰ながら支えた森田(岡部大)が店長を務めるネットカフェ「MOCCHO CAFE」にもこだわりが詰まっている。「典型的なネットカフェの内装ではなく、80年代のアニメーションやイラストなどのポップカルチャーを意識した⾊使いのセットにしています。森田のフィッティングの際、岡本監督が選んでいく衣装を見て、80年代のテイストを強く感じたのがきっかけでした」。

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また「MOCCHO CAFE」のロゴがあるモザイク壁画を見て、何か気づいた人もいるかもしれない。「実はモザイク壁画には、おもちゃ協力をしていただいている海洋堂のオリジナルキャラクター“カット君”をモチーフとして作っています。4:3のゲーム画面に荒いビットでラスボスキャラクターが出現する様⼦を表現しています」と明かしてくれた。

倒産寸前まで追い込まれたアトム玩具だったが、那由他たちのゲームに興味を示した投資家へのプレゼンが成功し、なんとか首の皮一枚が繋がった状態。しかし、せっかく作ったゲームのデータが消えてしまい、再びピンチに陥ってしまう。第4話では、そんな絶体絶命の危機を那由他たちはどう対処していくのか。セットにも注目するとより楽しみが増しそうだ。

番組概要
[タイトル]
日曜劇場『アトムの童(こ)』
[放送日時]
毎週日曜よる9時~9時54分

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