空気中に78%ほど含まれる元素「窒素」。実は世の中には、これを利用したビジネスがいくつか存在します。番組では、そんな窒素を使った“意外なビジネス”に注目しました。
① ポテトチップスの袋には窒素が入っている?
実は窒素ですが、ポテトチップスの袋の中にも入れられています。

その理由は、ポテトチップスの“酸化”を防ぐため。
空気中の酸素は食べ物の油にくっつきやすく、実際にくっつくと酸化によって食べ物を傷ませるという性質があります。
それに対して窒素は、“何ともくっつきにくい 何もしない”、いわば沈黙の元素です。
この性質を利用して、袋の中の酸素を追い出し、あえて窒素だけを入れると、ポテトチップスの酸化を防いで長持ちをさせることができるそう。

ポテトチップスを商品化するにあたって、このような形で窒素が使われていたとは驚きですね。
② 火災現場でも窒素が活躍?
また、こうした特性は、消火器具にも利用されています。
室内で火災が起きた際、窒素を噴射することで部屋の中の酸素濃度を下げ、火を消しているそうです。

このような、窒素で酸素を減らして消火する設備は主に、水や泡などで消火活動ができないデータセンターなどで大活躍しているとのことです。
③ 肥料にも窒素が使われていた?
なんと、動植物が成長するのに欠かせないタンパク質やアミノ酸の素となる元素でもあるという窒素。
そのため窒素は、植物などを育てる肥料には欠かせないものだそうです。

そうした「窒素肥料」の中でも、大ヒットしたというのが「高窒素肥料」。従来のものと比較して約3倍の窒素濃度を持つ肥料で、500個を限定販売したところ、約300万円の売上げでほぼ完売したといいます。
ちなみにこちらの高窒素肥料ですが、ドローン用に開発されたものとのこと。
追肥が空中からできるため、的確な量をまける・スピーディ・穂を傷めない などのメリットがあります。

安く簡単に追加で肥料をまけることから、天候不良で苗が育ちにくい時でも 平年並みの収穫を見込むことができるため、いま注目されているそうです。
窒素はほかにも、「液体窒素」にすることで生鮮食品の冷凍保存などに使用されています。さまざまな形で、私たちの生活に取り入れられている窒素。探してみればまだまだ、活躍している場所がありそうですね。

TBSで毎週日曜日に放送されている『がっちりマンデー‼』では、このほかにもさまざまな企業や業界など経済に関する情報が紹介されています。
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