コンビニの分厚いマンガは、実は「コンビニ専用コミック」だった!

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コンビニでしか買えない“分厚いマンガ”?

コンビニにある雑誌コーナーの、マンガの棚などで見かける“分厚いコミック”。
マンガの単行本とは違う印象を受けるこれらですが、実はコンビニ専用に刊行されている「コンビニコミック」といわれるものです。

コンビニコミックコンビニコミック

雑誌コーナーが近年じわじわと縮小しているにも関わらず、売れ行きは好調とのこと。

コンビニコミックの特徴は、なんといってもボリューム。
普通、漫画の単行本は雑誌連載分の約10話を1冊にまとめて販売するのに対し、コンビニコミックは元の単行本の中からエピソードを抜粋して、1冊の中に約20話分を盛り込んでいるそうです。

エピソードを抜粋して1冊の中に約20話分を盛り込んでいるエピソードを抜粋して1冊の中に約20話分を盛り込んでいる

その代わり中身のエピソードは、過去に出た単行本からオムニバス形式で抜粋するのが主流。新刊を作る際にテーマを決めて、それに合った話を入れているとのことです。

過去に出た単行本からオムニバス形式で抜粋するのが主流過去に出た単行本からオムニバス形式で抜粋するのが主流

また、表紙やカバーもなく雑誌と同じような紙を使うため、価格も安くワンコイン程度で買えます。主に40代以上の男性に愛読されているそうで、「ゴルゴ13」などのハードボイルド系や「美味しんぼ」などのグルメ系が売れているとか。

お客さんを引きつける「コンビニコミック」の工夫

コンビニコミックを作っているのが「日本文芸社」。「ミナミの帝王」や「酒のほそ道」などを連載する「漫画ゴラク」の出版社でもあります。

コンビニコミックを作っている「日本文芸社」は、「漫画ゴラク」の出版社でもあるコンビニコミックを作っている「日本文芸社」は、「漫画ゴラク」の出版社でもある

年商は約36億円で、コンビニコミックはコミックス売上げ全体の約4割を担っているそう。

販売環境上、基本的に平積みになることがないことから、コンビニコミックでは背表紙を大事に考えており、そこにサブタイトル(テーマ)・キャラクター・イラストなどを詰め込む工夫をしています。

背表紙に工夫が背表紙に工夫が

実際に、お客さんの中には「目に止まったら買う」と話す人も。ちなみに、“待ち時間や休憩時間に読むのがピッタリ”という理由から、タクシーやトラックの運転手さんにも根強い人気があるそうです。

日本文芸社では今後も、お客さんの興味を引くテーマを考え、コンビニコミックを出していきたいと考えているとのこと。これからどのようなコンビニコミックが現れるのか、楽しみですね!

TBSで毎週日曜日に放送されている『がっちりマンデー‼』では、このほかにもさまざまな企業や業界など経済に関する情報が紹介されています。