TBSで4月10日(日)からスタートする二宮和也主演の日曜劇場『マイファミリー』(毎週日曜よる9時)。誘拐された娘を取り返すための唯一の方法として警察を排除することを決めた夫婦が、たった2人で娘を取り返すべく戦うノンストップファミリーエンターテインメントだ。今回は、明日の初回放送を前に、飯田和孝プロデューサーに本作のテーマや見どころなどを聞いた。
1話でいろいろな引っかかりを持ってもらえるはず
――完全オリジナル作品ですが、ドラマ誕生の経緯を教えてください。
現代の日本で家族の繋がりが希薄になってきているということは今に始まったことではありません。追い討ちをかけるようにこのコロナ渦という状況で、会いたいときに会えないなど、より顕著になった。自分にとって何が大切なのかを感じやすい状態だと思います。そんな風に皆さんが今感じていることをドラマを通して、確認するきっかけになってほしいというか。犯人は誰なんだろうとかハラハラする思いの奥に、家族を思う気持ちだったり、少し温かい気持ちが生まれてくれたらいいなと。大切な人にちょっと電話をするとか、行動を起こすための背中を押せるようなエンターテインメントになればと思い、家族の絆をテーマにしたこの物語が生まれました。
――二宮和也さんと多部未華子さんが演じる夫婦を見てどう思われましたか?
もともと二宮さんと多部さんは、対等な関係というイメージで、それが鳴沢温人と未知留という夫婦像にフィットしていたんです。何億も稼いでるような社長でも、家庭では妻が上だったり。実際に多部さんは二宮さんの年下ですが、現場では多部さんが二宮さんを叱ったりとか(笑)。その感じがすごくリアリティがあります。お2人の演技で、位置関係というのがうまく表現されていると思います。やっぱり15年前に『山田太郎ものがたり』で共演して、2人が経過した時間が、温人と未知留にもうまくリンクするところはあるのかなと思います。時間を経た2人の呼吸の合わせ方だったりとか、それぞれが経験してきたことなどが、うまく化学反応を起こしてくれるんじゃないかと思います。

――二宮さん、多部さん以外のキャスティングも話題になっています。
主役級の方々が集まってくるということは、それぞれの役のストーリーがしっかりと構築されていて、それらが絡み合ってくるということです。そこは全話を通しての見どころの一つです。脇を固めるというには大きすぎる存在の玉木宏さんや、サンドウィッチマンの富澤たけしさん、松本幸四郎さんなど、いろいろな視点で物語を楽しんでいただける要素が満載です。
――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
撮影ではいつも笑い声が聞こえてきます。二宮さん言わく、多部さんのほかに賀来賢人さん、濱田岳さんという同世代の方が集まってドラマを作っていけることがすごく楽しいと。緊迫している内容だからこそ、合間の空気感というのはすごく大事にされているようです。本編で大学時代の同級生だった鳴沢夫婦と、三輪碧(賀来)、東堂樹生(濱田)の4人の、他愛もなくしゃべっている様子がドラマの空気感にそのまま入っていけるというか。本当にいい空気感ですね。

――いよいよ放送がスタートしますが、見どころを教えてください。
このドラマは子どもの未来のために頑張る大人たちの物語でもあります。子どものためだったらなりふり構わずなんだってやる。親というのはそういうものだと世の中で言われていて、僕もそうだと思っています。物語では最悪の事件が起こってしまい、さらにいろいろな登場人物が出てきて、一筋縄ではいきません。目まぐるしく展開していくストーリーはまさにノンストップなのですが、それらを集約すると、家族のため、子どものためというのが軸にあります。1話ではいろいろな引っかかりを持っていただけると思いますが、それはまだ序章でしかありません。全話を通してのストーリーも楽しみにしていただけたらと思います。