【制作秘話】『DCU』伊與田英徳プロデューサーインタビュー 作品に込められた熱い思いとは?

TBS Topics


TBSで放送中の阿部寛主演の日曜劇場『DCU』。水中の捜査に特化した架空の組織「DCU(Deep Crime Unit)」を舞台にしたオリジナルドラマで、水にまつわる事件・事故とそこに隠された謎に迫るウォーターミステリーだ。15年前に死んだはずの成合(吉川晃司)が生きていたことが判明、DCUが捜査する数々の事件の裏で暗躍する国際テロ組織・ブラックバタフライと成合の関係も徐々に明らかになって物語は佳境を迎えている。今回は、伊與田英徳プロデューサーをインタビュー。ハリウッドとの共同制作でもある今作の制作エピソードや、気になる終盤の見どころを聞いた。

海外のスタッフの粘り強さがすごい

――今作はハリウッドで活躍するケシェット・インターナショナル社とファセット4メディア社との共同制作でしたが、大変だったことはありますか?

一番大変だったのは、コロナ禍でプロデューサーの方が日本に来られなくなってしまったことです。本来は日本で一緒に作っていくはずだったので残念でした。リモートで現場の様子を見てもらいながら、コミュニケーションをつたない英語や、通訳していただいたりして何回もやりとりしてきました。台本は英語で翻訳したものを見せて、修正ポイントをいろいろ聞きながら直していきました。
世界で見られる作品になるので、日本人ならではの微妙なニュアンスで理解していただくように相談しつつも、くすっと笑っていただくようなシーンがあまりお好きではないようでしたので、そういうシーンはなるべくやめて、わかりやすく表現することを意識するようにしました。

DCUDCU

――海外と日本とのニュアンスの違いに悩まれたことも?

日常茶飯事ですね。ただ、外国の方も、日本人も面白いと思うところは一緒なんです。ちょっとした作法が違うだけなんです。食事で箸を使うのかフォークを使うのかといった違いでしょうか。基本的に作り方が違う箇所はどこまでいっても平行線状態なんです。しかし、いいと思う海外のエッセンスはしっかりと取り入れて、最終的には日曜劇場を見ている皆さんに楽しんでいただけるように作ったつもりです。

――刺激を受けたり、勉強になったことを教えてください。

テクニックはもちろんなのですが、良い作品を作るための貪欲さがすごくて、なかなか諦めないんです。僕も「しつこい」と言われるタイプですが、時間的にここが限界かなと思っても、「ここからだ」と言われてびっくりさせられることも(笑)。一週放送を休んでもいい作品を作りたいという発想で、妥協せず、「最後にもうひと粘りするぞ!」というパワーを感じます。

阿部寛阿部寛

――今までの撮影と何か違いはありましたか?

水中の撮影はいつもと勝手が違いましたが、ハリウッドとの共同制作だからといって特別に変わったことはありません。基本的に日本のドラマのレベルは高いので、自信を持って作っていけばそのうち海外でも注目されると思っています。『DCU』がそうなれるのなら一番良いのですが、たとえそうならなかったとしても、そのうち自然とそうなってくると思います。

――水中での撮影はどんなところが大変なのでしょうか?

当たり前のことではありますが、息ができないことが大変でした。あとは水中だと体が固定できず動いてしまうため、役者さんがカメラのアングルに入れないことがあるので、ダイバーさんに補助していただいたりしますし、阿部さんたちに訓練をしていただいたおかげで撮影ができたところもあります。慣れてしまえば大丈夫なのですが、最初は少し戸惑いました。

阿部さんと横浜さんの関係は新名と瀬能の関係そのもの 

阿部寛、横浜流星阿部寛、横浜流星

――新名を演じる阿部さんとバディの瀬能を演じる横浜流星さんのお芝居をここまで見てきていかがでしたか?

役者の先輩と後輩という関係性が、DCUの先輩と後輩という関係性にうまくリンクしていているなと。阿部さん自身は横浜さんにお芝居について直接何かを言うことはありませんが、阿部さんの演技を見て横浜さんがついていったり、時には先輩を超えたいと頑張っている姿を見ていると、お芝居を通して関係性が築けているのがいいなと思いました。

横浜流星、高橋光臣横浜流星、高橋光臣

――今回の撮影は海上保安庁が全面協力しています。

やはり、日本を実際に守っている船やヘリコプターには迫力があって、本物だからこそ出るオーラや空気感を感じましたし、ちゃんとした作品を作らなければいけないという責任も生まれました。海上保安庁の方とお話していると、日本を守っているという精神やプライドが伝わってくるんです。海上保安庁は“海の警察”とも呼ばれていますし、悪い奴を捕まえる、事件を解決するんだという正義感を感じとれたことで、DCUは架空の部署であるけれども、そういう方たちが作った部署だという存在感やリアリティを体感しつつ作れたことはとてもよかったです。

阿部寛阿部寛

――物語は終盤ですが今後の見どころをお願いします。

第8話は温泉で事件が起きます。この事件は偶然ではなく必然で起こったもので、新名と成合の間で揺れ動く瀬能がどんな動きをみせるのかも注目してください。今後は15年前の瀬能のお父さんが亡くなった事件の核心に迫りながら、いろいろな思いが絡み合って人間関係が変化していきます。その中で最終的に新名はDCUメンバーとともに成合をどう追い詰めていくのか、見届けていただければと思います。

■番組概要
〔タイトル〕

日曜劇場『DCU』
〔放送日時〕
毎週日曜よる9時~9時54分
※最終回は3月20日(日)よる9時~10時48分