【裏側】「DCU」が所属する海上保安庁は“海のなんでも屋”!?

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TBSで放送中の日曜劇場『DCU』は、水中の捜査に特化した架空の組織「DCU(Deep Crime Unit)」を舞台にしたオリジナルドラマ。水にまつわる事件・事故とそこに隠された謎に迫るウォーターミステリーだ。新名正義(阿部寛)が隊長を務める「DCU」は海上保安庁の数ある部署の中に新設された“潜水特殊捜査隊”という設定。しかし、海上保安庁の仕事について詳しく知る人は多くないだろう。そこで今回撮影にも協力いただいている海上保安庁を取材。政策評価広報室の吉田健二氏に海上保安庁の仕事について聞いた。

実際は潜水士のみで捜査が完結することはない

――海上保安庁は主にどのような仕事をされているのか教えてください。

我々は、いわば海の警察官であり消防官。広大な海を舞台に国内の関係機関だけではなく国外とも連携・協力し、治安の確保や海難救助、海洋環境の保全、自然災害の対応、海洋調査、海洋情報の収集管理・提供、そして船舶交通の安全の確保を任務としています。“海のなんでも屋”と言ってもいいかもしれません。

「DCU」創設の会見に出席した新名と西野(高橋光臣)「DCU」創設の会見に出席した新名と西野(高橋光臣

――『DCU』の撮影現場をご覧になって、いかがでしたか?

実は私も以前、潜水士だったのですが、皆さんとにかくカッコイイと思いました(笑)。役者の皆さんの外見はもちろん「DCU」という組織が本当にあったらすごいなと。実際の海上保安庁の組織で言うと、「DCU」は各分野のスペシャリストが合体したような組織です。具体的には特殊救難隊、特別警備隊、国際組織犯罪対策基地の捜査官、試験研究センターの試験研究官などの行う業務を一手に担っている組織といったところでしょうか。まさに最強のスペシャリスト集団ですね。

――海上保安庁で働くためには、どうすればよいのでしょうか?

教育機関として海上保安学校と海上保安大学校があります。学生採用試験や有資格者採用試験などを受けて、これらの機関にて必要な教育を受ける必要があります。現在、海上保安庁では多数の職員を募集していますので興味を持たれた方はぜひ検討していただければと思います。
海上保安庁で働く職員は、約1万4000人。東京霞が関に本庁があり、日本全国を第一管区から第十一管区に分けそれぞれに管区海上保安本部を設置し、担任水域を定めています。管区海上保安本部には海上保安部、海上保安署、航空基地等の事務所を配置し、巡視船艇や航空機等を配備しています。ちなみに東京近辺は第三管区の管轄となります。

「DCU」の若手隊員、瀬能(横浜流星)「DCU」の若手隊員、瀬能(横浜流星

――新名は50歳を超えても海に潜り、捜査にもあたっています。実際に50歳を過ぎて現役で潜水士をされている方はいるのでしょうか?

はい、50代でも現役の潜水士として活躍している人はいます。海上保安庁というと、『海猿』のイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、実際には冒頭で申し上げたようにさまざまな業務に魅力を感じ、海上保安庁への門をたたく人がいるのが現状です。「DCU」にみるような各分野のスペシャリストを目指して入庁される方もおり、本人の希望や適性により、それらのスペシャリストの道を歩むこととなります。

海の治安を守るという「DCU」の方たちの思いが、とても伝わってくるドラマです。組織は架空のものですが、「DCU」の基本理念は海上保安官そのもの。ぜひご覧になって、楽しんでいただきたいです。

【吉田健二氏プロフィール】
特殊救難隊、潜水教官、巡視船勤務等を経て、現在は海上保安庁 総務部政務課 政策評価広報室 広報企画係長。

■番組概要
〔タイトル〕

日曜劇場『DCU』
〔放送日時〕
毎週日曜よる9時~9時54分
※第3話は15分拡大