津田健次郎は可愛いもの好き!?『最愛』インタビュー

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TBSで放送中の金曜ドラマ『最愛』。殺人事件の重要参考人となった女性実業家・真田梨央(吉高由里子)と、彼女を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、そして梨央を支える弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)を中心に描かれるサスペンスラブストーリー。今回は大輝と桑田(佐久間由衣)の上司である警視庁捜査第一係長、山尾敦を演じる津田健次郎にインタビュー。山尾のキャラクター像や現場でのエピソードなどを聞いた。

塚原監督からの直筆の手紙に感動しました

――今回演じる山尾敦は、どのようなキャラクターですか?

オファーをいただいたとき、刑事役とお聞きしました。ただ、刑事といっても叩き上げなのか、それともエリートっぽいしゅっとした刑事なのか、いろいろなイメージがあると思います。実は事前に本編にはまったく出てこないような部分まで書かれた設定資料をいただきまして。どんな大学を出て、学生時代はこんな感じで、今は子どもがいるとか。そこまで考え、練られて作られているこの作品がとても素晴らしいと思ったんです。山尾はノンキャリアですが、叩き上げの刑事としては出世できるところにもっとも手が届きそうな人物。きっと現場の刑事時代は足で聞き込みをするパワフルさもあったんでしょう。管理職についてからは部下たちを動かして事件を捜査するようになってきて。事件を解決するための頭脳的なところはひとつひとつの場面や、宮崎や桑田とのやり取りの中で見せられればと思っています。

山尾と桑田山尾と桑田

――新井順子プロデューサーや塚原あゆ子監督とは、どのようなことをお話されましたか?

衣装合わせのとき、どんな役にしていくかというお話をお2人とさせていただきました。そのとき「登場人物はかなりシリアスな芝居をしていくことになるので、山尾と桑田は少しほんわかした空気を出してほしい」とおっしゃっていたんです。すごく意外に感じましたし、めちゃくちゃ面白いなと。シリアスな中にゆるむところも大事にして丁寧に作るところに、ヒットメーカーとしての所以があるんだなと思いました。山尾は事件を追いかけていくポジションですが、それだけではない部分を演じることができ、楽しみながら撮影に臨んでいます。

――撮影で印象に残っていることは?

第1話で山尾が、宮崎と桑田に指示を出すシーンがあります。台本には「宮崎、桑田」としか書かれていなかったのですが、「ここは詰まったほうが面白いな」と思って、何も言わず、リハーサルで桑田の名前を覚えていない芝居をしたんです。「宮崎と桑…」と詰まったら、佐久間さんがすかさず「田です」と言ってくれて。そのやりとりがすごく良かった。監督にも採用していただいたんですが、そういう遊びどころも含め、撮影を楽しんでいます。また、山尾は管理職の刑事とは思えないほど可愛いサブバッグを持っているんです。「なぜ山尾はこんなに可愛いサブバッグを持っているのか?」という疑問が僕の中でどんどんふくらんできて。「もしかしたら子どもの物を持ってきてるんじゃないか?」とか。そんな山尾らしさを大事にしていきたいと思い、可愛いペンを通販で3種類も買ってしまいました(笑)。監督に相談したら「どうぞ使ってください」と言っていただいたので、作品に登場する山尾の机の上に置いています。ただ、山尾の可愛らしさはあくまで一要素。ちゃんと無骨なところも持っているので、体育会系の先輩、後輩のような男っぽさを山尾と宮崎のやりとりで見せていきたいと思います。

大輝に指示を出す山尾大輝に指示を出す山尾

――声優のお仕事もされていますが、山尾を演じる上で声を意識することはありますか?

まったく意識してないです。もともと声の仕事をするときも、声質より演じるキャラクターの心情や肉体状況をベースに、ほかのキャラクターとのやりとりの中から自然に出てくる声を形にしているので。どのジャンルの仕事でも、声を決めてから中身を埋める作業はあまりしていないんです。自分の中から自然に出てくる声で演じることを大切にしています。

――最後に視聴者にメッセージをお願いします。

撮影が始まる前、塚原監督から直筆の手紙をいただきました。その中に「見てくださる方たちに金曜日の夜1時間が素敵なものになるよう私たちは頑張っていきたいと思います」とつづられていて。スタッフの方たちが視聴者のみなさんの時間をとても大事にされていることに感動しました。僕らキャストもその思いに答えるために頑張っています。ぜひ、最後まで楽しんでご覧ください。

■番組概要

[タイトル]
金曜ドラマ『最愛』
[放送日時]
毎週金曜よる10時~10時54分