TBSで放送中の火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』。独身生活を謳歌する大加戸明葉(清野菜名)と、堅物で変人の百瀬柊(坂口健太郎)が、偽装結婚をするラブコメディー。今回、百瀬の兄である百瀬旭(前野朋哉)の妻、百瀬美晴を演じる倉科カナにインタビュー。自分の演じる美晴のキャラクターや現場でのエピソードなどを聞いた。
美晴と旭のシーンはアドリブが多いんです
——今回演じる百瀬美晴は、どのようなキャラクターですか?
美晴は旭さんとお弁当屋さんを営んでいる気さくな女性です。クランクインする前、監督が台本には書かれていない美晴の人物像を作ってくださって。朝何時に起きて、1日をどのように過ごしているか。お弁当屋さんは代々受け継がれてきて、旭さんが改装したお店であるとか。2人でデザインしたエプロンを使っているなど、細かい設定を教えていただきました。
——美晴と旭はどんな夫婦ですか?
すごくラブラブな夫婦です。旭さんも私のことをとても愛してくれていて、周りの人にとっては理想的な夫婦に見えると思います。明葉ちゃんと柊くんの偽装夫婦とは対照的と言えるかもしれません。でも、実はそれぞれ抱えているところも少なからずあるんです。
――美晴は明葉をどのように思っているのでしょうか?
義弟の柊くんと結婚した明葉ちゃんが妹になることを喜んでいるんじゃないかと思います。ただ、個人的には感慨深いところもあって。私は弟がいるんですけど、もし弟が結婚したらと考えると、うれしくもあり寂しくもあり…少し複雑な心境になってしまいますね(笑)。
——現場では共演者のみなさんと、どのように過ごされていますか?
私、新しい現場へ行くと、みなさんの好きな食べ物を聞くんです。明葉ちゃんがお肉で旭さんが油揚げ、柊くんは卵が好きとのことで私と同じだなと(笑)。みなさんとても気さくな方ばかりで、撮影の合間もフランクに話せて現場がすごく楽しいです。
——これまでの撮影で印象に残っているシーンはありますか?
美晴と旭さんのシーンはアドリブが多いんです。監督に「アドリブをやってください」と言われたわけではないんですが、明葉ちゃんの心の声が始まると、その間を埋めるために私と前野さんの小芝居が発動するんです。ただ、明葉ちゃんの心の声を邪魔してはいけないし、心の声が終わるまでに私たちのアドリブも終えなければいけなくて。毎回2人で事前に何をするか打ち合わせをしてからアドリブに挑みます。他にもみなさんのお芝居を見ていると、とても勉強になります。また明葉ちゃんの心の声のリアクションや、表情がくるくる変わる姿を見ていると、可愛く愛おしく感じてしまって。出演者ながら現場で楽しませてもらっています。
――作品に出演したことで、ご自身の結婚観に何か影響はありますか?
私にとって結婚生活は未知なものですが、撮影をしていたら、性別は関係なく自分の思い描く家庭像を追いかけてしまうことがあるんだなと感じました。でも、いろいろな家族の形があってもいいんじゃないかって。夫婦はお互いに尊重し合い、思い合って、やがて歩みをそろえて家族になっていくんだと思います。
――倉科さんご自身が共同生活をする上で譲れない部分は?
アバウトな性格なので部屋に入るとき、ノックをするなど常識的なことを守っていただければ、特にないです(笑)。脱いだ服を洗濯機に入れていなくても気になりません。でも、帰ってきたら「ただいま!」は言ってほしいです。
――そうすると、百瀬のような人との共同生活は…。
柊くんみたいに几帳面で決め事が多かったりする人と共同生活をしたら、お互いストレスが溜まってしまって難しいと思います。「ごめんなさい!」と言っちゃうかもしれません(笑)。
――最近、倉科さんが“ふいキュン”した経験は?
舞台に出演したときにお吸い物やチョコレートの差し入れをしたことがあったんです。そのときキャストの方が「僕、これいただくね!」と言って、食べている姿に思わずキュンとしました。あと先日、バラエティ番組の収録で、強面の方がチーズタッカルビを食べている姿を見てキュンキュンしました。あ、でもこれって“ふいキュン”じゃなくて、“ギャップ萌え”ですかね?(笑)
――最後にドラマを毎週楽しみにしている視聴者にメッセージをお願いします。
明葉ちゃんと柊くんにわたしたち夫婦が、今後どう絡んでいくのか。ぜひ美晴と旭夫婦にも注目していただけたらうれしいです。
■番組概要
[タイトル]
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』
[放送日時]
毎週火曜よる10時~10時57分