TBSで放送中の火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』。独身生活を謳歌する大加戸明葉(清野菜名)と、堅物で変人の百瀬柊(坂口健太郎)が、偽装結婚をするラブコメディー。今回、この百瀬を演じる坂口にインタビュー。自分の演じる百瀬のキャラクター性や作品への意気込みを聞いた。
すごく面倒くさい男なのに、意外と可愛いパジャマを着ています
――脚本を読まれた感想からお願いします。
最初に読んだときは「なんだ、こいつ!」という感じでした。それが明葉と出会い、回を重ねていくごとに彼もどんどん変化してきて。現実にこういう偽装夫婦がいてもおかしくないなぁと思ってしまうほど、とても楽しく読ませていただきました。
――清野さんとはドラマ『コウノドリ』以来6年ぶりの共演です。
カメラが回っていないときは、おすすめのとんかつ屋を紹介し合ったり、おいしい店の話ばかりしています。もう和気あいあいという言葉がぴったりな現場です。
――演じる百瀬柊はどのようなキャラクターですか?
奇天烈ですね。明葉の心の声でも百瀬は「奇天烈白アスパラ」と呼ばれるぐらい、ちょっと変なところがあって。確かに見た目は大人ですし、仕事もできるんですけど、まだ未成熟な部分が残っているというか。要所要所でこじらせているかけらが見え隠れしています。なぜ百瀬が結婚を望むのか、まだまだ分からないところもありますが、徐々に彼の内面が明らかになっていきますので、きっと面白く見ていただけると思います。
あとは、相手のことをほとんど知らないのに結婚をして共同生活を始めてしまうなんて、タフというか図太さがあるなと思います。全然関係のなかった男女がひとつ屋根の下で暮らし始めれば、どうしても衝突するでしょうし、分かり合えない部分も出てきます。でも、僕としては明葉と結婚したことで百瀬が人の気持ちを汲み取れる男性になって欲しいと思っていて。ちょっとずつでも変わって、前に進み始める百瀬を演じるのも楽しみです。
――役作りをする上で、監督とはどのようなお話をされていますか?
百瀬はとても変化の激しいキャラクター。ちょっとかわいらしいところもあるのですが、1話ではどこまで百瀬のキャラクター性を出していくか、監督と細かく打ち合わせさせていただきました。「最初は視聴者に受け入れられない存在でいいかもしれない。むかつかれるぐらいのキャラクターをあえて作り、そこから彼がどう変わっていくかを見せていこう」ということになりました。
広告代理店で働いている百瀬は、ほとんどスーツ。ポスター撮影をしたときネクタイピンを付けたら、それを見た監督が「几帳面なところが百瀬っぽいね」とおっしゃって、実際の撮影でも反映することに。私服の撮影はまだあまりしていないのですが、すごく面倒くさい男なのに意外と可愛いパジャマを着ていたり(笑)。そういうところも楽しんで見ていただきたいです。
――作品の見どころのひとつである“ふいキュン”。演じてみていかがですか?
不意に何かをする、それでドキッとさせるってすごく難しいと思いました。意図してときめかせようと思っても、なかなかできないじゃないですか。それを一瞬で判断し、表現するのはハードルが高いことだなと感じています。
――最近坂口さんが“ふいキュン”した経験は?
劇中におもちという猫が登場します。そのおもちと遊んでいる菜名ちゃんを見たとき、「可愛いなぁ」と感じました。これもひとつの“ふいキュン”ですね(笑)。
――今後の撮影で楽しみにしていることはありますか?
物語が進むにつれ、明葉と百瀬のお互いに持っている距離感や感情も変化していきます。お互い干渉しないと言っていた2人が、どう変化し、どんな影響を互いにおよぼしていくのか、そして2人の住む部屋もちょっとずつ変わっていくのか、僕も楽しみにしているところです。
――ちなみに、坂口さんご自身が共同生活をするときに譲れない部分は?
僕はあまり気にしないタイプなんです。少しぐらい洗濯物を放置しても気にしませんし、僕のお皿を使っても構いませんし、相手にゴミの中身を見られても構いません。ただ、僕が一番好きな家事はお皿を洗うことで、苦手なのは洗濯物を干すこと。だから、もし誰かと共同生活をしたら、「ほかの家事は全部やるので、洗濯物だけ干してほしい」と頼むかもしれません。普段、家でも洗濯物を干すのがいつも一番後回しになっているので(笑)。
――最後にドラマを楽しみにしている視聴者にメッセージをお願いします。
全然関係のなかった男女が偽装結婚をして共同生活を始めることで、いろいろなことが起こります。この2人の関係がどう変わっていくのか、楽しみにしていてください!
■番組概要
[タイトル]
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』
[放送日時]
毎週火曜よる10時~10時57分