世界初「鉄道も走る近未来のバス」が運行間近らしい

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道路ではバス、線路では列車!

世界初の鉄道も走るバス「DMV(デュアル・モード・ビークル)」は、近未来の旅客車両。マイクロバスのような外観で、道路を走る時はバス・線路を走る時は列車になります。

DMV(デュアル・モード・ビークル)DMV(デュアル・モード・ビークル)

DMVは現在、所要時間30分・走行距離15kmのルートで、阿佐海岸鉄道の線路(阿佐東線)をテスト運行中です(※2021年9月放送時点)

テストでは始発・終点をバス停にして、途中で列車に変わって走行。道路から線路に入ると、バスがレールの上を走るようになるのです。

バスが列車になるバスが列車になる

ちなみにレールを走る際は、“鉄道の車輪”が車体の下からあらわれ、レールに乗ります。
バスのタイヤは、前輪が浮いた状態になりますが、後輪はレールに設置。後ろのタイヤの回転を利用することで走行し、アクセルとブレーキで操作します。

鉄道とバスのイイトコ取り!

線路の上を走れるバス・DMVは、鉄道とバス両方のメリットを持ち合わせていることに特徴がありました。

鉄道のイイトコ:スムーズな運行×線路の活用

道路のように信号や渋滞がないため、運行はスムーズで運転士も楽に運転することが可能です。

信号や渋滞がない列車信号や渋滞がない列車

また、既存の線路をそのまま活用できることもメリット。廃線になってしまった鉄道の線路でも、使うことができます。

バスのイイトコ:バス停の活用

バス停は利用客の多い場所にフレキシブルに設置することが可能。地元の人が便利に利用することができます。

利用客の多い場所にバス停を設置利用客の多い場所にバス停を設置

さらに、DMVのベースは自動車。車両が小さいため、列車に比べて燃費がかかりません。検査費用などの維持コストを大きく抑えることも可能です。

元々DMVは、JR北海道が開発していましたが、雪が多いために運行を断念。
四国の鉄道会社・阿佐海岸鉄道が後に引き継ぎ、利用客の減少で廃線の危機にあった阿佐東線で、線路を使った新しいビジネスを試みました。

バスと列車のいいとこ取りバスと列車のいいとこ取り

“日本初の珍しい乗り物を目玉として、人口減少が進んだ町に観光客を増やしたい”と考えている阿佐海岸鉄道は、2021年の冬にDMVの営業開始を目指しています(※2021年9月放送時点)

 

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