北海道では"えびマヨ"や"コーン"などが出せない?
「くら寿司」は、日本全国に485店舗を展開(※2021年8月放送時点)する、人気回転寿司チェーン店です。
中でも不動の人気を誇るのは、えびマヨやコーンなどの練り物。幅広い世代から支持されているため、お店での提供が不可欠ですが、北海道で提供するのが難しいメニューでした。

1. 日持ちがせず、トラックで運べない
通常、くら寿司の練り物は、福岡・大阪・埼玉にあるセントラルキッチンで具材をまとめて練って、全国へ運んでいます。
北海道に運ぶ場合、飛行機で空輸すると配送料が高くコストがかかるため、お寿司を安い価格で提供することが困難になってしまいます。

しかし、コストダウンのためにトラックで輸送をすると時間がかかり、練り物が傷んでしまいます。
実はくら寿司の練り物は、“4大添加物 無添加"にこだわって作られているのもあり、日持ちがしないそうです。
2. 秘密を守るため、自社で作る必要が
練り物メニューの中には、“くら寿司 秘伝の調味料”が使われているものもあります。秘伝の調味料は、味が重要なため社外秘。

調味料のレシピ流出を防ぐため、練り物づくりを社外の業者に製造を依頼することは難しく、自社のスタッフだけで製造加工する必要があります。
これらの点から、くら寿司は2021年7月まで北海道になかなか出店をできずにいました。
工場の"ミニチュア"で解決
輸送とレシピ流出の問題を解決して、北海道への出店を可能にしたのは「練り物を作る場所を店舗の近くにする」という戦略。
くら寿司の北海道第1号店となったラソラ札幌店では、出店先であるショッピングモールのバックヤードにコンパクトな広さの「製造室」を設け、これまでの問題をクリアしました。

室内にある製造機はセントラルキッチンのものと比較すると30分の1ほどのミニチュアサイズですが、同じように材料を混ぜ、練り物を作ることができます。

練り物の問題を解決し、北海道に進出したことで、すべての都道府県への出店を達成した「くら寿司」。

北海道の第1号店・ラソラ札幌店のオープン初日は、開店を心待ちにしていた地元のお客さんが大行列を作り大盛況でした。今後も引き続き、北海道への出店を進めていきたいと考えているそうです。
がっちりマンデー!!
日曜あさ7:30~