2023年4月21日(金)22:00からTBS系で放送開始する新ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』。本作は、同じ電車に偶然乗り合わせた見ず知らずの乗客たちが突如、前代未聞の出来事に巻き込まれ、電波が通じないうえに水も食料もない極限下で懸命に生き、元の世界に戻ろうとする姿を描く、完全オリジナルの予測不能のヒューマンエンターテインメントドラマだ。今回、メディアでも活躍するカリスマ美容師で、複雑な過去を抱える主人公・萱島直哉を演じる山田裕貴にインタビューし、演じる際に意識していることや共演者である赤楚衛二、上白石萌歌の印象、本作の見どころなどを聞いた。
――今作で演じる萱島直哉というキャラクターをどのような人物と捉えて、どういったところを意識して演じられてますか?
萱島直哉については見てもらった方にどこまで伝えられるかなというのを思っていて、自由奔放な母親とその再婚相手である父親、そして父親違いの12歳年下の弟がいるという家族構成で、小さいころからあまり愛を感じずに生きてきたと思うんです。小さい頃、多分愛されたいと思っていたし、お父さんお母さんを好きになりたかった人で、でもそういう環境にいられなかったから、誰かを信じてしまうことをものすごく怖いと感じる。自分の前からいなくなっちゃうかもしれない、離れていくかもしれないという不安を抱えていて、自分がそこまで人に思いを寄せなければ傷つかなくて済むという考えを持ったキャラクターです。
それでも12歳離れている弟を1人で面倒見てきたのに、弟が事件を起こしてしまって「1人で寂しかったんだ」と言われたことが、多分ものすごくショックだったと思うんです。学校に行くまで頑張って育てたのに、そう言われたことで「俺は何やってきたんだ」「なんでこんな人生なんだろう」と感じているのかなと。だから「僕を愛してくれる人は誰なんだ」とか考えているし、誰かを愛するのも嫌だと思っている人なので、人との関わりを遮断するというか、思い入れを持たないように生きる癖がついてしまっている。サバイバル生活中は結構当たりがきつかったりもしますが、ただ嫌なやつじゃなくて、そういう人生があったからこそこうなってしまったんだという風に見えたらいいなと思いながら演じています。
――撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか?
大変な撮影が多くて連日朝から晩まで撮影があることが多いのですが、みんなで頑張っていて、スタッフもキャストも明るい方が多いので現場の雰囲気はとても良いと思います。現場では撮影の合間に心理テストとか占いとかちょっとしたゲームをして過ごしているので、仲も結構深まっているので、そういった雰囲気の中で撮影できるのはうれしいですね。
――共演者である赤楚さんや上白石さんのご印象は?
赤楚君とは今回初共演なのですが、これまでドラマなどで拝見していて淀みのない真っ直ぐな好青年という印象が強くありました。実際に現場で一緒になって優斗を演じているのを見て、「この人は根っから好青年なんだな」と思いましたが、ちょっとふわっとしてるとこだったり、"変わっている"というような一面もあって、どんな子なんだろうという興味が尽きないです。ずっと観察していたくなっちゃいますね。
萌歌ちゃんは連続テレビ小説『ちむどんどん』で共演させていただいた時に、この方も淀みなく真っ直ぐで綺麗な心を持ってるんだろうなという印象を持っていてそれは本作でも変わらずでした。今回の撮影の中で素敵だなと思ったのは、深夜まで大変な撮影があった日、大体そういう時って終わったら燃え尽きたように「お疲れ様でした」となってしまうと思うんですけど、1人だけ「よし!」となっていたんです。どんなに疲れていてもその明るさを出せるってすごいですよね。「よっしゃ! 今日終わった!」って前向きに言える部分は、萌歌ちゃん演じる紗枝にも活きているんだろうなと思いました。
――最後にメッセージをお願いします。
このドラマを見て今過ごしてる日常、大切な誰かが傍にいてくれるっていうことがものすごく幸せなことなんだなと感じていただけたらと思います。また、自分がもしこの極限下に行った時にどうなるんだろうということを考えつつ、僕らもこの先どうなるのかどうなるか分からないので、一緒に展開を楽しんでいただけたら嬉しいです。
◆放送情報
金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』
2023年4月21日(金)スタート
毎週金曜22:00からTBS系で放送(初回15分拡大)
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi」でも配信される。
また、Paraviオリジナル「ペンディングトレイン~終電後トーク~」も配信予定。
(C)TBS