かがくの里10周年 様々な科学者が集結したこれまでの道のりを振り返る【2024/1/28 所さんの目がテン!】

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かがくの里10周年 様々な科学者が集結したこれまでの道のりを振り返る【2024/1/28 所さんの目がテン!】
かがくの里10周年 様々な科学者が集結したこれまでの道のりを振り返る【2024/1/28 所さんの目がテン!】

1月28日(日)放送の日本テレビ「所さんの目がテン!」は「かがくの里10周年スペシャル」。10周年を迎えたかがくの里のこれまでの歩みを振り返りました。

かつての里山に科学者たちが次々と

10年前、当時から社会問題になっていたのが放置され荒れた山。かつては全国にあった日本の原風景が失われつつありました。

そこで番組は里山再生を目指し企画をスタート。荒れてしまったかつての里山に科学者たちが次々と訪れ、知恵を借り、地域の方々の協力も得ながら、一歩一歩、少しずつ土地をよりよくしていきました。そして今では菜園には豊かな実りが育ち、数を大きく減らした生き物も現れるように。

10年前、最初にこの地を訪れた科学者は、東京農工大学 農学部 シニアプロフェッサーの松村昭治先生でした。「いいですよね、高台でしょ。キレイに作物ができていたら毎朝ここへ来て見たいですよね」と松村シニアプロフェッサーは語りました。

そこに現れたのは足利大学 工学部 機械分野 根本泰行教授。先生は「燃料の持っている熱を完全燃焼に近い形で取り出すことができる。熱効率が良い」と里山暮らしに威力を発揮する装置・ロケットストーブを持ち込み、その熱効率の良さを試すべく作った料理が引っ越しソバ。

完成したソバを食べながら松村シニアプロフェッサーは「来年はここで採れたもので(ソバが)できるんじゃないですか?」と話していました。そして今では、松村シニアプロフェッサーが夢見た通り、見違えるような美しい景色に!その変化を振り返りました。

企画スタートから丸1年が経った2015年11月には、第1回の収穫祭が。所さんは「水はけ悪い地面だね。本当によく開墾したね」と驚き。元々、かがくの里の土は粘土質で水はけが悪く作物を作ることに向いていませんでした。

そこで松村シニアプロフェッサーが知識を駆使し土壌を改良。菜園を作り、春から作物を育てていきました。その秋に所さんが収穫祭で収穫したのは落花生。さらにこの時初めての収穫祭を記念して用意したのが、里で採れたもち米で作ったお赤飯。菜園づくりを始めた時、松村シニアプロフェッサーは「秋には盛大な収穫祭をしたい、赤飯のおにぎりを作って」と話していました。

当時この土地にはまだ名前がついていなかったため当番組で「科学者の里」と案を出したところ、「かがくの里でいいかもね!」と所さん。「かがくのさと」と記した看板もできました。

ニホンウナギを育てる「ウナギプロジェクト」にも成果が

続く2016年にはプレゼンターの阿部健一さんが加わりました。阿部さんが紹介したのが根本教授監修のもと、熱が効率よく届くよう、ロケットストーブを応用して作った自信作・阿部窯。

地元でとれたイノシシ肉によるソーセージを、かがくの里で育てた小麦で作ったパンにはさんで焼きました。

そして裏山の間伐を所さんが体験。豊かな生態系が保たれてきた里山を取り戻す上で、大事な間伐。この間伐が後のフクロウプロジェクトなどにつながっていきます。

2017年にはうるち米を収穫。うるち米を収穫したのは里が始まって初めてのことでした。

ご飯のお供に梅干しも登場。

そしてその梅の木からインスピレーションを受け、番組冒頭で流れている所さんの名曲が生まれました。

2018年、この年から本格的に始まった裏山の間伐の際には地元の凄腕林業家・西野さんが登場。何もなかった里に便利な橋をかけたり、空の下でご飯を食べていたところにも屋根をつけたりと、景色をみるみる変えてくれました。

菜園用に作ったため池を有効活用できないかとお呼びしたのが北里大学 海洋生命科学部 水族増殖学研究室 千葉洋明准教授。千葉准教授が池で稚魚から育て始めたのがニホンウナギです。

本来は里山の河川で大きく育ち海へ下って子孫を残すのですが、河川環境の変化で生きる場所が減っているニホンウナギ。そこで、北里大学が研究用に購入したシラスウナギを自然環境に近い里のため池で育て、大きくなったら川に放流。うまく育てば個体数を増やす研究に貢献できると考え、ニホンウナギを育て始めたのです。

それから5年、去年10月には捕獲した里のウナギが銀化をはじめました。銀化とは川で成長し海に下る魚に見られる現象で、ウナギは体が成熟し海に向かう準備ができると体の色が黒く変化します。子孫を残せるウナギが、5年の歳月をかけついに育ったということになります。

ウナギプロジェクトの続報は後日、詳しく放送!

増え続ける「里ファミリー」

里の恵みの食材をもとに科学的に美味しく料理を作ってくれているのが調理科学の専門家 東洋大学食環境科学部 食環境科学科 露久保美夏准教授です。

特に大豆は露久保准教授の手によって様々な形に姿を変えました。まず挑戦したのは豆腐。さらに、すりつぶした大豆に米麹と塩を混ぜあわせ、丸めて、ツボに敷き詰め、発酵させ味噌にも。そして1年以上かけて醤油も大豆から作りました。

さらに、里のおいしい恵みといえばハチミツ。ハチの専門家が、玉川大学 学術研究所 所長 小野正人教授です。

2017年、小野教授指導の下、野生のニホンミツバチに巣を作ってもらうため巣箱を置くとその2年後、ニホンミツバチが定着しました。

ミツバチの働きはおいしいハチミツを頂けるだけではありませんでした。小野教授は「ミツバチがたくさん生息している環境は、四季折々途切れなく花が咲いている。いわば環境指標。梅の花が春先に咲く樹木は、1つの木にたくさんの花がつくからミツバチとしても効率よくたくさんの蜜や花粉を持ち帰れる。当然、ハチが花から蜜や花粉を集めるときに体の毛についた花粉が花から花へ運ばれていきますので、梅の方も受粉して実ができる」とミツバチを通じて自然の循環について教えてくれました。

さらに、作物栽培の専門家の宇都宮大学 農学部 高橋行継教授、農村の生き物を研究している宇都宮大学農学部 准教授 守山拓弥准教授、木材利用の専門家の京都大学大学院 森林科学専攻 村田功二教授、昆虫分野では、株式会社地球工作所 斉藤秀生さんとTokyo Bug Boysの法師人響さん・平井文彦さん、さらに解剖学者の養老孟司先生も昆虫を求めて里に来ました。

最近では、世界的建築家の隈研吾さんが母屋をデザインしてくれるなど、増え続ける「里ファミリー」。たくさんの方に支えられて10周年を迎えることができたかがくの里。次回放送でも「里の生物多様性編」として、かがくの里10年の歩みをお届けします。

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