【原作者サインプレゼント実施中】人気俳優の渋谷くん（京本大我）が暴力事件で逮捕!?

『お迎え渋谷くん』第11話レビュー

渋谷くんが警察に連行されるシーンから始まった今回。「あれ、違うドラマ始まった？『お迎え渋谷くん』であってます？」と混乱するほど、暗雲が垂れこめる雰囲気。オープニングのタイトルも真っ暗で、渋谷くんの心の闇を表しているかのようです。

前回、水沢（玉井詩織）を襲ったストーカーを殴ってしまった渋谷くん。渋谷くんの「大事に思ってるなら傷つけるな」という言葉から、大切な人を傷つけた自分をストーカーに重ねて怒りの衝動にかられ、歯止めがかけられなくなってしまったように感じました。

逮捕された渋谷くんは警察での取り調べに何も話しませんでしたが、水沢が警察に事情を説明してくれ、釈放されることに。響子（長谷川京子）は、釈放された渋谷くんに何も聞かず、ただごはんを食べさせ、２人で一緒に関係者に謝罪しにまわりました。
そして神田（内藤秀一郎）は、愛花（田辺桃子）のもとを訪れて渋谷くんが「ストーカーから守るために殴った」と今回の事情を説明します。
渋谷くんのまさかのピンチに、マネージャーの響子と先輩の神田が絶対的な味方でいることが、とてもあたたかく、家族のような愛情を感じました。

ストーカーを殴ったことについてだれにも何も話さなかった渋谷くんですが、神田にだけは「自分でもなんでこんなことをしたのかわからない」と打ち明けます。仕事のこと、恋愛のこと以外に、家族のことも責任を感じる渋谷くんに、神田は「なんで妹のことまでおまえが背負って苦労しなきゃならないんだ」と怒り、家族を捨てた父親のところへ渋谷くんを連れていきます。

登場した父親・洋輔（袴田吉彦）はかなりの強烈キャラ。女好きでチャラくて自分勝手で、息子に「女のタレント呼んで合コン開いてくれよ」ともちかけるなんて、控えめに言ってサイテー。この人の身勝手な振る舞いが、渋谷くんの心に影を落としたんだと納得しました。洋輔は渋谷くんに「言いたいことがあるなら１人で来い」と言い捨ててその場をあとにします。

一方、愛花の職場の机の引き出しに「退職願」を見つけてしまった達也は、渋谷くんのもとへ。渋谷くんと付き合い始めてからの愛花はつらそうな表情が多いし、夢だった保育士も辞めようとしている、と渋谷くんに忠告します。なにも語らない渋谷くんに対して「幸せにしてあげてくださいよ。渋谷さんができないなら、俺が愛花を幸せにします」と、まさかの発言。愛花の恋を応援しようとしていたはずが、見ていられなくなってしまったのか……。だけど達也もそれだけ愛花を大事に思っているということかもしれません。X（旧Twitter）ではこの達也の行動に「たっちゃんは苦しむ愛花を見たくないからかな」「渋谷くんをこれ以上責めないであげて」「渋谷くんへの宣戦布告は愛花先生の幸せのため」「たっちゃんこそ幸せになってほしい」とさまざまな意見が見られました。

そして、改めて洋輔に会いに行った渋谷くん。なかなか気持ちを言葉にできない渋谷くんに「自分の言葉で状況を変えろ、じゃなきゃ一生流されるぞ」と洋輔。態度と言い方は高圧的だけど、洋介の言うことは間違っていないし、少しだけ渋谷くんを鼓舞しているようにも感じました。渋谷くんは意を決して「おれは父さんに母さんやリズ（音夢・諸林めい）を大事にしてほしい」と訴えます。それに対して洋輔は「俺は自由に生きるがおまえの言い分はわかった、善処する」と応えました。洋輔と真正面から対峙(たいじ）して、自分の言葉で状況を変えることができた渋谷くん。洋輔との過去の思い出にも決別できたのかもしれません。

さて最後の最後で、渋谷くんと愛花はやっと会って話せることに。場所は渋谷くんが愛花に告白した公園です。だけど、そこで渋谷くんが愛花への思いとともに口にした言葉は……。このシーンは涙なしでは見られません。ぜひ本編で楽しんでください。X（旧Twitter）では、「先生は渋谷くんと幸せになりたいんだよ」「切なくて涙した」「第１話の『全部自分が背負えばなんとかなるって、そんなんじゃいつか壊れますよ』が自分に返ってきてる」「切ない２人の演技に震えた」と感動のコメントが寄せられていました。