8月29日夜、カンテレ『アンタッチャブるTV』で、ネット評価「1.0」という超低評価宿にアンタッチャブルの2人とおぎやはぎ矢作さんが潜入取材。数々の謎レビューを確かめるとともに、より良い宿に生まれ変わってもらうため、低評価の事実を宿主に伝えました。
その低評価宿は北海道網走市にある『ビジネスホテル幸楽』。評価1.0と聞き、企画初挑戦の矢作さんが「それ、網走刑務所だろ…」とボヤく中、3人は車で一路、宿へ。レビューでは<オーナーの人柄がとにかく良い>と高評価もある一方、<海外の廃モーテルのようだ><建物の外に解体工事中のような産業廃棄物>などとすさまじい文言が。“産業廃棄物ビューの客室”など本当に存在するのでしょうか…。
「入口にゴミが…」。3人が到着すると、エントランスからして廃虚感満載。横には「ようこそ!」と言わんばかりにゴミの山がこんもりとしていましたが、幸楽の真骨頂はその内部にあったのでした。
ご主人に築約50年の旧館を案内してもらうと、すぐに異変が。「廊下、上りになってる?フワフワして平衡感覚が…」と山崎さんがつぶやくと、柴田さんからは「床、動いてない?」あろうことか廊下は進行方向に対して横にいくほど傾き、完全にアミューズメント仕様。
その先の客室には謎のシミが大量にあり、さらにゴルフボールを置くとコロコロと転がる。「下りのフックで、2段グリーンになってる」と矢作さんが分析した床は老朽化で畳の下の床が腐り、部屋全体が傾いていました。
ほかにも長年の雪と雨で天井が抜けてしまった部屋や、湿気で壁紙が剥がれ、水カビがいっぱいな脱衣所も…。
<夕食が最高>とうわさの絶品ジンギスカンをいただいたところで、今回のメインより良い宿に生まれ変わってもらうべく低評価の事実を宿主に伝えます。
「…なんか点数っていうのがあるんです。僕も全然分かんないんですけど、なんかそういう評価をする人がいるんですって」丸一日お世話になった手前、めちゃくちゃ言いづらそうにする矢作さん。「それが1.0点とか…その…」とようやく意を決して告げると、ご主人は「1.0…」と力なく繰り返し、押し黙りました。低評価の事実を知らなかったのです。
しばらくして前を向き、「それは本当の声ですよ。心配しなくてもいいようなものを整えて、お客さんに提供しないとまずいですね」と声を振り絞ったご主人。低評価の意見を真摯に受け止め、生まれ変わらなければいけないと強い思いを示しました。
聞けば、幸楽は戦後まもなく先代オーナーが創業。当時はにぎわっていたものの、老朽化で辛辣(しんらつ)な低評価が目立つように。閉館を余儀なくされる中、近所でジンギスカン店を営んでいた今のご主人が「子供の頃からあった幸楽がなくなるのは嫌だ」と、2015年に2代目として受け継ぐことを決意。「10年かけて自分のものにリニューアルしたい」と考えていたところ、コロナ禍の直撃を受けていたのです。
「全部直したいですよ。お客さんのためでもあるけど、僕自身のためでもあるんですよ」その思いを後押しするため、今回番組が一肌脱いで地元の名工10人が集結した“網走アベンジャーズ”に修理を依頼しました。
要した期間は2週間。傾き過ぎて低評価の原因となっていた客室は、腐った土台の柱を全て取り替えて水平を調整し、湿気に強い琉球畳を張りました。また天井が剥がれ落ちて崩壊していた部屋は、屋根を修繕した上、天井・壁紙・床・照明を総取り替え。着替えるのもちゅうちょするほど荒れていた脱衣所は、清潔感満点の空間に。
生まれ変わった幸楽の姿に、ご主人は「いいね!いい感じだね!」と満面の笑顔。「すごくうれしいです。これをきっかけに、これからも少しずつコツコツお客さんに喜んでもらえるような宿にしていきたいです」と力強く宣言していたのでした。
(関西テレビ8月29日(火)午後9時放送『ひらけ!パンドラの箱 アンタッチャブるTV』より)
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