植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士のアートプロジェクト発足!写真家・菅原一剛が主宰

フジテレビュー!!
植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士のアートプロジェクト発足!写真家・菅原一剛が主宰

牧野富太郎博士に関するアートプロジェクト「MAKINO Botanical Art Project」が発足しました。

2022年4月24日。この日は、植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士の生誕160年の節目の日となり、博士の出身地の高知県内外で広く話題となりました。

また、今年4月には、博士をモデルとした連続テレビ小説『らんまん』(NHK)の放送が開始されることもあり、牧野博士の存在は注目を集めています。

<【関連】『らんまん』で牧野博士をモデルにした主人公を演じる神木隆之介さん>

2021年秋、写真家・菅原一剛(すがわら・いちごう)さんは、牧野博士の植物標本の、まるでまだ生きているかのような生命感に感銘を受け、複写ではなく肖像写真として撮影。

植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士のアートプロジェクト発足!写真家・菅原一剛が主宰 牧野博士の植物標本

その写真は、牧野博士の生誕160年の誕生日である2022年4月24日発行の「高知新聞」の朝刊を、記事全体をくるむラッピングという形で飾り、高知県民の朝を彩りました。

4月24日発行の「高知新聞」のラッピング紙面

改めて牧野博士の植物標本が持つ魅力と人の心を動かす力を再認識し、さらに博士のメッセージを広く届けるため、菅原さんを発起人として、牧野博士の植物標本写真作品を軸としたアートプロジェクト「MAKINO Botanical Art Project」が立ち上がりました。

「MAKINO Botanical Art Project」では、菅原さんの写真を通して牧野博士が残した標本や植物そのものの美しさや生きざまを伝え、世界の平和や自然環境、植物への関心が世界的に高まりを見せる中、博士が晩年まで抱きつづけていたという、平和を願う心を広く伝える活動を展開していきます。

<活動展開①>牧野富太郎 標本写真集「MAKINO植物の肖像」出版

植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士のアートプロジェクト発足!写真家・菅原一剛が主宰 「MAKINO植物の肖像」菅原一剛写真集
体裁:A4変判 /112ページ / 2色刷
発行: 株式会社北隆館
発売日: 2023年2月20日

菅原一剛さんが撮影した、牧野植物園所蔵の植物標本41点の写真を収めた写真集が、2月20日に出版されます。高精細に撮影された標本41点に加え、この標本のセレクトを担当した牧野植物園の藤川和美理学博士による解説文も掲載。

植物の魅力のほか、牧野博士の採集時のエピソードなども盛り込まれた、これまでにない図鑑でもありアート本とも言える稀有な写真集です。

植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士のアートプロジェクト発足!写真家・菅原一剛が主宰 撮影時の様子

本写真集は、本企画に賛同し牧野博士ファン必読の「牧野日本植物図鑑」を刊行してきた北隆館より刊行されます。

◆撮影エピソード
「植物たちの肖像写真を撮るように100年後の現在という時間の中で、もう一度、生き物としてのすがたとして撮影したい」。その思いのもと、通常の複写とは異なる、ポートレート撮影のように照明セットを組み、1億5千万画素(15K)のデジタルカメラを用いて撮影。高知県立牧野植物園に並べられた植物標本を1点1点セッティングして撮影していくたび、高精細かつ立体的にその表情を映し出された標本たちの姿に、関係者の感嘆の声が漏れました。

※参考:撮影当時の様子https://www.kochinews.co.jp/article/detail/559347

<監修者・藤川和美氏(高知県立牧野植物園 研究員・理学博士)コメント>

――本作品集にある41点の標本について

高知県立牧野植物園には、牧野富太郎博士による植物標本が約5, 500点保管されています。その中から41点の植物標本を選び、菅原一剛氏に撮影いただきました。一般的に植物の研究者は、自らの専門分類に研究領域を絞る傾向があります。しかし牧野富太郎博士は野生植物、園芸品種、市場の野菜など、ありとあらゆる植物に好奇心を抱き、多種多様な植物を採取、標本化しています。

その視野の広さ、好奇心の果てしなさは同じ研究の道に立つ者としてあまりに偉大です。より研究材料として有名なもの、美しいものは他にもあるかもしれません。しかし、牧野富太郎博士がいかに植物全般を愛しているか、ということへの敬意も含めて、今回の41点を選びました。

<活動展開②>「牧野植物園がやってきた展。」

植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士のアートプロジェクト発足!写真家・菅原一剛が主宰

2月1日(水)から渋谷PARCOで開催される「牧野植物園がやってきた展。」に、写真集に収めた標本写真のうち8点を出展。そのほか、高知新聞社で販売中のピンクプラチナプリントや新聞原寸サイズのプリントなどの実物を展示します。

微細な粒子により解像感の高いプラチナプリントに金調色を施すことで、ピンク色に発色させるという貴重なプリントもご覧いただけます。会場限定での作品の販売も行います。

◆展示情報

「牧野植物園がやってきた展。」

期間:2月1日(水)~3月5日(日)

場所:「ほぼ日曜日」(渋谷PARCO8階)

時間:11時〜20時

入場料:無料
URL:https://www.1101.com/hobonichiyobi/exhibition/5633.html