大学中退、異例のプロ転向をした千葉ジェッツ・金近廉「8月のワールドカップに懸けているので」

公開: 更新: テレ朝POST

今年夏、8月25日より沖縄で開幕するFIBAバスケットボールワールドカップ。

大会に向け、テレビ朝日バスケ班が注目する日本代表候補選手を紹介。今回は、この4月に異例のプロ転向を発表した金近廉選手(20歳)です。

◆異例のプロ転向。その背景にワールドカップへの強い思い

今年2月23日に行われたワールドカップ・アジア2次予選のイラン戦で代表デビューした金近選手。

当時19歳だった金近選手は、この強豪イランとの一戦で3ポイントシュートを6本沈め、両チーム最多の20得点を記録。日本代表の勝利に大きく貢献し、鮮烈デビューを果たしました。

そんな金近選手がこの4月にくだした大きな決断が、東海大学を中退しシーズン途中で千葉ジェッツとプロ契約するというもの。

4月は選手としては登録できない時期であり、試合には出られず練習生としての契約。来季に本格的なプロ契約となります。金近選手がこの異例ともいえる決断をした背景には、ワールドカップへの強い思いがありました。

「(2月の)日本A代表のキャンプで、すごく差を感じた。特にフィジカル。その差を埋めるためにも、今すぐにプロの環境でフィジカルを鍛えたい。8月のワールドカップに懸けているので」と話す金近選手。

大学ではこの時期からシーズンに入り、試合・大会が続くことから、フィジカルトレーニングに特化することは難しい。しかし、プロになれば、しかも練習生となれば、プロの環境のもとじっくりと世界に通用するフィジカルを目指して鍛えられる。

8月のワールドカップに全力を注ぎたい金近選手にとって、“試合に出られないプロ契約”はむしろもってこいだっというわけです。

身長196cmで、ボールハンドリング・ディフェンス・リバウンド・3ポイントシュート、ダンクまでできるオールラウンダー。今やポジションレスとなっているバスケットボールにおいて貴重な存在である金近選手のワールドカップに向けたさらなる進化に期待したいところですが、千葉ジェッツの練習に参加し始めた彼に話を聞きました。

◆日本で戦えるワールドカップ「100%注いでトライしたい」

――千葉ジェッツの練習に参加して、あらためてプロとの違いを感じましたか?

金近:「本当にタフだな、という。ケガ人も多く出ているんですけど、試合を何試合もやりながら調整していくということがやっぱりプロに必要なこと。みんな試合の後や練習前にケアを受けたり、自分で体のコンディションを整えることを各自でやっているので、そこがやっぱりプロの大変な部分なのかなと思います」

――練習はどうですか?

金近:「こういう環境(※練習生としての契約)でチーム練習に参加して、それでもチームの一員としてすんなり受け入れてもらっているのが自分としてはすごく嬉しいです。この環境は当たり前じゃないと思うので、この期間を大事にしたいです。

練習でも、ボールをもらいにいくとき毎回体を当てられてます。そこである程度しっかり耐える身体づくりを最低限しないといけないので、今はそれをやっている段階。徐々に慣れてくればもっとうまくプレー出来ると思います。

チーム練習だけですが、短い時間でも高い強度でやっているので、その中でどんどん慣れていくというところをまずは課題にしてやっています」

――ワールドカップへの強い思いに驚きました。そこまで濃く、強く思う理由は?

金近:「国際試合を経験してきて、アンダー(U22)で代表として試合をすることとA代表で日本を背負って戦うことの違いを感じました。(A代表で)活躍すれば周りの友人や遠い友人も喜んでくれますし、ファンの人たちも自分のことのように喜んでくれる。

自分が活躍してもっとレベルアップしていきたいというのももちろんあるんですけど、それ以上に、自分が活躍している姿をたくさんの人に見ていただける機会だと思うので、それに尽きるかなと思います。

(今大会は)日本で試合できる。みんなの前で日本代表としてプレーできるというのは、本当に少ないチャンスだと思うので、100%注いでトライしていきたいですし、ものにしたいなという気持ちがあります」

――最後に、近い目標と遠い目標を聞かせてください。

金近:「近い目標としては、ワールドカップに選ばれて日本代表の勝利に貢献するということと、来シーズンから千葉ジェッツの一員としてプレーすることができるので、この半年間でしっかり準備をして、ファンのみなさんの前でしっかりと活躍した姿を見せれるように頑張っていくということです。

遠い目標は、“河村勇輝”、“富樫勇樹”のように、バスケをやっていたら誰でも知っているようなプレイヤーになって、テレビで見てバスケをやりたいと思ってくれる子どもたちが増えるような選手になりたいなと。そういうことを目標に頑張ります」

呼ばれたい愛称については、「“かねちー”じゃないですか、やっぱり」と照れながら話す金近選手。8月のワールドカップ、全国のバスケ少年たちから憧れられる“かねちー”の姿がきっと見られるでしょう。

※大会情報:「FIBA バスケットボールワールドカップ2023」
2023年8月25日(金)、沖縄で開幕!テレビ朝日系、日本テレビ系で生中継

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