『星降る夜に』波乱の予感の中…“鈴&一星”の可愛さが天元突破!無防備で、無邪気で、無敵な2人

公開: 更新: テレ朝POST

<ドラマ『星降る夜に』第6話レビュー 文:横川良明>

まさかチャーリー(駒木根葵汰)に泣かされるとは思わなかったよ…。

北斗桜(吉柳咲良)の実らぬ初恋が描かれた『星降る夜に』第6話。報われない恋の先にあったのは、温かい人の思いだった。

◆生きてさえいれば、いつか笑える日がやってくる

チャーリーの本名は犬山正憲。マロニエ産婦人科医院の看護師長・鶴子(猫背椿)の息子で、トレードマークはピンクの髪。昼はデリバリースタッフとして働きながら、夜は“添い寝士”の仕事もしている。

いつもハイテンションでノリノリ。悩みとか、憤りとか、そういうものとはいちばん無縁のタイプに見えていた。

けれど、6話の終盤、母・鶴子が明かしたのは思いもよらない壮絶な過去だった。シングルマザーでチャーリーを産み育てたこと。かつては手がつけられないほど暴力的だったこと。それが原因で、1年間、離れて暮らしたこと。

今の何でも言い合える母子の姿からは想像もつかない。そんなチャーリーが、自分の誕生日に用意したのは、母のためのケーキだった。

「誕生日って、親に感謝する日なんだってさ」

いつものチャラいノリで「鶴子、産んでくれてありがとう」とチャーリーは頭を下げる。ケーキにプリントされていたのは、レディースの総長時代の鶴子の写真。チャーリーらしいし、ほっこりと笑えるシーンのはずだ。

だけど、なんだか急に涙が出てきて止まらなかった。それは、今の鶴子とチャーリーを見ていたら、生きているって、それだけでとても素晴らしいことなんだと思えたから。

チャーリーが高校生のとき、どうして親に暴力をふるうくらい荒れていたのかはわからない。なぜ暴力の嵐が止み、髪をピンクに染めたのかもわからない。

でもきっとチャーリーなりに考えることがあったのだろう。うまく吐き出せない気持ちを、かつてのチャーリーは人を傷つけることでしかなだめることができなかった。でもそれじゃダメだとどこかで気づいた。

だから、チャーリーは髪をピンクにした。あのピンク色の髪は、どうしようない寂しさや、ぶつけようのない苛立ちを、解消するためのものだったかもしれない。

かつて鶴子がピンク色の特攻服を着て、やり場のない衝動を発散させたように、チャーリーもまた自分の髪を染めることで、コントロールできないいろんなものに折り合いをつけた。

それが、いつの間にか、ポジティブで、ハッピーなチャーリーのトレードマークになった。歳月が流れるとはそういうことなのだろう。傷も、罪も、後悔も、いつか時間が洗い流して、笑い話に変えてくれる。

だから、桜の実らなかった初恋も、いつか笑い話として思い返せたらいいなと思った。

ちっともロマンチックじゃなかったファーストキスも、返されてしまったバレンタインのチョコも、ショッキングピンクの髪も。「イタかったよね、私」と。「でも一生懸命だったよね、私」と。いつか笑って振り返れたらいい。それが、長生きした人の特権だ。

そしてそれは桜だけじゃない。佐々木深夜(ディーン・フジオカ)も、佐藤春(千葉雄大)も辛かった過去をいつか笑って振り返れたらいいな。それこそ、今回ついに登場した伴宗一郎(ムロツヨシ)も。

人間だから、みんな、いろいろある。良いことも、悪いことも、たくさんある。無理に乗り越えなくてもいい。だけど、いつか受け入れる日が来たらいい。

『星降る夜に』が描いたのは、人生いろいろの「いろいろ」とどう向き合うかだった。その描き方が優しすぎて、僕は泣いてしまったんだと思う。やっぱりこのドラマが好きだなと実感したんだと思う。

伴の嫌がらせから雪宮鈴(吉高由里子)を守るために、鶴子が往年のレディース仲間に集合をかけたのも笑っちゃったけどいいなと思ったし、桜がいなくなるかもしれない不安を隠しながら、良き母であるために最善の行動をとろうとジタバタする千明(水野美紀)もいい。

こんな優しさに支えられているから、僕たちは生きていけるんだろう。困難な人生を、いとしいと思えるのだろう。

◆鈴と一星が好きすぎて、オタクがほしいグッズの妄想を始めています

そして鈴と柊一星(北村匠海)は、そろそろ2人のぬいをグッズ販売してほしいくらい、可愛さが天元突破している。シルバニアの赤い屋根の大きなお家みたいに、一星の部屋をミニチュアにして、そこに2人の人形とかつけてくれたら、3万円くらいまでは秒で出します。

鈴が一星の髪を乾かしているところとか、完全に子犬の世話にしか見えなかった。一緒にいると幸せということが、台詞で語られなくても伝わってくる。

だって、2人ともあんなにうれしそうなんだもん。好きな人の前では、人って子どもみたいになるよね、と頷きたくなる。それくらい無防備で、無邪気で、無敵な2人だ。

2人で迎えた初めての夜のシーンなんて、肌色面積ゼロなのに観ているこっちの顔が真っ赤になった。

「全開がいい」と独占欲強めな一星もいいし、「なんだよ、全開って」と笑ってツッコむ鈴も自然で、これが演技だなんて信じられないくらい、鈴と一星が本当にいるように思えてくる。

あの電気をつけたり消したりするシーンのドキドキは確実に視聴者の寿命を削っている。神様、今すぐ僕を一星の部屋に掛けられてるボディボードに生まれ変わらせてくんねえかな〜。そしたら2人のイチャイチャを特等席で一生見ていられるのに。

最後に、一星の大人のキスを浴びながら、後ろ手で電気を消す鈴の仕草が恐ろしく色っぽくて、今ならティファールよりも一瞬でお湯を沸かせるんじゃないかと思った。それくらい脳が沸騰していた。

一星と深夜が全然ライバル関係にならないのも、このドラマらしくて良かった。居酒屋で対抗心むき出しの一星も可愛かったし、「塩はポテサラに振ろうかな…」とこっそり呟いている深夜のマイペースな感じもほっこりする。

こうやって幸せな日々が続いていけばいいなと思うけど、どうやらそうはいかないらしい。最後に現れた伴が、またマロニエ産婦人科医に波乱をもたらすことになるのだろう。

正直、ここまで逆恨みされる筋合いはないだろうと腹立たしくなるのだけど、きっとこのドラマだから伴にも優しい救済を与えてくれるはず。

とりあえず次回予告で登場した鈴と一星のドレスアップした姿が目の保養すぎたので、鈴と一星にはカップルYouTuberとしてデビューしてほしい。2人のモーニングルーティンとかアップしてくれたらオタクがひたすら回して1億回再生突破させますんで!

追伸。これ、本当、ただの思い過ごしだと信じたいんですけど、一星、ラストで死んじゃったりしないですよね…?

今回の序盤で語られていた「人は明日は当たり前に来ると思うから、近しい人の死に戸惑ってしまうことも多い」「だから明日死んでも悔いがないように俺は伝え続けるよ。鈴、好きだ」が本当いい台詞なんだけど、いい台詞すぎて、悲しい伏線に聞こえてしまう。

そんなことが起きたら、三日三晩どころか、終生泣き伏してしまうので、神様、どうか2人がいつまでも仲良く暮らしている未来をお願いします!

(文:横川良明)

※番組情報:『星降る夜に
【毎週火曜】よる9:00~9:54、テレビ朝日系24局

※『星降る夜に』最新回は、TVerにて無料配信中!(期間限定)

※動画配信プラットフォーム「TELASA(テラサ)」では、地上波放送終了後にドラマ本編を配信!

PICK UP