東京五輪から1年、ワタガシペア・東野有紗の進化。根底には「勇大くんは、すべてにおいて完ぺき」という思い

公開: 更新: テレ朝POST

開催中の「世界バドミントン東京2022」。

各種目の3回戦が行われる8月25日(木)には、混合ダブルスの渡辺勇大東野有紗、通称“ワタガシペア”が登場する。

8月19日放送の『報道ステーション』では、大会に臨む2人を安藤萌々アナウンサーがインタビュー。東京五輪以降、新たに得た武器で金メダルを目指す2人に迫った。

本記事では番組未公開パートを加え、その内容を紹介したい。

◆「東京五輪の時は“引きまくり”でした」

安藤アナウンサー:「東野選手、先日(8月1日)誕生日でしたね。渡辺選手から何かお祝いはありましたか?」

東野:「はい、(渡辺)勇大くんからジェラピケのパジャマもらいました」

安藤アナウンサー:「それは女子のハート掴んでいますね」

東野:「掴んでいますよね!」

安藤アナウンサー:「いつもお誕生日は祝い合うんですか?」

東野:「はい!いつも祝い合っています」

渡辺:「誕生日だけじゃないですよ。普通にバレンタインとか大会優勝した時に『ありがとう』みたいな感じで贈り合ったりしています」

インタビューは、そんな仲睦まじいやりとりからはじまった。

今年で結成11年目を迎えるワタガシペア。彼らの武器は、渡辺が繰り出す「変幻自在のドロップ」と東野の「ジャンピングスマッシュ」。

この攻撃力を武器に、東京五輪では日本混合ダブルス史上初の銅メダルという快挙を成し遂げた。

安藤アナウンサー:「東京五輪の銅メダルを今振り返ってみていかがですか?」

渡辺:「メダルを取るのと取らないのでは本当に人生が違ったと思うので、3位決定戦で勝てたのは最大の成果だったと思います。ただ、やっぱり実力がまったく足りなくて、相手のほうが何枚も上手だったなと正直思いました」

東野:「準決勝で中国ペアに負けた時は本当に辛かったです。(自分が)狙われているのもわかっていたんですけど…。東京五輪の時は“引きまくり”でした

“引きまくり”だったと話す東京五輪・準決勝。相手は、金メダルを獲得した中国ペア。東野をしつこく狙った攻撃に対応できず、逆転負けを喫した。

東野:「男性の選手にスマッシュを打たれた時は引いてしまったら負けなのに、全部引いているから下でレシーブする展開がすごく多くて、全然前にも行けなかったです」

安藤アナウンサー:「前でレシーブすると、具体的にどういうレシーブになるんですか?」

東野:「スマッシュって下に来るんですけど、それを低いショットで返して、また次に繋げて勇大くんに決めてもらうというのを意識してやっています」

安藤アナウンサー:「“攻撃的レシーブ”というわけですか?」

東野:「そうですね。それができている時が一番いい展開だと思います」

ラケットを立て、上から低いショットを打ち返すことで守備から攻撃に転じる「攻撃的レシーブ」。これができている時とできていない時ではどう違うのだろうか?

まず「攻撃的レシーブ」ができていない時。東野のラケットは腰の高さよりも下から出ているため、防戦一方になっている。

一方、「攻撃的レシーブ」ができている時は、ラケットを立てて上から出すことで低く強いショットを打ち返し、守備から攻撃に転じることができている。

東野:「レシーブがちゃんとできなきゃ次に繋がらない。それを本当に改善しなきゃ進まないと思って、レシーブを強化したいとコーチに伝えました

◆攻撃的レシーブが新たな武器になった瞬間

東京五輪後、攻撃的レシーブの強化に励んだ東野。

男性からの攻撃とスピード感に対応するため、攻撃の選手を3人置いてレシーブ練習をするなど、徹底的に鍛えぬいた。

成果が表れたのは、今年2022年3月の全英オープン決勝。

東京五輪準決勝で敗れた中国ペアと再び相まみえたこの試合、1年前とは打って変わって、東野が攻撃的レシーブから前に出てポイントを奪う場面があった。

攻撃的レシーブがワタガシペアの新たな武器になった瞬間だった。

渡辺:「ディフェンス力が上がって、(東野)先輩がしっかりと球を沈めて僕に楽に打たせてくれるという展開が最近はすごく多いです」

安藤アナウンサー:「武器がもうひとつ加わって、今はいい感じということですか?」

渡辺:「そうです。ドンと来いって感じです」

安藤アナウンサー:「東野選手はどうでしょう? 渡辺選手はドンと来いとおっしゃっていましたけど」

東野:「勇大くんは技術もそうですし、すべてにおいて完ぺきだと思います。私はやっぱりディフェンス力が劣っていて、狙われやすかったり崩される場面がすごく多かったので、そこを強化して勇大くんと並べるようになりたいという思いが強かったです

渡辺:「いや、僕がスマッシュ一発で全部決めればディフェンスなんていらないので、そのパワーがないからディフェンスに回しちゃうのはすごく多いと思います。(東野が)我慢してディフェンスしてくれたり、ゲームメイクして前に入ってくれるのはありがたいなと思います」

安藤アナウンサー:「今のやり取り、ちょっと素敵すぎます。本当にお互い補い合っているんですね」

渡辺:「ミックスダブルスは1人じゃできないですから。1+1をどれだけ2じゃなくそれ以上にするかが大切なことなんじゃないかと思います」

東野:「最初は勇大くんに支えてもらってばっかりで、ちょっとでも自分も支えられるようにがんばりたいと思っていたので、やっと1+1が2になったかなと思います」

◆再び狙う頂点「世界を取りたい」

東京五輪からの1年で大きく進化したワタガシペア。試合に向かう心の持ちようや2人の関係性にも変化があった。

渡辺:「自信が違いますね。やっぱり成長してることを実感できているので、金メダルに着実に近づいているという実感があります」

東野:「練習中にコミュニケーションを取るときも、お互いに自分の思いを話し合う機会が多くなってきて、2人の仲も結構深まったと思います。常にモチベーションを高く保たないといけない中で話し合えているのは、すごくいい感じだなと思います」

安藤アナウンサー:「では、あらためて世界バドミントンではどんなプレーを見せたいですか?」

東野:「東京五輪ではできなかったレシーブ場面を世界バドミントンでは得意技としてやっていきたいですし、勇大くんに気持ちよく打ってもらう展開を増やしていけるようにがんばっていきたいです」

渡辺:「前々大会が銅で前回大会が銀で。もう次は金しかないでしょっていう。攻撃的レシーブから思い切った攻撃、それを表現できれば相手もビビってくれると思うし、世界を取りたいと思います」

※放送情報:『世界バドミントン東京2022』
8月25日(木)3回戦 深夜1:26~(一部地域を除く)
8月26日(金)準々決勝 深夜2:20~(一部地域を除く)
8月27日 (土) 準決勝 よる9:55~ (テレビ朝日系列地上波 全国ネット)
8月27日 (土) 決勝 よる9:55~ (テレビ朝日系列地上波 全国ネット)

CSテレ朝チャンネル2では22日(月)1回戦から連日放送

(放送予定詳細はこちら

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