高橋克典 「母乳あげる以外のことはしました」芸能界でも珍しかった育休を取得した過去

公開: 更新: ABCマガジン

こんにちは! 日本一陽気なオフィスレディ喜多ゆかりです。

今回は、ABCテレビ・テレビ朝日系列にて毎週日曜よる10時放送、生田絵梨花さんが新米教師を演じる話題のドラマ「素晴らしき哉、先生!に出演中!高橋克典さんにインタビュー。

田中美佐子さんと夫婦役を演じられる高橋さんですが、実は若手の頃田中さんにある大失態を冒してしまったそうです! また、約15年前に芸能界ではまだ珍しかった育休を取っていたお話などもお伺いしました。今回は前編をお届けします。

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――主演の生田絵梨花さんとは初共演ですが、印象は?

とても清純な真面目でいい子ですよ。カメラが回っていない時もそのまま。ナチュラルで、ものすごく付き合いやすいです。主役って色々なタイプがいて、自分の世界に入って役作りをするタイプの方もいるのですが、彼女は主役としてみんなに話しかけて頑張るタイプ。今日も家族のシーンがあったのですが、妹役の内海誠子さんともすごく仲良くて、いい雰囲気です。

我が家は息子が1人なので、「女の子2人ってこんなに賑やかでかわいいんだ」って感じます。母親役の田中美佐子さんもいらっしゃるので、女性3人の勢力ってこんな感じなんだと。そりゃお父さん、大概穏やかで大人しくなるよなと(笑)。なので、今回は柔らかく、さりげなく演じようと思っています。

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――母親役の田中美佐子さんとはいかがですか?

デビューして2・3年目の若い頃に美佐子さんとご一緒したことがあるのですが・・・僕が撮休日(撮影のない日)を間違えまして。朝まで飲んで帰宅し、ようやく寝付いた7時頃、マネージャーから電話があって、電話に出ると「高橋さん、出発です」って。「いやいや、撮影は明日だよね?」と言うと「いえ、撮休日が明日です」と言われ、そこから慌ててお風呂入って準備しようと思ったのですが、なんとそこで再び寝ちゃったんですよ。

それで、2時間現場を遅刻してしまって、岸田今日子さん、桃井かおりさん、田中美佐子さんといった先輩方を待たせてしまったんです。ひとまず、ベロベロの状態でしたがドライリハ(カメラを通さずに実際の動きをする稽古)をして、監督から「いいから、お前そこに立ってろー!」なんて怒られて。でも、怒られてるのもわからないんですよ、ベロベロだから。

ドライリハ終わって、メイク室に戻ったら、マネージャーが目の前に水滴のついた冷たいペットボトルを1本置いたんです。飲んでるうちに酔いが冷めてきて、状況が飲み込めてきて・・・血の気が引きましたね。それで、スタジオの入り口で正座して皆さんに謝罪しました。岸田今日子さんと桃井かおりさんは「バカねぇ」なんて冗談っぽく言ってくださったのですが、美佐子さんは愛のある「バーカ」という一言でした。そりゃそうですよね、プロの世界ですから。

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――それ以来の共演なんですね!

だから、キャスティングが決まった時は、まずその話題から入ろうと。そこでご本人に聞いたら、「それ違うから!怒ってないから」と。当時、美佐子さんはバラエティ番組でも活躍されていて、他の現場では時間通りに来る人なんて誰もいなかったらしいです。

――ドラマでは、娘には優しいお父さんですが、実生活ではどんなお父さんなんですか?

僕の親父は父親らしくない親父だったので、僕には父親のモデルケースがないんですよ。なので、僕は手探りで「親父」やってます。息子も高校1年になって、身長も近づいてきました。今は反抗期もあって、寂しいやら楽しいやらです。

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――ベストファーザー賞も受賞され育休も取られたとか?

幼いときは、ものすごく面倒見ましたね。育休をとっても誰もほめてくれなかったし、全く話題にもなりませんでした。(笑) でも、母乳あげる以外のことは大体やりました。

――高橋さんなら母乳出そうです!

なんでやねん(笑)。息子が夜泣きしたら、妻が搾乳して凍らせているのを、夜中起きて自然解凍して、飲ませてました。この仕事してるから仮眠に慣れてるじゃないですか。

薄く寝るっていう。だから、息子が「ふにゃ・・・」って言ったら、目が覚めるんですよ。

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――子供の呼吸で目覚められるの、お母さんレベルですよ!

育休は3か月だったんですけど、うちの子は8か月も夜泣きしてたから、ずっとやりました。フラフラになりながら撮影に行ったり、幼稚園の送迎もしました。同じ幼稚園だった高嶋ちさ子さんからは、「克典ママ」なんて呼ばれてました。でも、本当にやって良かったです。男は、生んでないから育ててなんぼ、触れ合ってなんぼだと思ってます。素晴らしい時間でしたね。

でも、子供は15、16歳になると、そんな時間なんて全くなかったかのように、一人で大きくなったかのようにいるんですね。でも、それはそれで息子の成長の過程。かつて自分もそうでした。(笑)

家庭って、子供の存在とか命の尊さなどを実感する意味では俳優をやっていくうえで非常に勉強になるのですが、俳優と家庭って折り合いの悪いものなんですよね。

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――確かに、サラリーマンみたいに定時で帰るとかもないですものね。

しかも、俳優って安定した気分でいられないですから。役作りの準備もあるし、うまくいく日もあるし、いかない日もあるし、これだけたくさんの人がいる中で、現場って緊張感とストレスだらけじゃないですか。そこに入っていくわけだから、なかなか一定の状態ではいられない。

――バイオレンスな作品のときとか、役に入ったまますごい形相で帰ったことはありますか?

それは、ないですけど(笑)。 殴り合いしたメイクのままわざと血だらけになって帰ったことはあります。

――ご家族は心配されました?

ま、少し(笑)

(後編へ続く)

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▼筆者プロフィール 喜多ゆかり 元ABCアナウンサー。現在は“日本一陽気なオフィスレディ”として取材・インタビューなども執筆。

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【第1話あらすじ】

笹岡りお(生田絵梨花)はZ世代の高校教師。親の反対を押し切ってまで就いた夢の教職だったが、現場の実態は過酷さを極め、2年目にして退職を考えるほどストレスフルな毎日を送っている。

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そんな中、生徒の万引き事件が発生。りおは、面倒ごとに関わりたくない教頭・中路克博(柳沢慎吾)の指名で顔も名前も知らない生徒の迎えに行かされ、被害店主から嫌味・小言を嵐のように浴びせられた挙句、家に帰っても誰もいないという生徒に情けをかけたばっかりに、回っていない寿司をねだられ自腹で奢るという理不尽な目に遭う。

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りおは、本業の授業以外にやることが多すぎる現状への不満や愚痴を、普段からSNSの裏アカウントに投稿。さらに、なんでも話を聞いてくれる彼氏の大友聖也(小関裕太)に本音を吐き出すことで、これまでどうにかやり過ごしてきた。が、そんな我慢も限界。いよいよ退職を決意し、学園長室の扉を叩く。と、学園長の山城陽子(萬田久子)から、教員に欠員が出たため新学期から3年生の担任をお願いしたいとまさかの逆オファーが…!? 「これ、絶対に断れないやつ!!」

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ドラマ「素晴らしき哉、先生!」は、ABC・テレビ朝日系列で毎週日曜よる10時放送。放送終了後、TVer、ABEMAで見逃し配信。