日曜夜10時全国ネット新ドラマ『たとえあなたを忘れても』。主人公の幼馴染を演じる岡田結実が関西と東京の違いやストレートなピュアラブストーリーの魅力について語る!

公開: 更新: ABCマガジン

ABCテレビが贈る日曜夜10時の全国ネットドラマ枠第3弾は、浅野妙子のオリジナル脚本で描くヒューマンラブストーリー『たとえあなたを忘れても』。神戸を舞台に、夢に挫折して現実から逃れるように東京から引っ越してきた美璃と記憶障害がある空との恋が描かれます。

その空の幼馴染である沙菜を演じるのは岡田結実。大阪出身ながらも東京での生活が長い彼女に改めて関西の印象や、最近では珍しいシンプルなピュアラブストーリーの素晴らしさについて話してもらいました。

©️ABCテレビ

―岡田さんは大阪出身ですが、幼い頃から東京で生活されているので、今作の撮影や記者会見やインタビューなどで体験される関西での日々は改めていかがでしょうか?

「関西って凄いなと思います! 話をしていても、ここまではいって、ここまではいかないという境界線が東京では当たり前にあるのですが、いい意味で関西はズカズカ来てくれるんです。タクシー運転手さんもトランクに荷物を一緒に乗せてくれたり、すぐに『アメちゃんいる?!』と言ってくれたり、お父さんみたいに話しかけてくれますから! こうやって関西から自然に芸術が生まれていくのかなとふと思ったりもしました(笑)。もちろん両親が関西の人なので、関西の空気は知っていますけど、もう東京での生活に慣れているので、どんな現場でもスタッフやキャストと仲良くなるまでは時間がかかるんです。でも、今回もですが関西の現場は、みんなで一緒にお風呂に入るみたいな感じで仲良くなれるんですよ。関西のスタッフはスタッフと演者で分けずに、同じ感覚でいてくれますね。東京だと中々、撮影終わりに呑みに行こうとはならないですけど、スタッフキャストみんなで神戸に来ているので、自然にご飯に行ったりする空気感の良さがあります。知らない土地にみんなで来て一丸になれているのは、神戸がそうさせてくれているんでしょうね。ロケ弁も食べますけど、神戸という土地のご飯を食べられるのが幸せです。良い定食屋さんも多いですし、南京町の中華街でロケをした時は撮影が終わったら、みんなで散らばって食べ歩きをしましたね。小籠包を買いに行きました! 撮影も始まったばかりなのに、もう1ヶ月以上神戸に楽しくいる感覚がありますね」

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―記者会見の後に岡田さんはABCラジオの生放送にも出演されていましたが、わざわざ共演者の風間俊介さんが御自身の出番が無いにも関わらず見学に来られたりとか、出演者同士の雰囲気も凄く柔らかいですよね。

「風間さん素敵ですよね。普通の記者会見ってピシッとするイメージがありますけど、今回は風間さんが柔らかい砕けた雰囲気で回してくれて、私もビックリするくらいに緊張しなかったです。記者会見が始まる直前まで、みんなで袖でふざけていましたから。現場でも畑芽育ちゃんが猫をかぶっていると本番5秒前までイジったりして、それを物腰が柔らかい堀田真由ちゃんが微笑んで見てくれていて癒しになっています!」

―例えば、これがコメディーとかならば、まだわかるのですが、ストレートなピュアラブストーリーなのに、そういう楽しくて明るい雰囲気が現場にあるのは不思議ですけど、本当に素敵ですよね。

「萩原利久君とは、気付いたら幼馴染みたいな関係になっていましたね! 真由ちゃんが泣くシーンの5秒前まで、私と利久君はキッチンカーの中でふざけていましたから(笑)」

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―この現場は5秒前までふざけている事が多いんですね(笑)。

「5秒前までふざけている統計が取れちゃいましたか?! 利久君はずっとおちゃらけていて、お話しするのが好きな方ですね。利久君演じる空の役は記憶障害がある難しいものなのに、5秒前、いや1秒前までふざけたりしていて、でも本番ではしっかりと演じられているから、役者さんって本当に凄いです。記憶障害というシビアにも感じられる役だからこそ、敢えて切り替えを作る事で演じられているのかなとも思いました」

―そういう風に萩原さんが演じられているからなのか、記憶障害というテーマが重たく感じ過ぎないというのも、このドラマのポイントだなと感じました。そして、神戸という街の風景もそうですが、とても映像が美しいですね。

「脚本家の浅野妙子さんが神戸という街にこだわって書かれているので、ちゃんとスタッフチームも神戸の映像を大切に綺麗に撮影しているんです。東京で神戸っぽい場所を探して撮影したりせずに、神戸の風景を丁寧に撮影していますね。須磨浦公園でも撮影されていて、私も『相席食堂』でドラマのキャンペーンを兼ねて須磨浦公園に行かせてもらいましたけど、展望台から観る神戸の景色は綺麗でした…。まぁ、『相席食堂』のプレッシャーと神戸の景色が綺麗という感情が混ざり合ってはいましたが(笑)」

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―あと、最近は色々な物語がドラマにも存在している中で、ここまでストレートなピュアラブストーリーも珍しいですよね。

「最近は起承転結が激しかったりとか、裏切る恋愛とか、緻密なミステリーとか、どんどんコンテンツとしては面白くなっていますけど、この作品は一旦元に戻ろうみたいな物語で、メッセージも自然に伝わってくるんです。人を好きになるって、こんな感じだったと思い出させてくれますね。好きになる気持ちは誰かに教えられるのではなくて、自然に芽生えるものじゃないですか。気付いたら人を好きになるという事を、情景や台詞で伝えてくれるんですよね。恋って抗わずに落ちていくんだよというか…。初恋ってこうしていたなとか、当たり前を当たり前じゃないと思わせてくれるんです。どの世代にも懐かしいとか新鮮とか色々な感情になってもらえますし、リラックスして観てもらえるかなと。台詞が無い中での神戸の情景もヒーリング効果がありますから。サウナにでも入りながら観たいなと思いますし、観れちゃうと思います! 今年の春から始まったABCのこのドラマの枠自体が、そっと背中を撫でてくれるドラマばかりなんですよね。気張らなくていいよと教えてくれるんです。なので是非とも皆様に観て頂きたいですね!」

たとえあなたを忘れても」は毎週日曜よる10時~ABCテレビ・テレビ朝日系24局全国ネットにて放送中。

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取材・文/鈴木淳史