色気とアンニュイさを漂わせつつ浮気の境界線で揺れる一真を魅力的に演じる曽田陵介。女性がリードする恋愛の裏にはらむ、虚勢を張る男性心理の本音とは/『around1/4』第5話

公開: 更新: ABCマガジン

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色気とアンニュイさを漂わせつつ浮気の境界線で揺れる一真を魅力的に演じるのは曽田陵介。女性がリードする恋愛の裏にはらむ、虚勢を張る男性心理の本音に迫るドラマ『around1/4』を無料配信中

康祐(佐藤大樹)、早苗(美山加恋)、明日美(工藤遥)、直己(松岡広大)、一真(曽田陵介)の恋が分岐点を迎えるきっかけになる第5話。そんな中で、これまでベールに包まれてきた一真のストーリーが明らかになっていく。

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康祐らアラクオの仲間たちの年下で、持ち前の“後輩力”と打ち解けるのが上手そうなスタイリストの一真(曽田陵介)…だったが、実は美容室を任せてもらえそうな人気スタイリストというのは仲間たちへの虚勢だった。そして、同棲しているスタイリストの彼女・美和(福室莉音)に対してさえ、居残りをしてカットの練習をしては、夜の街に出てカットモデルを探す日々を送る…いまだ、そんな見習い状態であることを隠し続けていた。

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一真は夜の街で思わず目を奪われた女性・あかり(里々佳)をカットモデルに誘う。閉店後の美容室、2人きりの空間での鏡越しの会話が二人の距離を近づける。

「実は、僕が一番下っ端なんで」

「一人残って練習することが多くて…」

仲間にも恋人にも頑なに虚勢を張り続けてきた一真が、隠し続けてきた“弱さ”をあかりに見せる。

帰宅した一真は、美和からの一方的なリードを受け入れていた。

「私に責められるの好き?」

「もっと、どうしてほしいか言って」

美和に言われるがまま女性メイクを受け入れる一真。一見、愛し合っているように見える官能的なラブシーンだが、一真の表情からは抱えた本心を打ち明けられないからこそ、美和のリードを受け入れていく…そんな自信のなさが痛々しい。そして、美和に抱かれながらも、弱さを見せることのできたあかりに対して惹かれていく心情もまた感じ取れる。

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その内なる葛藤が色濃く明かされはじめた一真を演じるのは曽田陵介。人前では笑顔を振りまき“後輩力”を発揮するが、隠しきれないアンニュイな雰囲気を漂わせる一真が仲間たちの前と美和の前とで見せる表情の違い、自信のなさを漂わせる繊細な一面を印象的に演じている。ストーリーではあかりの存在が一真の繊細さをより色濃くさせる予感も。美和への思いと“浮気の境界線”で揺れる一真の惑いはさらに深まっていきそうだ。

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一方で、康祐の唇を強引に奪った早苗の葛藤も象徴的に描かれた。泣き腫らしながら悩みを打ち明ける早苗は康祐のカラダを強く求めるが、康祐の表情は固いままだ。そして、19歳の洋一(吉澤要人)から「ロクな恋愛をしていない」とバッサリ切り捨てられた明日美。「好きな人を作ってまともな恋愛をする」と洋一に決意表明するものの、不意に訪れた正(平岡祐太)を前にカラダを求め合う。次回第6話では、それぞれの決断が(それがたとえ本心であれ虚勢であれ)恋の行方を左右する…?

『around1/4(アラウンドクォーター)』は、毎週日曜よる11時55分のドラマL枠(テレビ朝日は毎週土曜深夜2時30分)で放送中。原作は、世界累計4300万DLを突破した漫画アプリ「comico」で連載された作家・緒之の同名WEBTOON作品。

<ニノマエヒビキ>