日向坂46影山優佳「未来しかないと言いたい」サッカー界の課題にできること

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片渕茜、勝村政信、木崎伸也、影山優佳(日向坂46)
片渕茜、勝村政信、木崎伸也、影山優佳(日向坂46)

日向坂46影山優佳が、5月22日放送のサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:20~)にスペシャルアナリストとして出演。ゲスト出演したスポーツライターでサッカーマンガ「フットボールアルケミスト」の原作者でもある木崎伸也と多様化の進むサッカーマンガの今について語り合った。

今回番組では「選手もドはまりするサッカーマンガ」「光と闇をエンタメ化」「サッカーをこの国の文化へ」の3つのテーマでサッカーマンガを紹介。

まず「選手もドはまりするサッカーマンガ」では、大久保嘉人(セレッソ大阪)がおすすめする「ブルーロック」を紹介。日本をワールドカップ優勝に導くストライカーを育成するために約300人の高校生FWが集められ、彼らが競い合う様子を描いた作品だ。大久保は「FWにとって大事なことが描かれていて刺さりました」と言い、作中の「世界一のエゴイストでなければ、世界一のストライカーにはなれない」というセリフに震えたと告白。エゴイストとなって味方に要求して得点することで信頼は得られると持論を述べると「FWの選手は読んだ方が良い」と推薦した。

続いて紹介したのは、中村憲剛遠藤航など歴代代表選手を虜にする作品「フットボールネーション」。社会人リーグ3部のチームが天皇杯優勝を目指す物語で、作中では「アクセル筋のもも裏を使ってプレーするとインナーマッスルが鍛えられる」など、身体の使い方が詳しく描かれている。作者の大武ユキは「私がサッカーマンガを描いている一番の動機が、日本サッカーを強くしたいという思い」と明かし、「今まで常識だと思っていたことでも、変えることで日本サッカーはもっと強くなれる。日本サッカーには伸び代があることを知って欲しい」と話した。

続いて木崎が、クロアチアのNKイストラ1961でプレーしている原大智にインタビューした際のエピソードを紹介。『FOOT×BRAIN』で運動科学者・高岡英夫が紹介する「ゆるトレーニング」を見て、実際に導入したことで「点が取れるようになった」と言っていたという。「フットボールネーション」は、高岡協力の元で描かれている作品で「番組が選手にも影響を与えているし、マンガも選手に影響を与えていてビックリした」と話した。

さらに元日本代表の遠藤保仁は監督にスポットを当てた作品「GIANT KILLING」に影響を受けて「監督もしてみたいと思わされた」とコメント。「こういう選手・監督になりたいという選手・スタッフが増えてきたらGIANT KILLINGが与えた影響は今後語り継がれるんじゃないかな」と語り、木崎は「ライセンスとかいらないから監督をやって欲しい」と切望していた。

続いて「光と闇をエンタメ化」の話題では、ドイツなどに住み、長きにわたる海外取材を行ってきた木崎が描いた作品「フットボールアルケミスト」を紹介。「代理人は金の亡者と言われることもあるが、何をやっているのか描きたいと思った」と言い、「日本はサッカーにクリーンなモノを求めますが、闇の部分とかダメな部分もある。ドイツではメディアが裏側を書いて盛り上がっている面もあるので、積極的に裏側を出していこうと思った」と狙いを伝えた。

作中では、代理人が代表監督を買収し、選手を代表に招集するように迫るシーンがある。これは、ある代理人から「南米ではよくある話」だと聞いてマンガに活かされたそうで、「いろいろ調べたら、ブンデスリーガは、ブラジル代表歴が数試合の選手はズルをして代表に入っている可能性があるから信用しないという統一見解がある」と語った。そのほかにも、試合を終えたばかりの選手に「今、ここで決断しなければこの話は無くなる」と移籍の決断を迫るシーンなども実際にある話だと明かした。

そして3つ目のテーマ「サッカーをこの国の文化へ」では、影山が、弱小高校の女子サッカー部に個性的な選手が集まり、全国を目指していく姿が描かれる作品「さよなら私のクラマー」について熱弁。影山自身、小学生時代は男子に混ざってサッカーをやっていたことがあり、女子サッカーの環境には思うところがあるという。中学生時代、天才肌の選手だったが、周囲と合わず結局大会で完敗。中学生時代の夢が潰えていく姿を描いた「突出した才能が環境のせいで死んでいく……」というシーン。「女子サッカーでこういう環境は良くあること。こういう才能を持っている選手がのびのびとプレ―できる環境が増えたら」と話した。

さらに影山の心に刺さったのが「女子サッカーに未来はあるのか?」というセリフ。「作者の新川直司先生が一番伝えたい事ではないかと思っています」と言い、もし自分がこの言葉を投げかけられたら「『未来しかない』と言いたい」と力を込めた。「ワールドカップ優勝からフィーバーがバブルと言われるようになり、今、客観的に見て下がっている様に見えます。でも、未来を作るために何ができるかをたくさん考えていきたい。ワールドカップ優勝を経験しているからこそ、WEリーグでも還元できることがあるかもしれない。この作品を通して、過去と未来を繋げる人が1人でも生まれてくれたら嬉しい」と話した。

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