長瀬智也演じる寿一、父を施設に預ける号泣シーンで「あの涙を知ってる人は多くいるはず」

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長瀬智也が主演を務め、宮藤官九郎が脚本を担当する金曜ドラマ『俺の家の話』(TBS系、毎週金曜22:00~)。3月12日に放送された第8話で、長瀬が演じた観山寿一の涙に、インターネット上では「もらい泣きした」という声がみられた(以下、ネタバレが含まれます)。

本作は長瀬と宮藤がTBS連続ドラマ11年ぶりのタッグを組み、濃すぎる家族が織りなす王道のホームドラマ。長瀬演じるピークを過ぎたプロレスラーが、能楽の人間国宝である父の介護のために現役を引退し、名家の長男として家族と謎の女性介護ヘルパーを巻き込んで介護と遺産相続を巡る激しいバトルを繰り広げていく。

寿一は、寿三郎(西田敏行)からの指示で、新しい演目「隅田川」を稽古することに。厳しい稽古をこなす中、よろけて倒れてしまった。病院へ行くと、右のアキレス腱断裂との診断。「何日か前から部分断裂しているはずだけど、自覚なかった?」と医師(佐藤隆太)から問われると、寿一は、さくら(戸田恵梨香)を担いで歩いたことを思い出す。そのまま、車椅子で2週間過ごすことになってしまった。

寿一の足も次第によくなる中、寿三郎が「隅田川」の謡を忘れてしまう事件が。そんなことは今まで一度もなかったこと。それほど認知症が進行しているのだ。

そして、寿一は決心する。末広涼一(荒川良々)がケアマネージャーを務める「集まれやすらぎの森」の系列で、認知症対応型のシェアハウス「照る照るハウス」へ誘うことにしたのだ。「ちょうど1人空きが出たんだって。夜には俳句だか短歌だかの発表会があるから、泊まりたければ泊まればいいし、嫌だったら途中で帰ればいい」と語りかけた。

「行ってみるかな」と言う父に対し「嫌なら断るけど」と何度もつぶやく寿一。しかし、「行くよ。行ってほしいんだろ。お前と2人っきりよりはマシだ」と嫌味をぶつける。寿三郎の言葉に苛立った寿一は「じゃあ行けよ。めんどくせぇなぁ」と返した。

末広が玄関まで迎えに来て「すぐに慣れると思いますよ。一緒に生活するお仲間を紹介しますね」と声をかけてくれた。車椅子で部屋に向かう寿三郎。遠くなっていく父の背中を見て、寿一は涙をこらえることができない。一度呼び止めて少し言葉をかわしたあと、今度は、松葉杖で帰る自分の背中を、寿三郎が見つめている。最後に寿一が振り向くと、寿三郎は「ブリザード!」と笑顔で送ってくれた。一歩ずつ歩きながら、寿一は父との思い出を涙ながらに振り返っていた。

その後、弁護士や元妻・ユカ(平岩紙)らとリモートで打ち合わせをしていると、彼女のお腹に異変が。寿一が急いで病院に。看護師(矢沢心)から「今、分娩台に上がりました!」と連れられて……。

ネット上では、寿三郎を施設に預けるシーンに「親を施設に預ける選択は間違ってなんかないけど、絶対どんな子供も悔しさ、不甲斐なさ、申し訳なさを感じるよね……」「きっと私だけしゃない。テレビを、見ながら、多くの人が施設に親を入れた寿一と一緒に泣いたはず。あの涙を知ってる人は多くいるはず」との声が。

また、本作と同じく、長瀬主演・宮藤が脚本を担当したドラマ『池袋ウエストゲートパーク』に出演していた佐藤や矢沢が出ていたことから「テンション上がったな〜!」「演出が胸熱すぎる」「『ああ、もうめんどくせえな!』長瀬が言うとグッとくるなこの台詞は」との反応があった。

次回は3月19日に放送。寿一は寿三郎が入所したグループホームへ、プロレスラーとして慰問に行く。