葵わかなさんと竹財輝之助さんがW主演を務めるドラマイズム『年の差婚』(MBS、毎週火曜24:59~/TBS、毎週火曜25:28~※初回は25:38~)が、12月15日よりスタートします。
原作は、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」でランキング1位を獲得した人気マンガ。葵さん演じる24歳のド天然お嬢様・村上舞衣子と、竹財さん演じる44歳の愛すべきイケオジ・花里晴海による、20歳差の胸キュン結婚生活が描かれます。
お互いの印象について「柔らかくてフランクな方」とほほえむ葵さんと、「頼れる役者」と讃える竹財さん。実年齢18歳差のおふたりに、ドラマへの思いや“年の差婚”への本音、撮影の裏話までたっぷりお聞きしました。
――原作の魅力、おもしろいなと感じたところを教えてください。
葵:“年の差”というテーマはすごく奥が深いなと感じました。舞衣子や晴海さんのキャラクターは漫画チックだけど、ふたりが感じるギャップや嫉妬みたいな気持ちはすごくリアルで。それから、晴海さんが前の奥さんの食器をそのまま使っていることに「あんまり気にしてないよ」と言える舞衣子は、すごく今っぽいですよね。今までであればケンカが勃発するようなシーンで、「気にしてもしょうがない」と言える雰囲気が新しいなと。もちろん男女の恋愛話なので普遍的ではあるけど、ちょっとずつ新しい要素が入っているところに共感できて、とてもおもしろいなと思いました。
竹財:僕は(原作を読んで)大変だな~と思いました。どうしよう、イケオジかぁ……って(笑)。もともと(監督の)廣木(隆一)さんに去年から声をかけていただいていて、内容も聞かずに「廣木さんだったら何でもやる」と話していたんですけど、原作を読んだら「んんん?」って(笑)。でも、舞衣子さんがチャーミングで、自分の感情に素直な子で、すごくいいなと思いました。『ONE PIECE』のルフィっぽいというか、何を言っているかわからないと思いきや、たまに核心をつくっていう。見習わなきゃいけないと思う部分もあったし、かわいいなとも思いました。
――葵さんはラブストーリーのドラマは初挑戦ですね。
葵:“孫”とか“娘”を演じることが多くて、“奥さん”役の経験がほぼなかったので、私で大丈夫かな? と正直、思ったんです。でも、今までの私ではない要素を見てくれていたことがすごく嬉しかったので、気合いは充分で(笑)。不安でしょうがなかったんですけど、先輩にサポートしていただきながら、大事なのは“ふたりの空気感”だと最初のほうに気づくことができました。“恋愛を描く”というよりは、舞衣子さんの“生活の一部にそういうものがある”と見方を変えると、いつもとあまり変わらないというか。そこで、ようやく落ち着きどころが自分の中で見つかった気がしました。
――不安ながらも、初めから前向きな気持ちだったんですね。
葵:そうですね。22歳ですし、新しいジャンルに挑戦していきたいなと思っていたので、怖々しながらも、がんばろうという気持ちでした。
――竹財さんはこれまで、最終的にはヒロインと結ばれない役柄が多い印象がありまして……。
竹財:当て馬ってヤツですね?(笑)
――こちらはあえて濁したんですが(笑)。実際、今回のようなヒロインと結ばれる役は意外と珍しいのかなと思うのですが、いかがでしょうか?
竹財:今までにも何回かありますけど、珍しいかもしれないですね。楽しかったですよ(笑)。今回はとくに、すごくほんわかした夫婦なので、現場の空気もほわ~んとしていて毎日撮影に行くのが楽しかったし、舞衣子さんに会いたいなとも思っていたし。とにかく舞衣子がかわいいんですよ。竹財がキュンキュンしてるのか、晴海がキュンキュンしてるのかわからないっていう感覚がよくありましたね。この作品をやって、たぶん若返ったと思います(笑)。
――劇中の舞衣子と晴海のように、ジェネレーションギャップを感じることはありましたか?
竹財:映画の話とかは、「これ知らないんだぁ」と思うことはありましたけど、僕は知らなくて当たり前の濃い作品の話しかしないので、知ってたら逆にびっくりしますけどね(笑)。でも、『ラブジェネ』(『ラブジェネレーション』/1997年、フジテレビ系)を知らないのはびっくりしたかも。主題歌も知らないし、もちろん8cmCDも知らないし。おぉマジで!? 知らないの!? って。
葵:(シュンと肩をすくめながらも)逆にね、私たち世代のものもありますから(笑)。
――「こっちにもあるぞ!」と(笑)。そういったところも含めて、実際、20歳差の恋愛についてはどう思われますか?
葵:晴海さんみたいな男性は、あまり怒らないからいいなと思います(笑)。たとえば舞衣子が失敗した時、晴海さんは経験もあるから正解がわかっているはずなんです。でも、それを同じ目線で考えてくれたり、親身になって応援してくれたり。年の差よりも、お互いのことがどれだけ見れているかが大事なのかなと思ったので、20歳差は絶対無理! という感じではなかったです。
竹財:僕も、お互いに歩み寄る気持ちがあれば全然ありだと思いました。僕、おじいちゃんとおばあちゃんになっても手を繋いでいるご夫婦を見るのが好きなんですよ。その時お話したのは男性が10歳年上のご夫婦だったけど、そんな風には見えなくて。男性は若返っているし、女性はもともと男性よりも精神年齢が高いじゃないですか。だからバランスがよくて、20歳差もいけるんじゃないかと思いましたね。
――演じていて楽しかったシーンについても聞かせてください。
葵:(監督の)稲葉(博文)さんも廣木さんも一連でカットを割らずに撮られる方だったので、もちろん間違えちゃったらどうしようっていう不安はあるけど、だんだんそれがクセになってくるというか(笑)。お芝居なのに、リアルに感じられるんです。とくに家のシーンは、会話や動きからふたりの関係性が見えてくると思うので、注目していただけたらと思います。
竹財:全部楽しかったですけど、第4話の舞衣子が(晴海を)追いかけてくれるシーンは「か~わいい」と思って見ていました(笑)。ロケ地も綺麗で、一番キュンとした舞衣子でしたね。台詞を忘れそうになりましたもん(笑)。
葵:すごく走る距離が長かったんですよ。(竹財とチラリと目を合わせ)「廣木組はあまり走らせないから」とおっしゃっていたので大丈夫かなと思ったら、めちゃめちゃ走って……。息も絶え絶えになりながら、本当に必死でした(笑)。
――では、葵さんが一番キュンとしたシーンは?
葵:晴海さんの素敵なところは、話を聞いてくれるところ。舞衣子が晴海さんにいろいろと相談するシーンで、舞衣子がワーワー言っても、晴海さんが「そうなんだ」「大丈夫だよ」と受け止めてくれる懐の大きさみたいなものは、年の差婚ならではなのかな、いい旦那さんだな、と感じていました。
――竹財さんは、キュンとさせるために意識したことはありますか?
竹財:まったくないです(笑)。完璧というか、理想の男性だと思うので……(視聴者の方は)憧れてくれるんですかね?「出来すぎだろ」と思うんじゃないかなっていうくらい素敵な男性なので。
葵:ドラマだからキラキラッとしている感じがいいんじゃないかなと、私は思います!
竹財:そうかぁ(笑)。たぶん監督と照明さんが頑張ってくれたので、キラキラしていると思います!
――今回竹財さんは“イケオジ”役ですが、ご自身は「イケメン」と「イケオジ」、どちらの言葉を言われるほうが嬉しいですか?
竹財:イケオジのほうが嬉しいですね。イケメンって、僕あんまり好きじゃなくて……まぁ、呼んでいただくのはいいんですけど(笑)。
――(笑)。イケオジという言葉に抵抗はないですか?
抵抗はないですし、褒め言葉だと思っています。でも、僕はイケオジではないです。僕が想像するイケオジって、(渡部)篤郎さんなんですよ。むちゃくちゃカッコイイし、色っぽいし、おもしろいし、現場を締めてくれるし、だるそうに話すし(笑)。本当に素敵で、篤郎さんみたいになれたらいいなと思うので、「イケオジ」って言われると「おぉ!」って嬉しいですね。
――葵さんから見て、竹財さんは“イケオジ”ですよね?
葵:イケオジです。ただ本当にお若いので、「オジ」と言って良いのか……。
竹財:中身はジジイだから(笑)。
――最後に、ドラマの見どころとメッセージをお願いします。
葵:“年の差婚”は難しいように思えるけど、年の差があるからこその楽しさがあったり、歩み寄っていくふたりの様がかわいらしかったりして、応援したいと思ってもらえるキャラクターになっていると思います。障害が多いけど、その障害をふたりがどう乗り越えていくのかを応援しながら見てくださったら嬉しいです。
竹財:本当にほんわかとしたドラマなのでそのあたりを楽しんでもらいたいですし、年の差婚は絶対無理! と思っている人にこそ見てもらいたいなと思います。こういう年の差婚をしている、かわいい夫婦もいるんだよっていうのは見せられるのかなと。晴海くんになるのはなかなか難しいので、参考にはならないかもしれないですけど(笑)、ひとつの素敵な夫婦の形だと思ってもらえたら幸せです。
(取材・撮影:勝浦阿津希)
<第1話あらすじ>
恋愛経験ほぼゼロの超箱入り娘・村上舞衣子(葵)は、会社経営者の父・源一郎(吹越満)のススメでお見合いをすることに。相手は20歳年上のバツイチの男性ということもあり、あまり気が進まない舞衣子だったが、花里晴海(竹財)にいざ会ってみると大人の雰囲気漂わせるステキな男性で……。ピンときたからには、超・超・超アタック! 3回目のデートでキスをせがむと、記入済みの婚姻届けを晴海に渡し……!? 色気溢れるバツイチ44歳の晴海と、24歳・純真無垢な舞衣子との”おじキュン×ピュアラブ”な新婚生活が始まる……!!