船越英一郎、2時間ドラマに本人役で主演「身に余る光栄な企画」

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俳優・船越英一郎が、芸能生活35周年を記念し、8月24日(金)19時57分から放送の2時間サスペンスドラマ『船越栄一郎殺人事件』(フジテレビ系)に出演、初めて本人役で主演する。この取材会が都内にて行われ、船越が本作の見どころなどを語った。

これまで1,000本以上の2時間ドラマに主演し、サスペンスの帝王と呼ばれた船越が本人役で出演する本作。殺人事件に巻き込まれ、自ら2時間サスペンスで得た経験と知識を駆使しながら推理に挑む姿を、どこまでがフィクションかわからない、プライベートネタも織り交ぜながらユーモアたっぷりに描く本ドラマ。船越のマネージャー役で夏菜が出演するほか、ドラマのナビゲーターを北大路欣也が努める。

船越は「自分の名前をタイトルに織り込んでいただける、自分自身の役をやらせてもらえるなんてことはまあない。身に余る光栄な企画」と本ドラマの放送に嬉しそうな表情で「これをいかに楽しんでいただけるかにすべてを捨てて注力していこうって思っています。過去にも一度、本人役はやったことがあるんですけど、これがきっと最後。見てくれる人もそう何度も許してくれないでしょう。一度限りの挑戦をさせていただいているという感じ。自分へのプレゼントのようなドラマだと思っています」と撮影にかける思いをしみじみ。

夏菜がバディ役で出演するのも注目点のひとつ。「ご一緒したことはありますけどガッツリ共演するのは初めて。素晴らしいコメディエンヌだなって思っています。コメディをスラップスティックにならずに演じれる女優さん。なかなか日本でこういう女優さんはいない」と絶賛していた。

俳優生活35年目を迎えたことについては「あっという間で長かったといえば長かった。険しい道のりではあったと思います。険しいだけではない。必ずそこには楽しさが表裏一体となってあった」と感慨深げ。思い出に残った転機となる作品については「火曜サスペンス劇場」枠で放送された『松本清張の歯止め』(日本テレビ系、1983年)を挙げ、「大きな転機になった作品。これが僕の2時間ドラマのデビューでした」と紹介。

その後、2時間ドラマの顔的存在となったが、最近はこの2時間ドラマの枠が減ってしまったことにも言及。「僕としてライフワークにしようって2時間ドラマに携わってきたわけです。ここで産声を上げてここで育ててもらって、ここに帰って来たいと思える、そんな場所。そんなふるさとのような場所がなくなってしまう」と危機感を持っている様子。

「もう一度2時間ドラマを皆さんに見てもらえる時代が来るような面白い作品を作っていかなければいけない」と述べると、「2時間ドラマは日本が生んだ独自のオリジナリティを持った文化だと思っているんです。これが姿を消すことがないよう、このドラマも面白い作品にしたい」と意気込み。「35年間、本当に僕みたいな俳優を育ててくれた視聴者に恩返しできるような作品にしたい。40周年でもまたみなさんに2時間ドラマを届けるのが僕の夢なんです」と語っていた。