佐藤隆太、ゆっくり丁寧に共同作業ができた『弟の夫』

3月4日からスタートするプレミアムドラマ『弟の夫』(BSプレミアム、毎週日曜22:00)の試写会が渋谷の同局にて行われ、折口弥一役の佐藤隆太、マイク・フラナガン役の把瑠都、平田夏樹役の中村ゆりらが出席した。同作は、田亀源五郎による同名漫画を原作とし、LGBTという現代的かつ繊細な題材でありながら、心がほっこり温まる、今までにないホームドラマ。

主人公の折口弥一は、真面目な性格で、娘の夏菜を男手ひとつで育てている。双子の弟・涼二がいたが、14歳の時に涼二からあることを告げられて以来、ずっと疎遠となっていた。その涼二の同性婚パートナーのマイクが、涼二が亡くなりはるばるカナダから弥一に会いにやってきたのだ。そうして風変わりな共同生活が始まった……。

佐藤は、「お話をいただいた後に原作を拝読したのですが、本当に感動しまして、これは何としてもやらせていただきたいと思いました。やはり繊細なテーマを扱っている作品なので、お芝居をしていく中でいろいろ考えすぎてしまうぐらい悩んだりもしました。僕もつい先日、完成した第1回を見て、そこでやっとちょっとだけ安心できたというか、原作の良さである、読み手が考えられる余白みたいな部分が、映像の中でも残せたんじゃないかなと思っています。弥一とマイクが次第に距離を縮めていくように、ゆっくり丁寧に共同作業ができました。把瑠都さんはいつも冗談を言って場を盛り上げてくれましたし、お芝居も本当に素晴らしくて、すごく刺激的で楽しい現場でした」と笑顔をみせた。

また、把瑠都は、「初舞台出演中にドラマの話をいただいた時は、私には無理だろうと思い、すごく迷いました。ですが、漫画を読ませていただいて、マイクは私にそっくりだと思ったんです。これならできないことはないんじゃないか、と。舞台は撮り直しできませんが、ドラマなら1回できなかったら2回も3回もやらせてもらえますし(笑)。撮影現場に入って、最初の2、3日くらいは緊張していましたが、そこからすぐにみなさんと仲よくなれました。マイク・フラナガンとしての芝居の出来は、見てくださったみなさんのご判断ですが、人間って一生懸命やればなんでもできるんじゃないのかなと思います。ぜひ楽しく見て下さい」とアピール。

そして、弥一の元妻役を演じた中村は、「私も第1回を見たのですが、本当に丁寧に丁寧に、静かに話を積み重ねていく時間がすごく豊かな作品だなと思いました。セクシャリティのことなどが全面に出た作品ではありますが、家族の愛だったり、ステレオタイプではない夫婦の形だったり、いろんなものが詰まっています。私が演じた夏樹は、離婚したあとも元の家にときどき来て、更には元夫とまた関係まで持つ、みたいな役で、これはちょっと共感されないかな……と思って挑みました。でもやっぱり夏樹の中にも少しの孤独や子どもに対しての後ろめたさがあり、不器用ながらに子どもと向き合うすごく人間らしい人物なので、演じていていとしくなりました」と振り返った。

制作統括の須崎岳氏は、「このドラマは、ゲイや同性婚といったとても現代的な題材を扱っていますが、一方で人と人との関わりや、家族のあり方、家族っていったいなんだろうというようなことが、じんわりと伝わるといいなと思いながら作って参りました。第2回や最終回では、弥一やマイクたちの関係がより深まっていって、考えさせられるところがありながらも、見ていてとても楽しい、ハッピーな感じになっていくのではないかと思っています」とコメント。

また、演出を手掛けた吉田照幸氏は「今作は内容もセンシティブですし、たくさん方の思いを伝えたいと思ってドラマ化しました。一番の問題はマイク役を誰にお願いするかということでしたが、把瑠都さんのお名前があがり、出演されている舞台を見に行ったらすばらしくて、実際に収録していても本当にマイクがそこにいるんじゃないかなと思えるような演技でした。佐藤さん、把瑠都さん、中村さん、夏菜役の根本真陽ちゃんの4人が全員、本当にいい雰囲気で、この作品をやってよかったなと思っています」と語った。