かつての手術は地獄絵図!麻酔法開発にまつわる欲望の物語を吉川晃司がナビゲート

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吉川晃司がナビゲーターとなり、科学史に埋もれた“闇の事件”にスポットを当て、科学の真の姿に迫る知的エンターテインメント番組『フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿』(BSプレミアム、毎月最終木曜22:00~)。11月30日は、「麻酔 欲望の医療革命」を放送する。

3本のロボットアームが精密にがんを取り除く、3D内視鏡ロボット手術や、余命わずかの重症心不全患者を救う、補助人工心臓手術など、医療が発展を遂げる一方で、先進医療の費用も高騰を続けている。原因の一つが、「医療特許」。薬剤や医療機器などの特許が、本来特許の認められていない医療行為と密接に結びついているからだ。その原点となったのが、麻酔法誕生をめぐるスキャンダルだ。

かつては、麻酔のない外科手術や抜糸の現場は地獄絵図。「手術するくらいなら死んだ方がマシだ!」と拒否する者、激しい痛みで気絶・失神するのは当たり前、悲観して自殺する者さえいたという。19世紀半ば、日本の華岡清州が飲み薬で全身麻酔に成功した40年後のアメリカで、「吸入」麻酔法が発明されると、瞬く間に世界に広がってゆく。それは、医療の歴史を変えた、大革命だった。人類を「痛み」から解放した歯科医の師弟ウェルズとモートン。ところが、偉大な発明はふたりの運命を大きく狂わせ、さらには医療のビジネス化という、もうひとつの扉をも開くことになった。 第一発見者の功をめぐり、医師たちの間で金と名誉の争奪戦が展開されていく……。

今回は、医療に革命をもたらした、麻酔法開発にまつわる知られざる欲望の物語を紹介する。