シマウマのしま模様、カムフラージュ説は間違い?新説はある吸血昆虫が関係…

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10月1日の『ダーウィンが来た!生きもの新伝説』(NHK総合、毎週日曜19:30~)は、「白黒つけます!シマウマの謎」を放送。同番組は、日本国内の身近な自然から、世界各地の未知の自然まで実に様々な物語を紹介する人気ドキュメンタリー。

今回の主人公・シマウマがもつ「しま模様」の役割は、長年にわたり、肉食動物に対するカムフラージュ説が定説で、番組でも過去に紹介してきた。これは、群れでいるシマウマの縦横のしま模様が複雑に重なると、一頭一頭の輪郭が分かりにくくなり、ライオンなどの肉食動物が狙いを絞り込めなくなるというもの。ところが、最近の研究により、この説は誤りであることが明らかになった。

ライオンの目は、解像度が低いためにしま模様がはっきり見えず、カムフラージュの効果は見込めないというのだ。では、しま模様は一体何のためにあるのか? 番組では新たな2つの説を徹底検証。1つ目は、冷却説。しま模様の黒と白で太陽熱の吸収率が異なるために温度差が生まれ、シマウマの体表面で空気の流れが生じて体を冷やすというのだ。そこで、空気の動きを映像化する特殊な装置を使用すると、実際に風が生じていることは確認できた。しかし、しま模様が生む風はわずかで、冷却効果はサバンナでの自然な風に遠く及ばなかった。2つ目に検証したのは、虫よけ説。アフリカには生きた動物の血を吸う吸血昆虫、ツェツェバエが生息している。なぜかシマウマは吸血されないことから、しま模様にはツェツェバエが嫌う効果があるのではないか、と考えたのがこの説だ。そこで、色や模様の異なる実物大のシマウマと馬のパネルを4種類用意し、どのパネルをツェツェバエが嫌うのか、独自の実験を行った。そして得られた驚きの結果とは!? シマウマのしまの謎に白黒つける新定説の発見となるのか?