モーガン・フリーマンがナビゲート「時間の正体」は何か?

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2月3日の『モーガン・フリーマン 時空を超えて』(Eテレ、毎週金曜22時~)は、「時間の正体は何なのか?」を放送する。同番組は、ハリウッド俳優のモーガン・フリーマンが案内人となり、空間、時間、生命など、宇宙の秘密に迫るシリーズ。

今回のテーマ「時間の正体」という、宇宙の歴史でも最大級の謎に迫る。まず、物理学者で天文学者のジャンナ・レヴィンは、光こそ時間の謎を解く重要な鍵だと考え、物体が光速に近づいた時に起きる不思議な現象を解説する。続いて、超高速光学が専門の物理学者、アレックス・ガエータも登場。あらゆる情報が光によって運ばれる以上、光を完全に消すことが出来れば、時間を止めたことに等しい。彼は超高速光学の技術を応用して、極端に短い時間ながら光を消すことに成功。将来的には、もっと長時間光を消して時間を止められると考えている。

物理学者のラリー・シュルマンは、ビッグバン直後の、光が進むことが出来なかった宇宙について解説。それは時間が存在しなかったのと同義だと考え、光が真っ直ぐ進めるようになった「宇宙の晴れ上がり」が起きた時(宇宙の誕生から約38万年後)こそ、時間が始まった時だと話す。また、物理学者のショーン・キャロルは、エネルギーが拡散しきって死んだ宇宙から新しい宇宙が生まれるモデルを提唱。時間はそのたびに止まったり動いたりするが、ある意味時間は我々の宇宙よりも前から存在していると考えられる。

そして、理論物理学者のカルロ・ロヴェリは、時間というものは一種の幻だと考えている。この世に実在しているのは、膨大な素粒子の相互作用であり、それを正確に把握することは不可能なため、大雑把な概念として、人は「時間」というものを生み出しだのだという考えだ。物理学者のフェイ・ダウカーは、時間は実在するが、その正体は「時空アトム」と言う極端に小さな粒であり、その粒が次々に生まれ、積み重なっていくのが、時間の経過だという説を唱えている。最後に、物理学者のハートム・ハフナーは、タイムリングという実験により、量子力学で言う「空間のゆらぎ」と同様「時間のゆらぎ」が存在することを証明しようとしている。