世界も称賛!彩色復元師・荒木かおりに密着『プロフェッショナル』

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1月23日の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合、毎週月曜22:25)は、「平成の絵師、幻の色に挑む~彩色復元師・荒木かおり~」と題して放送。経年劣化して色褪せた国宝や文化財を「色彩復元」という技術で蘇らせる職人・荒木かおり(58)に密着する。彼女は、平等院鳳凰堂、二条城「二の丸御殿」、西本願寺「御影堂」など、日本の美術史上に輝く様々な文化財保護事業には必要不可欠といわれている存在だ。

世界中から称賛される技術、それは「古色復元模写」と呼ばれる。通常、絵画やふすま絵の修復には、そのままの状態を写す「現状模写」か、新品同様に戻す「復元模写」しかなかった。しかし荒木は、現存する作品のわずかな痕跡を元に、作者の作風や癖を読み解き、さらに経年変化から醸し出される「味」のようなディディールをも再現するパイオニアだ。蛍光X線を使った透視や木材に含まれた水分測定、塗料の構造解析などの科学的根拠と、時代背景や作者の人物像を探りなら、幻の色を現代に蘇らせる唯一無二の職人としての地位を確立している。

番組では、建立280年以上の名刹・清水寺の阿弥陀堂や、八角堂、二条城の障壁画などの修復を通じて、幻の色と対峙する荒木を追う。ミリ単位の痕跡に隠された1000年のミステリーと日本が世界に誇る細やかな色彩復元の世界を色鮮やかに伝える。