29歳ロケット開発会社社長、挑戦の日々を追う『人生デザインU-29』

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U-29世代の「人生の選択」を描く密着ドキュメント番組『人生デザインU-29』(Eテレ、毎週火曜23:00)。11月8日の放送は、“ロケット開発会社社長”の、稲川貴大さん・29歳に密着する。

北海道大樹町に住む稲川さんは、ロケット開発を手がけるベンチャー企業の社長。開発しているのは、小型化の人工衛星を宇宙空間まで運ぶための小さなロケット。それも、量産できる超格安のものだ。実用化されれば、宇宙産業の市場が一気に拡大するため、今注目を浴びている。

「ロケットは工業製品に過ぎず、神格化するほどのものではない」と語る稲川さん。社長として、資金集めや研究機関との打合せなど、ロケットビジネス成功のために奔走する毎日だ。

大学生の時に、人力飛行機作りに没頭した稲川さん。さらに遠くまで飛ばせるロケットにものめりこんだ。就職先は、JAXAやロケット開発を行う大手企業を目指したが、結局内定が取れたのはカメラメーカー。一度はロケット開発を諦めかけた。しかし、入社3日前に今のベンチャー会社と出会い、土壇場でロケット打ち上げに挑戦する道を進むことに決めた。

現在、社員たちと共同生活をしながら、昼夜問わずロケット打ち上げに向けて奮闘している稲川さんたち。しかし、多額の資金を開発につぎ込むばかりで、ロケットの完成は遅れているのが現状だ。すでに顧客探しも始まっているが、製品が完成しなければ、ビジネスとして成り立たせることはできない。稲川さんたちにも焦りが見え始めている。ロケット実用化への確かな一歩を踏み出せるのか? 勝負の夏を追う。