石田衣良「僕自身もわからない」中京テレビの新サービス『Chuun』記者会見に登場

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中京テレビ放送株式会社の新サービス『Chuun(チューン)』の記者会見が5日、日本外国特派員協会(東京・有楽町)で行われ、放送作家の倉本美津留、作家の石田衣良、ジャーナリストのスベンドリニ・カクチらが登壇した。

同サービスは、いつでもどこでもスマホを片手に中京テレビにアプローチできるインターネット動画配信サービスと銘打ち、9月24日(土)にリリースされる予定。各界のクリエイターがオリジナル番組の制作・配信を行う「3.9チャンネル」、自社制作番組の見逃し配信・スピンオフを扱う「4.1チャンネル」、地上波4CHの番組情報などを配信する「4チャンネル(アプリのみ)」、東海エリアのニュースやスポーツ情報を配信する「NEWS&SPORTS(12月開設予定)」といったコンテンツを、PC・スマートフォンから視聴することができる(日本国内のみ)。

今回の会見に出席した、倉本(お笑い界)、石田(文学界)、カクチ(ジャーナリズム界)は「3.9チャンネル」のコンテンツを制作していくクリエイターの代表として登場。倉本は「コント番組というのは、どういうものであれば次の時代に切り込んでいけるのか試してみたいと思って、ネット上での制作を進めている」と明かし、「とにかく個性的で新しいものをと思っていて、まだ地上波では全然活躍していないが、次の時代を切り開いていくであろう人たちをキャスティングして、刺激の強いものを作っていきたい」とコメント。

また、石田は「僕自身もどんな番組になるかわかっていません」としつつも、「名古屋を舞台に小説を作って、基本的には版権フリーにして、若いクリエイターたちを巻き込んでどんな作品にしていけるか、というものになるかと思います」と自身の担当番組を紹介。そして、「中京テレビからお話をいただいて、なんだかわからないけど面白いものになると思った。これはテレビだけでなく、日本で働いている全ての人に言える。面白いものを作って、新しい働き方を見つける。そのための第一歩になればいいかな」と、サービス開始を楽しみにしている様子だった。

一方、スリランカ出身のカクチは「参加の目的の一つは、日本とアジアをもっと近づけたい。『Chuun』は、現在、若者の主流になっているデジタルメディアの一つであり、そこを通して若い人たちとの交流を持ちたいと思った」と明かし、コンテンツについては「ASEANの国の若いジャーナリストたちのレポートについて発表していく。政治や経済について、どのようなライフスタイルをしているのかを紹介したい」と説明した。

そんな中、コンテンツ統括プロデューサーの青木繁治は「もちろん再生回数の目標値や、利益の出し方というのはビジネス上必要ですが、今回に関しては仕組みや商売などの形にこだわってはいない」と語り、「まずは良いものを作ることが基本で、プロが本気で作ったらどんなものができるのか。テレビというマスメディアの一つが全力でバックアップしてコンテンツを作成することが、他のメディア(YouTube、ニコニコ動画など)との違いなのではないか」とアピール。すると、石田が「こう聞くと殊勝な感じに聞こえますが、僕がお話を頂いた時は、“小説を書くところが面白いかもしれないので、それをダラダラ2時間くらい流しませんか?”と言われました」と暴露。しかし、「それぐらい実験的で、今まで見たことのないような新しいものになるのではないかと思います」と期待を寄せていた。

このほか、3人がクリエイターを務める「3.9チャンネル」では、『アイデア缶詰』(園子温・映画界)、『クイズとき子さん』(タナカカツキ・マンガ界)、『Contemporary Art News 第八のラッパ』(Chim↑Pom・アート界)、『奇食B食ポップ食~カラフルラボ~』(増田セバスチャン・KAWAII界)といったコンテンツを配信予定。その他の詳細については、『Chuun』公式サイトで。