バレンタインに向けて67歳職人が生み出した“究極の愛の和菓子”

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2月14日(日)23時放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系ネット)では、世界のパティシエが注目する和菓子職人・水上力(67歳)に密着する。

母親が子どもに作るお菓子の中に、和菓子はあるのか。恐らくその答えが、この男が抱く危機感の理由だ。「和菓子は日本人の生活から消えようとしている。和菓子屋にできることはまだまだ沢山ある」と語り、黙々と工房で餡を練り続けているのが、東京・小石川の和菓子屋「一幸庵」の店主・水上だ。江戸菓子屋の四男として育った水上は、京都や名古屋で修行を積み、1977年に「一幸庵」を開店。和食がユネスコの無形文化遺産に登録され日本食がブームとなる中で、水上の作る和菓子は、繊細かつ圧倒的な表現力を持つとして世界の美食家やパティシエから高い評価を受けており、わざわざ教えを請いに来る海外パティシエも後を断たない。また、国内外での講演や、有名パティスリーメゾンとのコラボレーションなども積極的に行い、和菓子を世界へと発信し続けている。

中でも、「他の菓子の追随を許さぬ美味と食感」と言われているのが、「一幸庵」名物の「わらびもち」だ。特別な蕨粉には、蕨の地下茎から3、4%しか採れないでんぷんを使用。そして強火で練って、練って、練り倒す。水上は、最高の状態を体で覚えるため、これまでに何万回と同じ行程を繰り返し行ってきた。「長年の仕事により、手のひらまでが“菓子を作りやすい形”に変形した」と笑うほどだ。

そんな水上は、バレンタインデーに向けて新作の和菓子作りを開始。万葉集の中から“愛の歌”を選び、その想いを和菓子で表現するという。番組では、色・味・形にこだわり抜いた饅頭をはじめ、水上が新作の和菓子作りに試行錯誤を繰り返す日々に密着する。「目指す頂上まではまだ5合目」と語る水上が、自らの職人人生と和菓子の未来をかけて生み出した“究極の愛の和菓子”とは。