綾瀬はるか&三浦春馬、英国ベストセラー小説原作の連ドラで初共演

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女優の綾瀬はるかが、2016年1月スタートの新ドラマ『わたしを離さないで』(TBS系列、毎週金曜22:00)で、TBSドラマ初の単独主演を果たすことがわかった。綾瀬がTBSのドラマに出演するのは、2011年の「南極大陸」以来5年ぶりとなる。

本作は、英国のベストセラー作家カズオ・イシグロが2005年に発表、同国内で100万部を超える大ヒットとなった同名小説のドラマ化。イシグロの作品のドラマ化は、今回が世界初。原作ではイギリスが舞台だが、ドラマでは日本に置き換えて描かれる。世間から隔離された施設で“良質”な教育を与えられ育てられてきた3人の子どもが、ある日、生まれながらにある使命を与えられた“特別な子ども”であると教えられる。自らの“本当の運命”を知った3人が絆を求め、人を愛することで生きる希望を得ようとする、愛情、友情、絶望、希望、生と愛が絡み合うヒューマンラブストーリーとなっている。脚本は、「天皇の料理番」「とんび」「JIN―仁―」(すべてTBS)「ごちそうさん」(NHK)などの良質な作品を生み出してきた森下佳子。2017年放送のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」を手がけることも決定している森下が、生きること、愛することに真摯に向き合う3人の葛藤を正面から捉えて描く。

綾瀬が演じるのは、人望も厚く非常に優しく素直な少女だったが、大人になった現在、疲れと諦めに満ちている保科恭子。原作を読んだ綾瀬は「静かに穏やかに心に問いかけてくるのですが、受ける衝撃はとても強かったです。それは物語の中で運命に翻弄されていく人たちの思いが響いているからなのだと思いました」とコメント。また、自身が演じる恭子について「シリアスな役どころで、とても楽しみにしています。スタッフ、キャストの皆さんと力を合わせて、見応えのあるドラマにしたいと思っています」と意気込みを寄せる。

また、恭子と共に不器用に希望を追い求める土井友彦役には、TBSドラマに出演するのは2010年の「ブラッディ・マンデイ Season2」以来6年ぶりで、綾瀬とは初共演となる三浦春馬が決定。その一途さゆえに馬鹿にされ、いじめられるが、それでも希望を持ち続けるまっすぐな青年だ。三浦は「この作品を通じ、自分自身、些細な事にも疑問を持ち、悦びを見つけ、今一度生きることについて学びたいと思います」と語る。さらに、恭子や友彦と共に施設で過ごし、彼らを翻弄する酒井美和役は水川あさみが演じる。勝ち気で他人を支配下に置きたがり、誰よりも強く愛を求める女性という役どころだ。水川は「台本を読んで、絶望に満ちた話でなかなか感情がザラつき心が重たくなりますが、残酷な中に描かれる希望というものはより一層輝かしく美しく目に映ると思いました。良くも悪くもそれぞれの未来が尊く詰まった内容です。命の尊さや、未来のために今日を生きる意味といった大切なテーマが詰まった、しっかりと皆さんの心に届くドラマにしたいと思います」と述べる。

そのほか、学苑の子どもたちの現実を知るに従い悩みを深めていく教師・堀江龍子役に伊藤歩、しばしば学苑を訪問する正体不明の“マダム”役に真飛聖、学苑の理念の実現のために熱心に子どもたちを指導する教師・山崎次郎役に甲本雅裕、陽光学苑の校長で子どもたちを厳しく管理する神川恵美子役を麻生祐未が演じる。

原作者のイシグロは「この物語が私の生まれた国で、新しくより広い範囲の視聴者に楽しんでいただけるということで深い満足感を覚えます。中心人物たちの願望や葛藤、悲しい運命に対する、彼らの態度や人間のありように対する全体的なビジョンは、私がイギリスで育った時に吸収した日本の映画や書籍の影響を多く受けていると思います。従って、この物語が妙にゆがんだ日本的な背景を持って演じられることとなったことに私がどれだけ夢中になり興奮しているかが お分かりいただけるかと思います」とメッセージを寄せている。

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