美しきブルゴーニュ、日本人マダムと名門ドメーヌの再起を追う

5月23日の『ETV特集』(NHK Eテレ 毎週土曜 23:00~24:00)は、「ヴィニュロンの妻 日本人マダムと名門ドメーヌ 再起の闘い」と題して、ビーズ千砂さんがフランスのブルゴーニュ地方の名門ドメーヌを再起するために様々な困難を乗り越えた軌跡を追う。

世界的なワインの銘醸地、フランスのブルゴーニュ地方。その四季は、息をのむ美しさだ。霧に包まれる冬、薄緑の葉が眩しい春、濃淡、緑のパッチワークが現れる夏、そして真っ赤に燃える秋。

ブルゴーニュの南端にあるサヴィニー・レ・ボーヌ村に、ここ十数年うなぎ上りに評価を高める名門ドメーヌ(醸造所を備えた葡萄生産農家)がある。その名声を支えるのは三代目当主・パトリック・ビーズの卓越した栽培技術と厳格な醸造法だが、その名が一躍脚光を浴びるようになったのは15年前。一人の日本人女性が同家に嫁いでからである。彼女の名はビーズ千砂。元エリート銀行員で三カ国語を話し、ワインに造詣の深い日本人マダムの内助の功は絶大だった。

しかし2013年、順風満帆のドメーヌに突如悲劇が訪れる。収穫を前にブルゴーニュ一帯を襲った雹で葡萄畑が壊滅。収穫量が例年のたった二割という半世紀に一度の不作になった。そして懸命に畑の手当をして迎えた収穫の初日、大黒柱の当主パトリックが交通事故にあい、意識不明の重体に陥るという最悪の事態に遭遇する。ビーズ千砂は悲嘆にくれる暇もなく、夫の代わりに畑に出て陣頭指揮を執り、数十人のスタッフを差配して一週間に渡る収穫をなんとか終えた。

世紀の不作年の収穫を終えて間もなく、夫パトリックが61歳で息を引き取った。葡萄畑が連なる美しい丘陵を舞台に、ビーズ千砂とドメーヌの一年間に渡る闘いが始まった。突然、最愛の人を失った一人の女性が、どうやって生きる力をえていくのか。その心の軌跡を、美しきブルゴーニュの四季の情景とともに描く。

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