福士蒼汰“真和”ら7人、それぞれがドン底から上がり始め…女性陣の輝きを増す演技に注目

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福士蒼汰“真和”ら7人、それぞれがドン底から上がり始め…女性陣の輝きを増す演技に注目

福士蒼汰が主演を務めるドラマ『アイのない恋人たち』(ABCテレビ・テレビ朝日系、毎週日曜22:00~)の第7話が、3月3日に放送された(以下、ネタバレが含まれます)。

同ドラマは、脚本家・遊川和彦が描くアラサー男女7人のラブストーリー。7人がさまよう姿が描かれた第6話放送後は、SNS上に「ドン底回」「何度見ても泣ける」「人間って、なんて複雑で愛おしんだろう」といったコメントがあがっていた。

第7話では、ドラマの脚本を降りて就職活動を始めた久米真和(福士)だったが、今村絵里加(岡崎紗絵)と稲葉愛(佐々木希)に“アイ”のムチを受けて一念発起。再び脚本と向き合い始める。その頃、絵里加と愛は、顔に傷を付けていた。愛は、イケオジのプロポーズを断って殴られ、絵里加は引きこもりの兄・雅樹(池田努)に殴られたという。愛に絵里加のことを聞いた真和は、今村家に乗り込み、雅樹と対峙する。

郷雄馬(前田公輝)は、結婚相談所に紹介された女性に気に入られ、近藤奈美(深川麻衣)は、お見合い相手の医師との結婚に同意する。憧れだった「結婚」に手が届きそうな2人だったが、表情は浮かない。2人はそれぞれ、心の奥にしまいこんだ本心と向き合い始める。

淵上多聞(本郷奏多)は、仕事を辞めて長野の実家に帰るという冨田栞(成海璃子)を、なすすべもなく見つめていた。日々やさぐれていく多聞を見て、複雑な気持ちになる栞。そして迎えた出発日。多聞が取った行動とは……?

7人が自分と向き合い、「ドン底」から這い上がる姿が描かれた第7話。真和がプロデューサーに会いに行く場面や、雄馬と奈美が"本音”を話すシーン、多聞が栞を見送りに行く場面など、今回も「何度も泣ける」場面の連続だった。

目を引いたのは、女優陣の好演だ。絵里加役の岡崎は、遊川作品らしい芯の強いヒロイン像を体現。第2話で視聴者を射抜いた「あなたなら書ける。絶対書ける。ていうか、書け!」という名台詞を再び放ち、多聞には「あんたに飲ませるコーヒーはない!」と檄を飛ばして魅了した。「Seventeen」「Ray」とモデルの道を歩んできた彼女がキラキラオーラを封印して演じる、地味で生活感にあふれた絵里加がなんとも魅力的だ。

栞役の成海は、絶妙な温度感を保った演技が印象的。例えば、会社を去るときや多聞との別れのシーンで「言いたいことを言う」場面があるが、普通なら感情が高ぶりそうなところを、あえて抑えて言葉を置きに行くことで、視聴者を引き込んでいく。子役時代から彼女を知る人は、その大人の演技に感慨を持つだろう。

奈美役の深川は、雄馬と盛り上がった頃の突き抜けた表情とは真逆の繊細な表情で、結婚へ向かう葛藤を表現。自分にケリを付ける場面では、「しっかりした大人」に奈美が成長しているさまを滲ませた。深川は、主演ドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』(テレビ東京系)でハイテンションな演技を見せ、2021年の主演映画『おもいで写眞』などでは自然体の芝居を見せてきた気鋭の女優。彼女だからこそ、振り幅の激しい奈美役を演じきれている。

そして愛役の佐々木は、7人の中で唯一の結婚経験者で、愛する対象が「息子」という独自ポジションの役どころ。時に奔放に真和と絵里加の仲を引っかき回し、ヒール役を微笑ましく演じてきたが、今回の息子と向き合う場面では、母親として一皮剥けた、凜とした美しさを見せた。

それぞれの登場人物が「寂しい」「会いたい」と素直な思いを受け入れて、前進し始めた第7話。第8話では、終章に向けてどんな歩みを見せるのか、注目だ。

<文・泊 貴洋>

<第8話あらすじ(3月10日放送)>
淵上多聞(本郷)と冨田栞(成海)はようやく一夜を共にするが、父の介護のため実家に戻るという栞の意志は固く、これで終わりにしたくないと引き止める多聞を残して、栞は長野へと帰っていく。

一方、郷雄馬(前田)は、倒れたまま意識が戻らない祖母・元子(丘みつ子)の看病で、病院に通い詰めになる。心細さから、近藤奈美(深川)に連絡を取りかけては思い留まる雄馬。そんな元カレの状況を知る由もなく、奈美は実家を出て一人暮らしを始める。心機一転を図っての行動だが、気づけば雄馬のことを思い出していて……。

今村絵里加(岡崎)は、奈美とは逆に、計画していた一人暮らしを止め、実家に住みながら家族の問題と向き合うことを決意。長く引きこもってきた兄・雅樹(池田)、それを放置してきた両親に正直な気持ちを打ち明け、ついでに久米真和(福士)への断ち切れない思いも認めると、真和に会いにバイト先を訪ねていく。ところが、そこで思わぬ相手と遭遇してしまい……。

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