萩原利久、経験を重ねて感じる変化「主観よりも客観の方が強くなった」『めぐる未来』インタビュー

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萩原利久、経験を重ねて感じる変化「主観よりも客観の方が強くなった」『めぐる未来』インタビュー

萩原利久さんが主演、早見あかりさんが共演するドラマ『めぐる未来』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週木曜23:59~)が現在放送&民放公式テレビ配信サービス「TVer」で配信中です。

原作は、2021年~2023年「週刊漫画 TIMES」にて連載された、辻やもりさんによる同名コミックス「めぐる未来」(芳文社 芳文社コミックス刊)。物静かな男・襷未来(萩原)は、最愛の妻・めぐる(早見)に秘密にしていることがあります。それは、感情の起伏が激しくなると、自分の意思とは関係なく、過去に戻ってしまう病を持っていることです。

孤独に生きる自分を救ってくれた彼女と、平穏な毎日を送る中、めぐるが職場の非常階段から転落死します。未来は彼女を救うため、タイムリープして救おうとしますが……。

すでに話題沸騰中の本作。今回、未来を演じる萩原さんにインタビューを行いました。これまで放送されてきた中で、萩原さんが思う衝撃シーンとは?

※以下、ネタバレが含まれますのでご注意ください。

萩原利久が思うめぐるの好きなところ

――他のサスペンスやタイムリープ作品とは違う「本作ならでは」だと感じる魅力を教えてください。

タイムリープ作品って究極の非日常で、僕らが絶対に体験できないものですし、ある種、なんでもありが故に、その先を想像するのって難しいと思うんです。それに、普通のサスペンスは、いかに殺されないために、その瞬間まで“どう生きるか”にもスポットを当てることが多い中、『めぐる未来』は、殺されて始まったじゃないですか。原作でも予想を裏切られ続けてきたので、その先の見えなさは、サスペンスの中でもより尖っている作品ではないかな、と思います。

――「感情の爆発」を引き起こすと、過去に戻る病という設定について、どんな感想を持ちましたか?

すごい設定ですよね。設定自体は面白いなと思うのですが、演じる上では難しくて、意図しないミスリードも発生させてしまうのかなと思っています。また、どこからどこまでの範囲でリープするのか・しないのか、セルフジャッジ的なものも出てきてしまう分、難しいなと思いました。

感情は、普段お芝居をする上でも、いろいろなものを伝える上でも、すごく便利なツールなんですが、今はそがれている状態というか。未来自身、物静かで、感情を表に出さない人なので、この複雑な状況下で何を考えているのか……感情に頼って表現できないのは難しいです。

視聴者の視点は確実に未来ではあると思うので、「伝えなきゃいけないもの」と、「感情という武器のなさ」と、どううまくやりくりしていくかを考えています。

――撮影が始まってしばらく経ちます。当初よりも未来の印象が変わった部分はありますか?

未来は、感情は出さないけど、内側は全然冷たくないんですよね。めぐるが、持ち前の明るさと人間性で周りを引っ張って魅了していくタイプなら、未来は行動をもって、周りを巻き込める人。これって、口で言うのは簡単だけど、やるのはとても難しいことだと思うんです。

今回起こった出来事は、すごく極端な事例だし、起きる出来事が大きすぎる部分もありますが、その中で行動できる未来はすごい。いざ演じてみて、感情を表に出さないだけで、内側は冷たいわけではないんだな、と実感するようになりました。

――萩原さん自身、めぐるのどういった部分に魅力を感じますか?

人に愛される明るさですね。決してうるさいとかではなく、人を明るくさせる真の陽キャじゃないですか(笑)。ああいうタイプの人って、学校に1人はいますよね。いるだけで周りが明るくなるし、本人に自覚はないんだろうけど、彼女の言葉で元気をもらえた人だってたくさんいるんだろうな、と思います。

あくまでも、めぐると未来の深い関係があるからこそ、未来も前に進める。「愛される人」というのは、めぐるさんの素敵なところだと思うし、僕の好きな部分でもあります。

――これまで放送された中で、印象に残っているシーンを教えてください。

いろいろな意味で印象に残っているのは、めぐるが刺されるところですかね。もちろん、全編通しても複雑なシーンですけど、1日かけて撮影したシーンでもあるので、物理的にも印象に残っています(笑)。

もう一度過去に戻ってやりたい“仕事”

――萩原さんは近年、多くの作品に出演されていますが、個人的には作品を経て、レベルアップしている感覚なんですか? 

現場を重ねていく中で得たものは、次以降で生かせたらいいな、と思っています。この現場に関しては、いつもより頭を使っている気がします。心なしか、台詞覚えが早くなったような感じがします。

――年齢を重ねる中で、お仕事との向き合い方に変化はありましたか?

10代のときは突き詰めれば詰めるほど視野が狭くなっていた感覚があるんですが、今(24歳)になって、そこがだんだん広がっているのかな、という変化を感じます。突き詰めれば詰めるほど、周りが見えてくる感覚なんですかね。

どちらが良いか悪いかは分からないですけど、主観よりも客観の方が強くなった気がします。

――もうひとりの自分が俯瞰で見ているような感覚なんでしょうか?

あの人が見たらどう思うのか。もっと言うと、視聴者が見たらどう思うのか、みたいな視点の方が強くなっているような気がします。

――本作にかけて、もう一度過去に戻って、やってみたい仕事はございますか?

制服を着る機会が減りましたし、今着ても、決してリアルではないので、高校生の役ですかね。制服しか着ていないころは、なんの違和感もなくそこに突っ立っていたけど、見え方ってたった数年でこうも変わるんだな、というのは、20歳を超えてすごく思いました。だから、純粋な学生役をもう1回やってみたいです。

――年齢を重ねると、できる役もありますが、できなくなる役もありますし。

そうですね。当たり前のように着ることが多かった制服の役がだんだんなくなり、たとえ着ても頑張らないとできない。何も考えずにできていた当時を考えると、すごいなと思います。そういう意味では「その瞬間」ってもう来ないので、1作品、1作品が、すごく大事だなと思います。

――これから『めぐる未来』を見るうえで、注目すべきポイントや、視聴者がやっておくべきことがあれば教えてください。

とことん振り返ってもらうのが一番楽しめると思います。早い段階で(謎や黒幕に)気づけた人はすごいなと思いますし、隅々まで見てほしいです。TVerなどで考察しながら振り返っていただくのが、次の話を一番楽しめる方法だと思います。

あと、このドラマは、登場人物が多い作品だと思うんです。1話を1回だけ見て、瞬時に全員のキャラクターが定着すればいいんですが、把握できない方もいるかもしれないので、繰り返し見てもらって、(キャラを)定着させると、一気に見え方も変わるのかなと思います。

今の時代は、手軽に繰り返し見られる時代ですが、特に『めぐる未来』は、それにすごく合っている作品なのかなと思います。

取材・文・写真:浜瀬将樹

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