就寝前の長風呂や寝だめはNG!?慢性疲労の科学的な解消法を紹介

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就寝前の長風呂や寝だめはNG!?慢性疲労の科学的な解消法を紹介
「カズレーザーと学ぶ。」を見る

寝ても休んでも疲れが取れない慢性疲労の原因は脳にある可能性が高いという研究結果を、神戸大学大学院 科学技術イノベーション研究科 特命教授で日本疲労学会 理事長の渡辺恭良さんが『カズレーザーと学ぶ。』(日本テレビ系、毎週火曜22:00~)内で解説。入浴や寝だめ、甘いものを食べるなど定番の疲労解消法を覆す科学的な疲労解消法も語られた。

街頭アンケートをはじめ、10万人規模の全国的な調査によると、男女ともに高齢者より若年層の方が疲れやだるさを感じていることが明らかに。実は慢性的に強い疲れを持っている人は、幸福ホルモンである「セロトニン」を生成する中脳で炎症を起こしている傾向があり、この炎症によってセロトニン量が減少することで、睡眠の質を低下させたり、痛みを感じやすくなったりと、さらなる疲労を呼ぶ悪循環に陥っているという。

こうした脳の炎症は、人間が細胞内でエネルギーを生成する際にあわせて作られる「活性酸素」の増えすぎが原因で、本来、活性酸素には体内に侵入する細菌やウイルスを殺菌・分解する生命維持に欠かせない役割があるが、活性酸素が増えすぎて処理が追い付かなくなると体の細胞を傷つけてしまう。そこで過剰な活性酸素を減らそうと脳がオーバーワークをすることで、慢性疲労が引き起こされていると渡辺さんは説明する。

また、精神的な疲れも肉体的な疲れも脳の炎症によるもので、“首から下(体)だけの疲労”というものは、ほとんどないそう。現在は脳内に存在する免疫を司る細胞の「ミクログリア」の炎症を修復する機能に着目した研究がなされており、慢性疲労を抑える薬の開発も進んでいるという。

渡辺さんは、科学的な疲労解消法として、就寝前の長風呂や休日の寝だめを避け、規則的なサイクルのある適切なスケジュール管理を行う生活を推奨。ほかにも、“甘いものを食べる”や“ビタミン注射の接種”など、定番とされる疲労解消法に関する新常識を理由と共に解説した。

上記、「疲れないカラダを手に入れる」の詳細は、2月6日に放送の『カズレーザーと学ぶ。』で紹介されており、TVerでも期間限定で無料配信中。

次回2月20日は「激動の日本で給料を上げる方法!」が放送される。