人は死の直前で夢のようなものを見る?東京大学の脳神経学者が「走馬灯の正体」に関する新発見を解説

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人は死の直前で夢のようなものを見る?東京大学の脳神経学者が「走馬灯の正体」に関する新発見を解説
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カズレーザーメイプル超合金)の冠番組『カズレーザーと学ぶ。』(日本テレビ系、毎週火曜22:00~)が11月28日に放送。「東大の脳科学者2人が語る!走馬灯の正体と生死を捉える脳活動」では、死ぬ直前に記憶が蘇る走馬灯の正体に関する新発見が発表された。

これまで走馬灯に関して科学的根拠が薄いと言われてきたが、人が死にゆく過程で脳波計測をしたところ、人は死の直前で夢のようなものを見ていることが判明。生命維持装置を外し、死を迎える5~6分前に脳が酸欠状態になり、通常生きている人が夢を見ているときの強力な脳活動と近い脳波=脳が活性化されて夢を見ているような状態になることが今年5月の論文で発表されたという。

ゲストの中西茂樹なすなかにし)が走馬灯を見る時間はどのくらいかをたずねると、脳神経学者・東京大学大学院准教授の渡邉正峰さんは「せいぜい数十秒」と回答。カズレーザーが体感的には長いのかを問うと、昔行われた明晰夢(自覚のある夢)の実験では、実時間=夢の時間ということが解明されたと渡邉さんは返答する。

一方、東京大学定量生命科学研究所准教授の奥山輝大さんは、寝ている最中のマウスの脳波の実験をしたところ、もしかしたら100ミリ秒でも体感としては20年という可能性もあると推測した。

また、奥山さんは仲間が死んだときだけ活動する脳部位の研究をショウジョウバエで実施。「身近な家族や友人が亡くなった場合、特別に悲しい」という感情がわきあがるのがなぜかを研究したところ、他者の死をずっと認識しているとストレスがかかり寿命が短くなる=老化が進むという実験結果を解説していく。

奥山さんによると、生物界に目を向けてみても、死にゆく仲間に対し種族同士でさまざまな現象が起こるのだそう。たとえば象は、死にゆく仲間に対して歌をうたうことがわかっているとし、人間もネアンデルタール人くらいになると、脳機能が発展し花を添えて埋葬したという説もあると話す。

SNS上では、最強学者たちの新発見の発表に「全部が興味深い」「初めて知ることばかり」「すごく深い」といった声が寄せられた。

次回12月5日は「2023年上がった株・下がった株」が放送される。