香音&石井杏奈、猟奇的なキャラクターを演じるのは「楽しい」『ガチ恋粘着獣』インタビュー

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香音さんと石井杏奈さんがW主演を務めるドラマ『ガチ恋粘着獣』(テレビ朝日、毎週土曜26:30~/ABCテレビ、毎週日曜23:55~※第2話は24:25~)が、絶賛放送中です。

発行部数80万部超、電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」のマンガランキング総合1位(※2022年9月20日時点)を獲得した星来による人気コミックス「ガチ恋粘着獣~ネット配信者の彼女になりたくて~」を原作とした本作は、動画配信者グループ・コズミックのメンバーに“ガチ恋”した女性ファン2人を軸に描くラブサスペンス。純粋で真っ直ぐな「恋心」はいつしか「ガチ恋」に変わり、「好意」は「憎悪」に変化する……? ドラマでは彼女たちの過激な恋愛バトルが繰り広げられる一方で、思わず共感してしまう繊細な恋心も丁寧に活写されます。

今回、動画配信者に本気で恋をしてしまう女子大生の輝夜雛姫を演じる香音さん、コンセプトカフェ店員・花織琴乃を演じる石井さんにインタビュー。ぶっ飛んだ役を演じる上で準備したことや役作りについて、また作品にちなんで2人の“推し”も聞きました。

2人が語る“ぶっ飛んだ役”の魅力

――配信者のスバル(井上想良)とコスモ(山下幸輝)に“ガチ恋”してしまう雛姫と琴乃を演じてみていかがでしたか?

香音:雛姫は、最初は純粋にスバルくんのことが「好き」だったと思うんです。しかし、彼が目の前に現れた瞬間にそれが「愛」に変わり、彼を知っていくうちに「執着」へと変わっていった。純粋で真っすぐだからこそ、裏切られたと知った時の豹変ぶりがすさまじくて……。こんな猟奇的な役を演じたのは初めてで、自分とは真逆の性格のキャラクターでしたが、演じていて楽しかったです。

石井:琴乃は、内に秘める恋愛をするタイプ。心で思ったことを頭で考えて行動するかを決める、古風な恋愛の仕方をする子だと思いました。自分より他人のことを優先し、コスモくんのことが大好きなのに、彼のことを思って想いを伝えないでいる。そんな切なくて儚い部分を表現できたらと思いながら演じました。その分、感情が爆発した時は怒鳴ったり泣き叫んだりと豹変っぷりがすごいんです!(笑)。そのシーンは演じていて耳が聞こえなくなるほどでした(笑)。

――そんな雛姫と琴乃を演じる上で意識したこと・準備したことは?

香音:先ほど「性格が真逆」と言いましたが、私はこれまでの人生で“推し”を作ったり、何かにどっぷりハマったりという経験もありませんでした。今回雛姫を演じるにあたり、彼女の気持ちを知るために、配信者さんの動画をたくさん見たり、四六時中スバルくんのことを考えたりと事前に準備しました。すると、クランクインして初めてスバルくんに会った時、嬉しくて涙が出てしまったんです。雛姫の気持ちを共有できたので、その気持ちをずっと意識して撮影に臨んでいました。

石井:私は、翌日撮るシーンの原作を読み込んでから撮影に挑んでいました。そうすると、琴乃が自分に憑依して、琴乃らしさを存分に発揮したお芝居になるんです。それが私の一番の役作りでした。

――このようなぶっ飛んだキャラクターを演じるのは、おふたりにとってプレッシャーなのでしょうか? それとも楽しかった?

香音:最初は「どうしよう……」と思いましたが、怖いもの知らずなので(笑)。「当たって砕けろ」精神で挑みました。監督からアドバイスをもらって雛姫を作り上げていけば大丈夫という信頼もありましたし、プレッシャーよりも「楽しい」という気持ちが大きかったように思います。

石井:私は半々でしたね。楽しみもあったのですが、原作がとても人気ということもあり、ファンの方が作り上げた琴乃像を私が演じられるのか? とプレッシャーも感じました。しかし、私は原作を読んで「私がこの立場でも同じことをする」と琴乃の気持ちが理解できたんです。正解かはわかりませんが、琴乃を理解した上でお芝居ができたので、楽しみながら演じることができました。

――香音さんは「真逆」、石井さんは「理解できる」という面白い主人公2人の配役になりましたね。

石井:確かに! 琴乃の対人対応も私にとても似ています。私もどちらかというと、自分より人の気持ちを優先して動いてしまう癖があって、あとは人に頼れずに「何かあった?」と声を掛けられて初めて頼ることができるところなど。そんな細かい部分にも共通点を感じて、琴乃は演じやすかったです。

香音:しいて挙げるとすれば「感情を表に出すタイプ」というのが私と雛姫の共通点かもしれません。私は怒った時にあれほどは怒鳴りませんけど(笑)。あとは、好きな人とお揃いのものを身に着けたいと思うところも一緒。愛犬とお揃いの服を着たくてセットで買いました。お散歩した時にすごく目立っちゃいました(笑)。

スバルとコスモは「あり」?「なし」?

――おふたりは、スバルとコスモに魅力を感じますか?

香音:私は、スバルにガチ恋することはないと思います(笑)。でも、悪いことをしても「ごめんね、テヘッ」で終わらせられる感じや、女の子の扱いに慣れている感じを見て、女の子が夢中になってしまうのも理解できます。

石井:先ほど、琴乃の気持ちがわかると言いましたが、コスモに惹かれる気持ちもわかるんですよね。なので私は、コスモにはガチ恋できると思います! できるかできないかで言うと、できる方(笑)。

香音:私もコスモならできるかもしれない。杏奈ちゃん、スバルくんはどう?

石井:スバルはないね(笑)。

香音:だよね?(笑)。

石井:女の子からしたら、ない要素が多いと思います(笑)。

――演じていて印象的だったシーンはありますか?

香音:スバルくんを自分のものにしたくて、家に突撃するシーン。スバル役の井上くんも私も気持ちが入りすぎていて、テストなのに泣いてしまったんです。そういうこともあって、印象に残っています。

石井:私はクライマックスのシーン。1つのシーンを撮るのに、半日かかったんです。それくらい丁寧に大切に撮影したのと、また出演者が勢ぞろいしたこともあって、同年代の役者が熱量を持って作品に挑む姿が印象的で、思い出にも残りました。

――最後に、2人の“推し”を聞かせてください。

石井:夏になると冷蔵庫の野菜室がトウモロコシで埋め尽くされるくらい、昔からトウモロコシが大好きです。他にもハマったものはありますが、すべてトウモロコシを超えられない(笑)。自分でもよく購入するのですが、「好き」を公言していると友達からも送られてきて、夏になると冷蔵庫の中はトウモロコシだらけになります(笑)。

香音:最近ハマっているのが、コンビニで販売されていた、あるチョコレートのアイスクリーム。初めて食べた時、美味しくて感動しました。ですが、最初に見つけたコンビニで入荷しなくなってしまったみたいで、他のコンビニを探してもなかなか見つからなくて……先日、1時間半かけて7店舗回っても見つけることができませんでした。このアイスを紹介してくれた叔母に愚痴の連絡をしたら、叔母の家に大量にストックしてあって(笑)。お裾分けしてもらえました。クランチとマカダミアナッツが周りについていて、チョコのコーティングも厚みがあって、本当に美味しい! カロリーがやばいのですが、ぜひ皆さんにも食べてほしいです。

取材・文・写真:米田果織

<クレジット>
■香音さん
ヘアメイク:サイオチアキ  
スタイリスト:志田舞

シアートップス:CAPRICIEUX LE'MAGE(06-4801-9720)
ベスト:GANNI(ganni.com)
スカート:LA BELLE ETUDE(03-6431-9431)
ミュール:CHARLES & KEITH(http://charleskeith.jp/)

■石井杏奈さん
ヘアメイク:尾曲いずみ 
スタイリスト:道端亜未/Ami Michihata

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