福岡県の方言、博多弁はあたたかくて面白い言葉だ。
ところが、福岡県民が何かと使う言葉に「ですね」があると言う。
それは方言じゃなくてただの敬語じゃないか。どういうことだ?
福岡県民に聞くと「接続語のように使います。話してたら100回くらい」と、頻繁に使うことを認めた。

「優しく説明するときに、〜ですね、これはこうですね」などと使うらしい。「またですね・そしてですね・それからですね・だからですね」と、文章の切れ目切れ目で使うと言う。ですねだらけだ!
ためしに、駅までの道順を説明してもらうと・・・
「そこのですね、横断歩道を渡ってですね、まっすぐ行ってもらってですね、あそこの窓をですね、左に行ってもらったら駅に出ます」てな感じで、4回も「ですね」を使った。

なぜ福岡県民は「ですね」を多用するのか、福岡の方言に詳しい福岡女学院大学人文学部教授・二階堂整さんに聞いた。
「福岡県民は普段方言で話すので共通語を話すときは苦労します。見知らぬ人や目上の人に話すときは共通語の敬語を使わないといけません。敬語はいろいろありますが、ですねが使いやすい。文の切れ目や終わりにつければそれでOKになります。その結果、ですねの乱発が起こるのです」なるほど、敬語を使って丁寧に話そうとすると「ですね」乱発になるわけだ。

一方、告白されて嬉しい方言ベスト1に輝くのが、福岡の「好いとうよ」。告白キラーフレーズとして全国トップの人気だ。
ところが福岡女子に「好いとうよ」が人気だと言うと・・・
「好いとうよは、誰も言いません。聞いたこともないです」
なにー?!だって、おみやげ屋さんのTシャツをはじめあちこちで「好いとうよ」を目にするじゃないか!

街で福岡県民に聞くと口々に「博多のイメージ」「使いたいんやろな」「博多の人じゃない」「誰も言わない」と全否定。
これは他県民全員がショックを受ける真実だ。
もし実際に「好いとうよ」と告白されたらどうする?
「一旦告白ストップして、ちょっと待って、どういうこと?」と止めるとまで言う。
中洲のキャバクラにも行って聞いてみた。
「県外のお客さんに、好いとうよって言ってと言われる」なるほど、福岡では言うんでしょ?とみんな思ってるからね。でも彼女たちからすると
「あんまり言いたくない」「しょうがなく言う。仕事だからね。」

みなさん、中洲で「好いとうよ」をお願いしても嫌われるだけかもよ。
では福岡県民は告白するときなんて言うの?
「好きやけん」
「気づいたら好きになっとったっちゃん」
「あなたのこと、めっちゃ好きやけん」
「お前のこと、好きやけん」
好いとうよ、じゃなくても十分キュン死しそうな告白だ。
では「好いとうよ」はどこからやってきたのか?その謎は残ったなあ。
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