歴史や校風、卒業生のネットワークまで、名門校の知られざる姿を通してその秘密に迫る「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週日曜よる9時放送)。MCに登坂淳一、角谷暁子(テレビ東京アナウンサー)、解説におおたとしまさを迎え、「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。
今回は、大人気学習塾が実践する「子どものやる気の引き出し方」に迫る。一体どうすれば、子どものやる気スイッチを入れることができるのか? スタジオゲストにフリーアナウンサーの森麻季を迎え、人気の算数教室を経営する宮本哲也先生とともに考えていく。
一風変わった学習方法で子どもをやる気にさせているのは、東京・千代田区にある「宮本算数教室」。塾生の約8割が開成や麻布、栄光学園、桜蔭学園などの難関中学に進学し、いま注目を集めている。取材に潜入した小学2年生のクラスでは、子どもたちが独特な算数パズルを解いていた。しかしよく見てみると、先生は何も教えていない。パズルのルール説明もほとんどなく、解けた生徒が手を挙げると、先生が隣に行って答え合わせをする。この不思議な教室の主催者が宮本先生。自ら考案したパズル教材は書籍化され、世界中で人気に!
なぜ授業にパズルを取り入れたのか聞くと、「試行錯誤を楽しめるような問題はないかと思ったら、パズルに出会った。ちまたに存在する算数の問題の99%は易しくてつまらない問題で、子どもが嫌がるのは当たり前。面白い問題だけが子どもを夢中にさせます。子どもには教えたって無駄なんです。自分で解決しなければ意味がないし、問題を解き、説明を理解すれば賢くなるわけではない。考え続けるから賢くなる」と宮本先生。試行錯誤の末、宮本先生が辿り着いたのが「一切教えない、自分で考えさせる」という教育方針。そのこだわりは徹底され、初めて教室にやってきた子どもにも、パズルの解き方を詳しく教えることをあえてしない。
もともと大手学習塾で算数の講師をしていた宮本先生。SAPIX横浜校の初代教室長も務めたが、東京への転勤命令を受けたのを機に退職。1993年、横浜に自らの算数教室を開校し、2015年には「世界のど真ん中でやりたい」と、なんとアメリカ・ニューヨークに塾を開校。約2年間アメリカで生活した後に帰国し、東京で教室を構えた。「宮本算数教室」の評判は瞬く間に口コミで広まり、今や入塾のキャンセル待ちが200人以上! 難関中学に進学する名門塾として知られるようになった。教えないのに算数の力がつく――。一体どんな秘密があるのか。
「人は幸せになるために学ぶのです。幸せに生きるとは自分らしく生きること。そのためには、自分らしい学びが必要なのです。問題の解き方を自分で工夫すれば、解き方がどんどん進化していく。なんとなく教室に通ってる子もある日突然伸びるから、私も親も急がせない。学習は本能です」と宮本先生。
親の趣味を押しつけないことも大事だという。宮本先生は「親を必要としない子どもに育てなきゃいけない。だから親が口出ししちゃダメなんです。親が良かれと思ってやることは、だいたい裏目に出る。一番いけないのは、親が安心したくて何かを強いること。親は、未知無力な子どもを正しい道に導かなければいけないと考えるのではなく、子どもと一緒に成長すると考えれば良いのです」とアドバイスする。最後に「合格は後からついてくる副産物。仮に中学受験で失敗しても努力して成長し続ければ、必ずどこかで結果はついてくる」と力強く語った。
番組ではその他、東京・三鷹市にある「探究学舎」、全国170ヵ所に360以上の教室がある「花まる学習会」など、独自の工夫で人気を得ている塾を紹介する。
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そして明日よる9時放送「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」は、和牛で日本一!「飛騨高山高校」の秘密に迫る。
今回は、ブランド牛の飛騨牛を育て、和牛甲子園で優勝を誇る岐阜県立飛騨高山高校の強さの秘密に迫る! そもそも和牛甲子園って何? 実はこの高校はお米甲子園でも優勝している名門校。一体どんな高校なのか潜入してみると、都会では考えられない若者たちの青春の姿があった。
動物科学科の生徒たちは、朝7時登校。まず取り掛かるのは飛騨牛のエサやり。そして飛騨牛の座学。さらに健康状態のチェックのため牛の目をふさぎ、瞳孔のチェック。実はこの高校、お米甲子園で優勝するほどの実力校。園芸学科では自分たちが、大事に育てた野菜や果物を学校で販売。高山市民で大行列状態なのだそう。また食品科学科では鶏肉の加工授業をクリスマス前に実体験。飛騨牛を通して命を学ぶ若者達意の姿が見えてきた。
どうぞお楽しみに!