いま注目の”離島留学” 廃校を免れた名門校...豊かな自然や多くの文化、伝統が残る離島でこそ学べる”人間力”とは

テレ東プラス

歴史や校風、卒業生のネットワークまで、名門校の知られざる姿を通してその秘密に迫る「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週日曜よる9時放送)。MCに登坂淳一角谷暁子(テレビ東京アナウンサー)、解説におおたとしまさを迎え、「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回は特別編として、かつて廃校寸前に追い込まれた高校の奇跡の物語をお届け。その高校とは、広島の離島にある自然豊かな「県立大崎海星高校」。生徒数が激減し廃校もやむなしと言われる中、校長がとった秘策とは?

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日本各地で実施されている「離島留学」。全国の小・中・高校生が、豊かな自然や多くの文化、伝統が残っている離島で勉学に励む制度だ。昨今では各地で受け入れ体制が整い、希望者が増え、注目されている。「広島県立大崎海星高校」も、離島留学を受け入れている高校のひとつだ。

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今年、創立22周年を迎えた「広島県立大崎海星高校」。「海に囲まれた自然の中で星のように輝いてほしい」との願いから「海星」と名付けられた。その学び舎は、竹下港から瀬戸内海を渡ること約30分、人口約7400人の大崎上島にある。島の主な産業は、造船と温暖な気候を利用したレモン栽培。高校の生徒数の平均は600人ほどと言われる中、大崎海星高校の全校生徒は89人。そのうち22名が県外出身者だ。

「造船の島」として栄えたこの島だが、少子化と過疎化の波には抗えず、生徒数は減少。平成26年には全校生徒67人にまで落ち込み、忍び寄ってきたのは「廃校」の二文字。教育委委員会からは「生徒数を80名確保できなければ、廃校の措置もあり得る」と通達されてしまう。廃校までの猶予は3年。島の「魅力化推進コーディネーター」を務める取釜宏行さんと円光歩さんは、「島の中学生がみんな"海星高校だけは行きたくない"と言っていた。どうしたら行きたくなる学校になるのか考えるのは難しかった」と当時を振り返る。

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廃校の危機で矢面に立ったのが、当時の校長・大林秀則先生。その頃の島の常識は「大学を目指すなら島外の高校へ進学」。大林先生は町長と打開策を相談し、高校の中に町営の塾を開校。教員資格を持つ若者を講師として招き、島の中で受験対策ができるようにした。

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さらに大林先生は、島の若者たちにも協力を仰ぐ。当時、島で中学生の塾を経営していた取釜さんと、大崎海星OBの円光さんが取り組んだのは、生徒と島で働く大人たちの交流の機会を作ること。生徒に島の仕事を取材してもらい、冊子にして島の内外に配布。生徒は島の魅力を深く知り、大人たちは高校について理解する良い機会となった。

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しかし、活性化プロジェクトはすぐに実を結ばず、翌年も生徒数は減少。そこで大崎海星高校は「離島留学」の導入を決意するが、東京や大阪などに出向いて学校説明会を行うも、説明会には誰も来ないという結果に。

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そんな中、追い風が吹く。町が離島留学の生徒を受け入れる寮を用意してくれることになり、町と地域と学校が一体となったのだ。その結果、離島留学を希望する生徒が増加。寮では現在、県外から入学した生徒22人が暮らしている。部屋は個室で冷暖房完備。東京出身・海星高校2年生の北岡つぐみさんが、離島の学校にやってきた理由を話してくれた。「中学の時、学校に行かなかった時期があって...。嫌なことがあったわけじゃなく、自分の中の何かがキッカケで最寄り駅から学校に行くまでに逃げちゃったんです。逃げ場がない環境が欲しくて、離島留学を決めました。この島に来たら、逃げたい気持ちが全くなく生活できています」と明るく話すつぐみさん。

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海星には全国でも珍しい「和太鼓部」があり、それがこの島へ来た一番の理由という生徒も。小さい頃から大好きだった和太鼓に熱中し、島に来て1年...大きく成長している。

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そして、離島留学の理由として多く挙げられたのが「みりょくゆうびん局」。高校や島の魅力を内外に発信し、他校との交流も活発に行う部活動で、全国で開かれる学校説明会でも「みりょくゆうびん局」の生徒たちは大活躍。生徒自ら学校や島の魅力をプレゼンするようになり、海星への反応もガラリと変わったという。その甲斐あって、平成29、30年度の生徒数は、目標の80人以上を達成。統廃合の危機を免れた。

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高校2年生になると、「郵便局・自動車整備工場・トマト農家・漁師」の中から好きな職業を選び、週に2時間の体験学習を行う校外学習も。島の仕事に触れることで、島で働く大人たちが抱える問題を知ることができる。入学から半年が経った1年生は、「何かに夢中だったり、"これやりたい!"という人が多い。だから自分も"何かに夢中になろう"と思える。そんなところが海星の魅力」と笑顔で語った。

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最後に前校長の大林先生は、「大崎上島でしか学べない教育をいかに作るか。教育内容の魅力化が、一番のキーになると思っていました。預ける側の親御さんたちには不安がたくさんある。寮の確保や同窓生の方に生活面でのフォローをしていただく"島親制度"など、いろんな段取りを整えて、県外から生徒がやって来てくれるようになりました。廃校を免れたことは、たくさんの方の協力や支援を得た結果、島の総合力の成果だと思っています。生徒が主体になった活動も大きく取り上げられ、今は第2ステージに入っている。しんどいことあったけど、あの3年間が一番楽しかった」と熱く語った。

番組では他にも、島親制度、体験授業の様子、ゲストの高橋真麻のトークなど、たっぷりと名門校の魅力をお届けする。

この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中です!

そして、明日よる9時放送! 「THE名門校 日本全国すごい学校名鑑」は、インターナショナルスクールの意外な秘密」をお送りします。

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今回は、私たちが知ってるようで知らないインターナショナルスクールの秘密に迫る特別編! 登坂と角谷アナが、スタジオを飛び出して、インナーナショナルスクールの様々な疑問を解消するため練馬区にある「アオバジャパン・インターナショナルスクールを」訪問。すると意外な秘密が見えてきました!

スクールバスあり人工芝の運動場、バスケットコートも完備。ここだけを見るとアメリカにいるという感じ。でも、そもそもインターナショナルスクールってどんな学校なの? 芸能人のお子さんが多いイメージがあるが、誰でも入学できる? 年間の授業料は? 授業は、全部英語? 日本の大学には進学できるの? 教育理念や信念は?

インターナショナルスクールの、あらゆる疑問にお答えしていきます! どうぞお楽しみに!