胸ぐらつかんで「お前もっと騒げや! この野郎!」成人と支部長が本気のぶつかり合い@新潟県・片貝まつり:めでてぇ~メシ

テレ東プラス

日本各地の祭りや催事を番組独自の視点で取り上げた「祭りだ!祝いだ!めでてぇ~メシ」(BSテレ東 毎週火曜夜8時)は、お祭りとお祝いにかける人たちの熱い思いを、食を通して伝えるヒューマンドキュメント。ハレの日に向け、心血を注いで準備と訓練に挑む人々を追いながら、彼ら、彼女らが食べる「祭りメシ」「祝いメシ」を紹介していきます。

「テレ東プラス」では、10月22日(火)に放送した、新潟県小千谷市片貝町「浅原神社秋季例大祭奉納大煙火」(通称:片貝まつり)の様子をお届け。

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新潟県小千谷市片貝町は、人口4000人の町。毎年9月に開催される片貝まつりでは、2日間で1万5000発の花火が打ち上げられ、世界最大級の規模となります。江戸時代、片貝町が天領(幕府の直轄地)だったことから花火師などの職人が集まり、お互いの腕を高めるために花火を上げるようになったと言われ、400年以上続く由緒ある祭りとなりました。

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目玉となるのは、四尺玉の花火。祭りでは、去年20歳になった者を「成人」と呼び、四尺玉は彼らへの祝福を込めて打ち上げられます。しかし、成人には花火を見る前に過酷な試練があるのです。

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成人を代表する総まとめ役を「にぎわ長」と呼び、今回そのにぎわ長を務めるのが藤塚祥吾さん。そもそも成人たちは、片貝町に唯一ある中学校の同級生。卒業間近に祭りの役職を決めるのが習わしとなっており、藤塚さんは自ら立候補したそう。約6年前から、祭りの準備が始まっているとは驚きですが、それだけ片貝町の人たちにとっては大切な祭り。祭りが近づくと準備に追われる日々が続きます。

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いよいよ祭り1日目。花火を打ち上げる「筒」を浅原神社へ奉納する「筒引き」が行われます。成人たちも大声で叫んで祭りを盛り上げます。

町を練り歩くこと数時間。なんとか無事、神社に「筒」が奉納されますが、すでに藤塚さんは疲労困憊。

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そして休む間もなく花火玉を神社へ奉納する「玉送り」が。神社に奉納される時は、すっかり日も暮れてしまいました。

【ここで一息!めでてぇ~メシを紹介】

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ここでは祭りで食べる「めでてぇ~メシ」をご紹介! この日、町の皆さんが食べるのが、レバー、タン、ハツなど数種類のモツを甘辛いタレで煮込んだ「ミックス」。コリコリした食感でお酒のオツマミにぴったりなのはもちろんですが、子どもたちにも人気の一品。

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藤塚さんに祭り1日目の感想を伺うと「まぁ辛い...」と本音がポロリ。大きな声を出し続けていたため、声もかすれてガラガラです。しかし2日目に向けての意気込みも忘れません。

激しいパフォーマンスに泣き出す人も

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祭り2日目。藤塚さんたち成人にとっては今日が本番! この布陣で下記の地図にある6つの関門を通り、浅原神社を目指します。

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ここで少し、祭りの本番と言える儀式「成人玉送り」について説明しましょう。昭和25年から儀式としてスタートしたもので、6つの各エリアに支部長がおり、この支部長たちの許しを得ることができなければ成人は次のエリアに進めず、花火を見ることができなくなってしまいます。許しを得られる基準は...祭りを盛り上げているかどうか。その判断は支部長にゆだねられます。

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支部長が「接待」(女性の役職)が注いだ酒を飲めば、エリアの通過が許された合図。しかしこれが、そう簡単にはいきません。町の先輩たちは激励の意味を込め、成人たちにあえて厳しく接し、接待を突っぱねるのです。これが成人たちの辛さに拍車をかけます。

祭りでは、成人に厳しく接し、最大の関門となるのが支部長の役割ですが、藤塚さんが所属する三組支部長の大矢雄斗さんいわく「本心から怒っているわけじゃないんです。通過儀礼というか...。片貝町では、これを乗り超えてこそ成人になれる」とのこと。

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さぁいよいよ「成人玉送り」の開始! 神妙な面持ちの藤塚さん、その手は緊張で震えています。

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第1関門は五部(※前出の地図参照)。「五部を通らせてください!」と叫ぶ藤塚さんに、支部長からは「もう1回! しっかりやれ!」と檄が飛びます。支部長を追いかけ、お願いする藤塚さんに対し、「邪魔!」と無情に通り過ぎる支部長。

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先輩たちのスパルタは接待役にも降り注ぎます。3人いる接待役は、支部長以外にも酒を注がなくてはならず、その対応にも喝が。

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声を上げ続けることおよそ1時間、やっと支部長から「美味い酒飲ませてくれねぇか~」と
許可が下ります。しかしこれがあと5回も続くわけで......。藤塚さんのご両親も「1日持つのか」と心配の表情で見守ります。

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2つ目のエリアはて組。去年にぎわ長を担当した黒崎虎太郎さんが眼光鋭く成人たちを睨みつけて待ち構えています。先輩たちが掴みかかるなどの行為はすべてパフォーマンスなのですが、迫真の演技に泣き出す人が出てくるほど。

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【ここで一息!めでてぇ~メシを紹介】

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祭りは緊迫を増しますが、ここでちょっとひと息。お次の「めでてぇ~メシ」は「醤油赤飯」。醤油ベースのタレが絡まった米に大粒の金時豆が入っています。かつては赤飯に使う小豆やささげが採れず、身近にあった醤油で色づけしたのが始まりだそう。醤油のしょっぱい味付けと金時豆の甘さが絶妙なハーモニーを奏でる一品。小千谷市の祭り事にかかせない「醤油赤飯」を、藤塚さんは今日の締めに食べる予定です。

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成人たちは藤塚さんが所属する三組へ。テンションを間違えてヒートアップする先輩に藤塚さんが鬼の形相でクレームを入れる一幕も。

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騒ぎ続けること1時間。やっと支部長・大矢さんが許可を出します。藤塚さんに労いの言葉をかけると、その胸に倒れこみ涙する藤塚さん。そんな藤塚さんを優しく抱きしめる大矢さん......2人の強い絆に、周囲の人々も涙。

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6時間の激闘の末、ついに6つのエリアを制覇! 藤塚さんもやっと安堵の表情を浮かべます。成人全員で見た花火は一生の思い出となったことでしょう。

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実は藤塚さん、あまりの疲労ゆえに「醤油赤飯」を食べそびれてしまったそう。後日、念願の「めでてぇ~メシ」を食べた藤塚さんは「やっぱりこれが一番!」とにっこり。「にぎわ長」という大任を成し遂げた藤塚さんはどこか誇らしげで「(来年からは)尽くしていきたい」と頼もしい言葉で締めくくりました。

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そして10月29日夜8時放送! 「祭りだ!祝いだ!めでてぇ~メシ」は、「馬と砂浜ダッシュ!... 千葉県『馬出し祭り』」をお届け。

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日本武尊を救うため、海神の怒りで荒れる海に身を投げた、妻の弟橘媛の伝説に基づく「馬出し祭り」。興奮する馬の手綱を握り、砂浜に足をとられず、うまく御して、何回も走り通さねばならない。その大役「オメシ番」を担う若者は、去年の馬出しで、疲労のため手綱を放し、馬を暴走させてしまった苦い過去を持つ。今年若者はそのリベンジを誓う。海の幸豊かな富津では、祭りにも使われるイナダをはじめとした海産物が続々登場します。どうぞお楽しみに!

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