日系2世の男性が23年ぶりに故郷パラグアイへ…番組史上最大の決断を:世界!ニッポン行きたい人応援団

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ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(月曜夜8時)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

今回は、「あの方に会いたい! 再会スペシャル」をお届けします。

【動画】「ニッポンに行きたくて行きたくてたまらない」と願う外国人に密着!そこにはたくさんの感動が!

憧れの名店で、絶品そばを初体験! 初めての十割そば作りも


紹介するのは、フランスに住む「そば」を愛するミカエルさん。

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年越しに食べるものといえば、そば。寿命や運が細く長く続くようにと、縁起の良い食べ物として知られています。年越しにそばを食べる文化が広まったのは江戸時代中期のことだそう。

13年前、パリの日本食レストランで初めてそばを食べたミカエルさん。あまりに美味しく、その日からニッポンのそばの虜に。以来、フランス人が開くそば教室に通い、休日は欠かさずそばを打っています。

ミカエルさんのそばは、小麦をつなぎに使った二八そば。しかし、良質なそば粉や道具が手に入らず、生地が破れたり麺がちぎれたりと、失敗を繰り返してきました。

そんなミカエルさんの憧れは、東京・調布市の深大寺にある「一休庵」。三代目・内野和彦さんのそばへのこだわりに感銘を受けたそう。内野さんにお会いして、そばの作り方を学びたいと願っています。

去年、ミカエルさんを「一休庵」にご招待しようとしましたが、コロナの影響で来日できず。リモートで二八そばの作り方を一から教えていただきました。
それだけではなく、「一休庵」のそば粉もプレゼントしてくださった内野さん。このそば粉を使ったミカエルさんは、「こんなに薄くて破れていない生地を作るのは初めてですよ!」と感動。内野さんのおかげで、ミカエルさんのそばは進化を遂げたのです。

あれから1年、ようやくミカエルさんをご招待! 妻のサンドリーヌさんと共に来日を果たしました。

「一休庵」で内野さんと直接対面し、リモートでお世話になったお礼を伝えたミカエルさんとサンドリーヌさん。早速、念願だった内野さんの十割そばをいただきます。

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つなぎに小麦粉を使わない十割そばを初めて食べたミカエルさんは「全てのバランスが最高のそばです! そばもつゆも本当に素晴らしいです!」と絶賛。

「一休庵」は、そばの実の脱穀や製粉までを全てこなす、全国でも珍しいそば店。内野さんが理想とするそば粉をベースに、そば粉と小麦粉の比率を変えた、さまざまなそばを提供しています。内野さんによると、自家製粉は先代の父が始めたそう。

締めくくりにそば湯もいただき、内野さんのそばを堪能したミカエルさん。実はこの後、製麺が最も難しい十割そばを打つことになったのですが、ここで内野さんとは一旦お別れ。

翌日、内野さんの紹介で向かったのは、茨城県古河市にある「森ファーム」。玄ソバというそばの実の最高峰「常陸秋そば」を生産しています。こちらで、どのように育てられているのか見せていただくことに。

そばは成長が早く、収穫は1年に2回。時期によって「夏そば」「秋そば」に分けられ、特に風味豊かな秋そばは「新そば」ともいわれています。そばには他の植物の発芽や成長を抑える物質が含まれており、他の草がほとんど畑に生えてこないそう。

玄ソバ1粒の大きさは約5ミリ。水分を含んだ鮮度の良い状態を確保するため、コンバインで一気に収穫し、すぐに乾燥機へ。水分が残ると発芽してしまうので、それを防ぐことが品質を保つ重要なポイントです。こうしてまた一つ、そばについて学んだミカエルさんでした。

「森ファーム」の皆さん、本当にありがとうございました!続いて向かったのは、福島県南会津。実はミカエルさん、ニッポンの郷土そばについて知りたいと話していました。そこで今回は、3つの郷土そばの秘密を探ります。

まずは、南会津大内宿の「高遠そば」。江戸時代に信州高遠藩の藩主が国替えを命じられた際、一緒にそば職人を会津まで連れていったのが始まりとされています。すりおろした辛味大根が入った出汁と、会津名産のネギを箸の代わりに使うのが特徴。

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高遠そばをいただくのは、観光客が多く訪れる「三澤屋」。初めてのお客さんはミカエルさんと同じようにネギを使って食べますが、常連さんはネギと箸の二刀流だとか。

昔の会津は肉や海産物が手に入らず、野菜で出汁をとるのが当たり前。偶然にも、大根にはそばの持つ栄養素の吸収を高める働きがあり、そのおかげか、お店で働く地元のお母さんたちは70歳を超えても元気だそう。

「三澤屋」の皆さん、本当にありがとうございました!

次に向かったのは、岩手県花巻市の「金婚亭」。以前、アメリカから漬物を愛するジョシュアさんをご招待した時、「金婚漬」について教えていただいたお店です。実は花巻市こそ、岩手の郷土そば「わんこそば」発祥の地。金婚亭では30年前から提供しています。

わんこそばの始まりは、およそ400年前。南部藩の殿様が江戸に向かう途中、花巻城に立ち寄った際のこと。そばが口に合わないと失礼にあたると考え、小分けにして出したところ、気に入った殿様は何杯もおかわり。わんこそばは究極のおもてなし料理なのです。

お椀には、そばと共に温かい鰹出汁のそばつゆが。1杯で約10グラム、12杯でかけそば一杯分の量に。ミカエルさんはおよそ20分で42杯を完食! 念願のわんこそばを堪能することができました。

「金婚亭」の皆さん、本当にありがとうございました!

続いて、青森県弘前市の「野の庵」へ。江戸時代に誕生し、手間がかかるため一度滅びてしまった「津軽そば」を復活させたお店です。今回は五代目の佐藤彰さんに、特別に作り方を見せていただくことに。

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津軽そばの一番重要なポイントは、つなぎの大豆。1日水に浸けた大豆をすりつぶして濾した呉汁に、そば粉を入れてかき混ぜます。ミカエルさんも、時間のかかるすりつぶす作業をお手伝い。

かつて、津軽地方は米の不作が続き何度も食糧難に。そんな中、住民の食を支えたのがそばと大豆でした。そばだけでは栄養が偏るため、タンパク質豊富な大豆と組み合わせ、厳冬を乗り切るそばを生み出したのです。

続いて青森県産のそばを製粉し、先ほどの呉汁とそば粉を混ぜたものを合わせ、混ぜていきます。小麦粉に比べ、大豆はつなぐ力が弱く、時間がかかるそう。

開始から2時間。生地がまとまったら延し棒を使って広げ、2ミリほどの細さに切り、津軽そばが完成。普通のそばはすぐ茹でますが、津軽そばは大豆とそば粉が馴染むように3〜4時間寝かせてから茹でるとか。

本来「挽きたて、打ちたて、茹でたて」の3たてが美味しいそばの基本といわれますが、津軽そばは時間をおくことで美味しくなるそば。大豆に含まれるサポニンが酸化を抑え、微生物の増殖を抑えてくれます。

食卓に上るまで、約2日かかる津軽そば。たくさんの魚介を使った出汁でいただきます。「柔らかく食べやすいおそばです。伝統を受け継いだこの貴重な津軽そばを食べることができたのを、私たちは生涯忘れないと思います」。

最後に、お世話になったお礼にとフランスのお土産を渡すと、佐藤さんから延し棒のプレゼントが! 「これでたくさんそばを打ちます!」と大喜びのミカエルさんでした。

佐藤さん、本当にありがとうございました!

そして、再び東京へ。いよいよミカエルさんがそば打ちに挑戦! 難しい十割そばを10人前打ち、一休庵で働く皆さんに食べていただくことに。

1年前、内野さんから教わったそば打ち。その中で最も重要なのが、粉の一粒一粒に水を回す技「一気加水」。最初に水の9割を入れたら、作業を途中で止めることができません。ここで水が均等に行き渡るようにするのが、そばを切れにくくするためのポイントです。

教わった「一気加水」を実践するミカエルさん。そば打ちは「包丁3日、延し3カ月、木鉢3年」といわれるほど鉢の作業が難しく、そば粉に水を均等に吸わせるのは至難の業。それでも懸命に作業を続けます。

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仕上げに入ったら、そば粉同士がより固まりやすくなるよう、残りの水を細かく分けて入れていきます。いつもは2人前しか打たないミカエルさんは、一つにまとめるのにも大苦戦。

続いて、生地を延ばす作業。フランスでは延し棒が手に入らずパスタ用の麺棒を使っていましたが、青森でいただいた延し棒を使い、薄くてきれいな生地ができました。

最後はそば切り。1年前はうまく切れずに悩んでいましたが、何度も練習をした結果、「素晴らしい!」と褒めていただくまでに。

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こうして10人前を1人で打ち、十割そばが完成。ミカエルさんは「自分が十割そばを打ったなんて信じられないです」と感動! 1年前とは比べものにならないほど進化しました。

そば打ちの後は、「一休庵」の皆さんと乾杯。内野さん特製のおでんをいただいてから、いよいよミカエルさんの十割そばを茹でていきます。

茹で時間は90秒。網でそばをすくい、すぐに冷水に浸すのですが……網ですくったまま洗うことを知らず、そばを冷水の中に落とすハプニングが。そばは少し減ってしまいましたが、笑って済ませてくださいました。

ミカエルさんが、人生で初めて打った十割そば。「一休庵」の皆さんからは「良い出来だと思います」「美味しいですよ」と嬉しい言葉が。師匠の内野さんからも「美味しいです。これがミカエルが作った味です。ミカエルの十割そばです」と褒めていただきました。

別れの時。改めて「一休庵」の皆さんにお礼を伝え、内野さんに福島、岩手、青森のお土産を渡します。内野さんからは手ぬぐいと「そば守観音」の御朱印、だるまをいただきました。深大寺は毎年3月にだるま市が開かれるほど、だるまが有名なのです。

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「僕でわかることでしたらいくらでもお教えしますので、また連絡してください」と内野さん。ミカエルさんは「言葉もありません」と感動し、ハグを交わしました。

内野さん、「一休庵」の皆さん、本当にありがとうございました!

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