ドラマ「賭けからはじまるサヨナラの恋」(全8話)がU-NEXTにて独占配信中! “賭け”による嘘の告白から始まる“じれキュン”ラブストーリー。無表情で仕事に厳しく“氷鉄の女”という異名を持ちながら実は妄想激しいキュートな主人公・奈央を演じる山崎紘菜さん、奈央が密かに想いを寄せていた偽恋人となる里村を演じる小関裕太さんにインタビュー。
ここに“じれキュン“

――このドラマは“賭け”から始まる恋ですが、お2人は賭けには強いですか?
小関「めちゃくちゃ弱いです。ゲームで負けた人がジュースをおごる、とかなると絶対負ける(笑)」
山崎「私は強い方かもしれないです。ビンゴ大会とかでよくプレゼントが当たったり。何か勝負する時も、勝つか負けるかまれにピンときたり」
小関「勘が鋭いんだ」
山崎「ジャンケンとかでも“勝つかも”と思った時に勝てたことがあります」
――このドラマのイベントの際、小関さんが「山崎さんは芸人さんみたいに返しが面白い」とおっしゃっていましたが、お互いの印象は?
小関「みんなで現場でなんて呼び合うかという話になった時、『“ひろなり”じゃないから。ザキヤマさんじゃないから』とおっしゃっていたのが印象的で(笑)。“山崎紘菜(やまざきひろな)”さんと、アンタッチャブルの“山崎弘也(ひろなり)”さんは、一文字違いなんですよね」
山崎「ザキヤマさんにちなんで、高校時代のあだ名が“ひろなり”だったんですよ」
小関「現場でも、一時期は“ひろなりさん”って呼んでいました(笑)。山崎さんは現場が明るくなる雰囲気を持っている方です。僕が噛んだりセリフが出てこなくて『すみません、もう一回お願いします』という時に返してくれる言葉も面白くて。そんな“お笑い芸人さん”です(笑)」
山崎「だと思ってるよね(笑)。それは小関くんも同じで。私が撮影で上手くいかなくて、“主演なのに、がんばらなきゃいけないのに、みんなに迷惑をかけちゃった”と落ち込んでいた時、優しく『大丈夫だよ』と励ましてくれました。あと、小関くんは歌がすごく上手いので、鼻歌が鼻歌のクオリティじゃないんです(笑)。それを聴いて、スタッフの皆さんと『癒されるね〜』と話していました」
小関「無意識に歌っているみたいで。いろんな現場で『小関くんは、すごく歌う方だって聞いています』と言われることが多くて、ようやく自覚しました(笑)。でも無意識だから何を歌っているかはわからなくて…」
山崎「Vaundyさんとか、髭男(Official髭男dism)さんとか、好きなJ-POPを歌ってくれると、ラジオで“好きな曲流れた!”みたいなワクワク感がありました」
小関「ありがたいです。うるさいって思われてなくて(笑)」
――こうしたご本人の魅力もあってか、山崎さんの“コメディエンヌ”ぶりが素晴らしく、それを支える小関さんの誠実なお芝居により物語に深みが生まれていると感じました。役作りや演じる上でのポイントなどを教えてください。
山崎「奈央の持つギャップやコメディの部分を、リアリティを持たせつつ面白くするにはどうすればいいか考えました。監督と、1話に1回白目になる“白目チャレンジ”もして(笑)」
小関「えっ!そんなことしてたの?(笑)」
山崎「でも、6、7話は登場シーンの都合上入れられなくて『悔しいですね~』と言い合いました(笑)。でも、奈央がただ明るくて面白いだけの人物だと人間としての奥行きがなくなってしまうので、彼女の抱える思いや、なぜ“氷鉄の女”になったのかなど、人には触れられたくないような部分をしっかり理解した上でコメディに挑戦する、という二つのことを意識していました。
前半は面白くてキュンキュンするシーンが多く、後半はどんどん濃密な人間ドラマになっていくんです。それは、小関くんが演じる里村という人物の葛藤や成長が丁寧に演じられているからこそだと思います」
小関「ありがとうございます。里村のコンプレックスが、僕の10代の頃のコンプレックスと通ずるものがあり、彼は人の気持ちがよく見える人で良い面もありますが、白か黒かハッキリさせるより間のグレーをとる選択をしてイエスマンになってしまっていました。
このドラマにはコメディ部分だけでなく、なんとかしたいと思いながらもできなかった里村が、奈央と関わることで自分を大きく変えていくヒューマンストーリーの部分もあります。自分の経験を思い出しながら、里村が乗り越える姿が見えたらいいなという想いを込めて演じました」
――奈央があまりにもかわいくて、表と裏の顔に笑ったりキュンキュンしたりました。小関さんから見た奈央の魅力と、山崎さんから見た里村の魅力を教えてください。
山崎「奈央が里村を好きな理由は、自分にないものを持っているところだと思います。奈央はゼロか100かで極端で、会社で上手く立ち回ることも苦手な、とても不器用な人ですが、一方、里村は優柔不断で八方美人に見えてしまうかもしれないけれど、誰とでも上手くコミュニケーションをとれる。そこに惹かれたのが大きいと思います。
でも、里村を知っていくうちに、最初は器用な人だと思っていたけれど、実は自分と同じで、本来の自分と他の人から見えている自分のギャップに悩んでいて。そこに共感できた時に、本当の愛に変わったのかなと思います」
小関「里村も、奈央のイエスと言える強さや勇気、上司でも関係なく自分の意見を言えるところ、そういう自分にない部分に憧れていたと思います。“賭け”というスタートでしたが、奈央とデートを重ねるうちに、“弱い部分もあるんだ”とか“自分と同じように不器用な部分もあるんだ”とか知らなかった部分も見えてきて、憧れと愛おしさが募っていく物語だなと、演じながら思いました。
ずっとモテてきたけど自分から好きになることはなかった里村にとって、奈央は初恋のような存在で。奈央にとっても、里村は長年片思いしてきた初恋に近い相手で。20代後半の男女が“初恋”をしている姿が見られるのも、このドラマの見どころです。奈央が電話の向こう側で恥ずかしくて悶えている姿とか、手を繋いた時“すごいファンサービスだな”と思っているところとか、心の声と表情がすごくかわいらしくて。僕自身も見ていてキュンキュンしました」
――お2人のお気に入りのシーンや、オススメのシーンは?
小関「奈央が部屋で酒の肴を炙っているシーンです。こんなお酒の楽しみ方あるんだって勉強になりました」
山崎「あれ(一人用の七輪)欲しいと思いました!」
小関「ちょうどいいサイズですよね。肴を炙って食べて、一杯飲んで『くぅ〜!』っていうのがリアルに美味しそうで、いいシーンだなと思いました」
山崎「私は、最後の江ノ島デートです。2人とも純粋に楽しんでいるけれど、奈央の心境を考えるとすごく切なくて。デートの最後のシーンは、撮影していても苦しかったシーンなので印象に残っています」
小関「デートの帰り道、里村が本当のことを伝えようとしたのに電話がかかってきて…というシーンも切ないです。視聴者としては、奈央が身を引こうとしていて、これが最後のデートだとわかっているけど、里村は何も知らなくて。優柔不断じゃなかったら、何かもう一押しできたのかなと思いました」
ドラマ「賭けからはじまるサヨナラの恋」(全8話)は、U-NEXTにて独占配信中です!
明日公開の【後編】では、山崎さん、小関さんに、自分にとって欠かせないものについてうかがいます。
(取材・文/国川恭子)