今年デビュー10周年、30歳という節目の年を迎えた藤原季節が、自身初のパーソナルブック「めぐるきせつ」(ワニブックス刊)を出版。
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映画『ケンとカズ』『his』『佐々木、イン、マイマイン』『くれなずめ』『空白』『わたし達はおとな』など数々の映画・ドラマ・舞台で活躍し、その演技力が評価されている藤原季節。本著では本格的に俳優活動をスタートさせた20歳から現在までの俳優人生で経験した喜怒哀楽や心の機微などの話を中心に、幼いころのこと、俳優になるまでの道のりなど、約10万字にわたり自身の書き下ろしで赤裸々に綴っている。
その他にも、旅の記録や藤原季節という役者をもっと知れる一問一答などのコンテンツページやグラビアページも用意。初公開する秘蔵資料など盛り沢山の内容だ。
ファンの方はもちろん、俳優の仕事を目指す人、表現活動をしている人に勇気を与えてくれる1冊となっている。
8月26日(土)に発売記念イベントが行われ、「テレ東プラス」は、イベント内容の一部を紹介する。
――初のパーソナルブック「めぐるきせつ」が8月23日に発売となりました。今のお気持ちをお聞かせください。
「率直に、恥ずかしいです。嬉しさももちろんあるんですけど、発売日からそわそわしてあまり寝付けない感じが続いています。自分のパーソナルな部分をたくさん書いてしまったので、それを読まれるのはやはり恥ずかしいですね。温かい感想をいただけると励みになります。感想も、少しずついただいています。みなさん、すごく良い本だと言ってくれているのですが、あまり信じられないです(笑)」
――パーソナルブックのお話が来たときは、どう思いましたか?
「文字を書くことは普段から多いので、10万字と聞いて“書けるだろう”と思っていたんですけど(笑)、大変でした」――いつごろからどのくらいのペースで書き始めたのでしょうか。また、ご自身のこれまでを振り返る機会でもあったかと思いますが、改めて振り返っていかがでしたか?
「2023年に入った頃から、4〜5ヶ月くらいかけて書きました。その間、お芝居の現場も極力抑えていたので、自分は何者なのか、役者の自分を忘れて書くことに没頭していました。この期間は大変だったと思います。
(改めて振り返ってみて)関わった人が本当に多いんだなと思いました。感謝しなければいけない人が沢山いるなと改めて気づきましたし、その人たちに恩返しをしていかなければいけないなという気持ちもあります。今回、書けなかったこともあったので(まだ自分が30歳なので、今振り返るのは早いなと思うことがいくつかあったので)、自分がまた10年経った時に30歳の時には書けなかったことも書けるのかなという発見もありました」
――タイトル「めぐるきせつ」の由来、込められた思いを教えてください。
「今年1月に東北を旅していて、旅先のパンフレットに“巡る季節”と書いてあったんです。
良い言葉だなと思って、自分の名前も季節ですし、季節を巡る、旅に出ている、この10年を巡ってきたなという思いもあって、『巡る季節はどうですか?』と自分から提案しました。そこから編集者の方にひらがなの案を出していただいて、ひらがなで『めぐるきせつ』となりました」
――グラビアや旅日記のページでは自然体な表情が見られる、思い入れのある土地のようですが、いつどんなところで撮影されたものなのでしょうか?
「東北を旅している時に、東北の雪の中で写真を撮ってもらったらいいだろうなとふと思ったんです。なので写真家さんに急遽東北まで来ていただいて、写真を撮りました。春に桜の咲いたタイミングで、多摩で(20代の時に住んでいた)写真を撮っていただきました。
冬に撮って、春に撮って…タイトルにもかかっています」
――(パーソナルブック内の)「一問一答」は、ファンの方から質問を募集した企画となります。印象に残っている質問はありますか? またやってみていかがでしたか?
「印象に残っている質問は『共演したい俳優さんは?』です。一問一答は勢いで答えていて、その時も何も考えずにパッと思い浮かんだ『池松壮亮さん、菅田将暉さん』と答えたんですけど、数日後に恥ずかしくなってしまって…。『あの質問消してもらっていいですか?』とお願いしたんですけど、残ってしまいました。もう残ってしまったのを見て、“まあいいか!”と思って残しました。恥ずかしいんですけど、本心です(笑)」
――“役者・藤原季節”をより知れる作品となりました。どんな方に手に取って欲しいですか?
今まで応援してくださった方への恩返しの意味も込めて書いたので、応援してくださった方に楽しんでいただきたいです。あと、日頃疲れた時に、読むと心が明るくなるような本を目指したので、そういう方々にも手に取っていただきたいです。
また、これから俳優を目指す人や、いま表現に携わっている人に読んでいただきたいなという気持ちもあります。この本を読んで何かの力になれればという気持ちで書きました」
――藤原さんが俳優である上で大切にしてることはありますか?
「自分の弱さは許容できたほうがいいなと思っています。ストイックに自分を追い込みすぎると持たない気がしていて。努力できない自分、弱い自分も許容したところにはじめて自分の魅力が見つかることもあると思うので、自分に優しくというのはあります」
――最後に、改めてパーソナルブックのPRをお願いします!
「この本の中には、僕が自分を好きになったきっかけが詰まっているので、いま自分を好きになれない人、自分を許してあげれない人に手に取ってもらいたいと思っています。よろしくお願いします!」
<ふじわら・きせつ>
1993年1月18日生まれ、北海道出身。2013年オフィス作主催のワークショップオーディションを経て、映画『人狼ゲーム ビーストサイド』(14)で本格的に俳優活動をスタート。以降、映画『ライチ☆光クラブ』『ケンとカズ』『沈黙-サイレンス-』『美しい星』『全員死刑』『his』『佐々木、イン、マイマイン』『くれなずめ』『空白』『わたし達はおとな』、ドラマ『監察医 朝顔』シリーズ、大河ドラマ『青天を衝け』、『プリズム』、舞台 劇団た組『ぽに』、イキウメ『人魂を届けに』などに出演。21年、第13回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞、20年、第42回ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞授賞。