「生成AI」によって3億人分の仕事が奪われる?人類を待ち受ける未来とは:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

8月11日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは、「AIは天使か悪魔か」。
AI(人工知能)が私たちの仕事や生活を大きく変えようとしている。急速に進化するAIとどう向き合うべきなのか……AI開発の最前線を追った。

去年11月に登場した対話型AI「チャットGPT」は、まるで人間と話しているようにやり取りできる。文章や画像を自動で作ってくれる「生成」AI」。多くの企業がこの生成AIの導入を始めている。主要企業100社へのアンケートによると、実に7割が、導入後の労働時間の削減を見込んでいる。
一方で、生成AIによって3億人分の仕事が奪われる可能性もある、という報告も……。
そこで「チャットGPT」に、「人類にとって、AIは天使か? 悪魔か?」聞いてみると、“天使と悪魔の両面がある”と答えた。

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天使の側面として「人間が行うのが困難なタスクを効率的に実行できる」とした一方で、悪魔の側面として「AIの誤用や悪用が潜在的な問題となり得る」と回答した。
果たしてAIは天使か? それとも悪魔なのか?

巨人マイクロソフトがAIでも覇権を握る?


AIブームに火をつけた「チャットGPT」を開発したのは、アメリカの新興企業「オープンAI」。そのオープンAIに1兆円超を投資すると報じられているのが、IT業界の巨人「マイクロソフト」だ。
「マイクロソフト」は、90年代、パソコンの基本ソフト「ウィンドウズ」が大ヒットし、IT業界の頂点に駆け上がった。そして今度は、AIで主役の座を狙っている。

5月下旬、アメリカの「マイクロソフト」本社から、最高幹部の1人が日本へ乗り込んできた。エグゼクティブ バイスプレジデントの沼本健さん(52)は、企業向けのマーケティング総責任者。東京大学法学部を卒業後、通産省を経て「マイクロソフト」に入社。20年かけて今の地位に上り詰めた。

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沼本さんは世界に先駆け、日本市場をおさえるために、2日間で10社以上と面会する予定だ。
今回「マイクロソフト」が開発したのが、“コパイロット=副操縦士”という名のAI機能。指示するだけで膨大な資料をまとめ、見やすくグラフ化。さらにプレゼン用の資料なども作ってくれる。

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確かに仕事の効率は上がりそうだが、AIが進化すると、人の仕事を奪うことにならないのか。
沼本さんは「AIがいかに人間の力を加速させるのか。そういう意味では、オートパイロット(自動操縦)ではなくコパイロット(副操縦士)。ユーザにとってパートナーとして役に立つテクノロジーという意味を込めて、コパイロットをプッシュしている」と話す。
「マイクロソフト」は、このコパイロットによって、再び旋風を巻き起こそうとしていた。

米・巨大ITに対抗! 「国産AI」開発へ立ち上がった科学者に密着!


「楽天グループ」は、「マイクロソフト」が出資する「オープンAI」と協業すると発表。日本企業が海外のAIを活用する動きが加速している。
しかし、そうした流れに警鐘を鳴らすのがAIの専門家、国立情報学研究所の黒橋禎夫所長だ。

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「これからのAIは、人間と共存するパートナーレベルになっていく。そのパートナーが全部海外の企業のものというのは良くないのではないか。情報の根本のところを海外のいくつかの企業に握られるのは、日本の経済安全保障、日本文化の発展の観点からも健全ではない」と話す。

一方、アメリカの大手IT企業に果敢に立ち向かおうとする人物がいた。
スーパーコンピューターを使ってAIの最先端技術を研究している東京工業大学の横田理央教授だ。横田さんが目指すのは、IT大手に対抗するメードインジャパンの人工知能。

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「『スラムダンク』の安西先生も言っているように、“あきらめたらそこで試合終了だよ”という言葉がある。全くやらないと“お客さん”になってしまい、一方的に生成AIを使う側になってしまう。一社一社で個別にやっていては、オープンAIやグーグルには勝てない。みんなが束になれば、まだ健闘できるのではないか」。

慶応大学に進学した横田さんは、世界最速のスーパーコンピューターを目指して研究に没頭。31歳の時、スーパーコンピューターの世界で権威のある賞を手にした気鋭の科学者だ。

7月。横田さんがやって来たのは、「理化学研究所」(兵庫・神戸)。ここに、アメリカの大手 IT企業に対抗する切り札があるという。それは、3年前、計算速度世界一になった日本が誇るスーパーコンピューター「富岳」。

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横田さんはこの富岳を使って、生成AIの基盤となる技術を開発するという。
この「富岳プロジェクト」には、東工大を中心に、東北大や富士通、理研が参加しており、オールジャパンで世界に挑もうというのだ。
「できる限りの技術、計算リソース、データを全部集結させて、多くの人の力を借りながら、できるだけ日本で一番優れたモデルを作っていきたい」。

しかし、このプロジェクトには大きな課題が…。
「富岳」に学習させる日本語データが足りないため、「チャットGPT」のような自然な文章がつくれず、同じ文章を何度も繰り返していたり、実在しない地名を表示するなどのトラブルが発生していた。
実は、AIに学習させるには、大量の言語データに加え、それを計算する大規模なデータセンターが必要。資金力で勝るアメリカの大手IT企業が圧倒的に優位なのだ。

7月中旬。横田さんが訪れたのは、インターネット広告大手の「サイバーエージェント」(東京・渋谷)。実は「サイバーエージェント」も生成AIを開発中で、AIに言語データを学習させるノウハウを持っていると聞いてやって来た。果たして横田さんは、協力を得ることができるのか――。

AI兵器が自動で攻撃?


一方で、AIドローンを軍事利用しようという動きも。様々なセンサーを備えたAIが、地形を読み取り、敵の攻撃をかわして、自律飛行しながら標的へと向かう。このAIドローンを開発・製造するのは、アメリカの新興企業「シールドAI」。
アメリカ軍と契約し、実戦投入に向けて開発が進められている。

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